⑥植え替え
フィンガーライムはポットの下から根が出てきたら2~3回り大きい鉢に植え替えるとよいでしょう。2~3年に1度くらいの頻度で問題ありません。うまく成長してある程度まで大きくなったら、庭に植え替えるのが望ましいです。
⑦剪定
植え付けてから2~3年は剪定する必要はありません。もし2m以上になったら温かい時期を選んで剪定します。枯れている枝を切りましょう。実が多い場合は間引きます。数は少なくなりますが、大きいサイズになりますよ。
⑧害虫・病気
他の柑橘類同様、アゲハ蝶の幼虫が新芽や葉を食べます。新梢が伸びる4月頃からです。防虫ネットをかけるか、注意深く観察して害虫を取り除きます。また、枯れ枝をそのままにしたり葉が混んでくると、果皮に黒い斑点ができる黒点病に感染する可能性が高くなります。不要な枝を切って採光と通風をよくすることも大切です。
⑨冬越し
フィンガーライムは冬場、葉が枯れたようになることがあります。いきなり寒くなると、フィンガーライムの樹も冬支度を始めるのです。室内に入れて温かくすれば再生するので安心してください。もし冬眠の体制に入っても、幹が生きている限り春になれば再び芽吹きます。
フィンガーライムの収穫の時期とタイミング
フィンガーライムは果実が実るまで少し時間がかかります。2年苗の場合、最初の3年はなかなか成長を感じることができませんが、それ以降は鈴なりに実を付けます。だいたい3月頃幹に小さい花が咲き、2cmほどのさくらんぼのような丸い果実ができてきます。そこから徐々に縦長に変化していきます。開花から5ヶ月後が収穫のタイミングです。
フィンガーライムの味と食感
フィンガーライムは実を割ると、まるで魚卵のような丸い粒が溢れ出してきます。果汁はほとんど出ません。口に入れても、あまり香りは感じられず味もしません。ところが粒を噛むと果汁がはじけ、酸味と香りが口の中に感じられます。プチプチとした新食感です。「山椒のような爽やかな香り」と表現する人もいます。
フィンガーライムのおすすめの食べ方
フィンガーライムのツブツブした果実は「ライム」ですから生食できます。 冷凍保存も可能です。香りがよいため、果汁をしぼって調味料に加えたり、ジュースやカクテルとして使うのがおすすめです。ジャムにすれば保存がきき、酸味をおさえることができます。
フィンガーライムのアレンジはさまざま
「インスタ映え」の効果もあり、多くの人がおすすめのレシピを披露しています。パスタやシーフードと相性がよく、エビと炒めたりローストビーフで巻いたり、いろいろな料理のアクセントに使うケースが多いようです。テレビなどで紹介された効果もあって、パック詰めされた果実を購入しやすくなりました。
まとめ
フィンガーライムは原産地オーストラリアではジャムにして古くから食べられていました。欧米の高級レストランでも人気が高まってきています。日本でも徐々に知名度が上がってきました。強い酸味と香り、粒があふれ出る特徴的な果実は魅力的です。この機会に栽培にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
出典:写真AC