ナエマとほかのバラとの違い
ナエマはそのコロンとした愛らしい花姿と、品のよいソフト・ピンクの花色から、特に女性の人気が高いバラです。その人気の高さにはほかの理由もありますが、別の品種のバラと異なる特徴もあります。ナエマとほかのバラとの特徴の違いについてみていきましょう。
ナエマはほかのバラより香りが強い
ナエマは香りの強いバラの中でも、バラ本来の香りに、爽やかなレモンとフルーツの濃厚な香りをミックスしたような香りを持っています。この素晴らしい強香が花の名前の由来にもなり、フランスの高級ブランド・ゲランの香水「ナエマ」から付けられました。ほかのバラも一緒に育てるときは、ナエマの強い香りと競合しないように、香りの弱い品種にするとよいでしょう。
ナエマはほかのバラよりやや遅咲き
バラの花は一季咲き・四季咲きともに、5月~6月に咲き始めるのが一般的です。ナエマも開花期は5月からですが、ほかのバラよりもやや遅咲きで、開花は5日~1週間ほど遅れます。遅咲きなのはあくまで品種の特徴であり、問題を抱えているわけではありません。そのため一緒に育てているバラより遅咲きだからと心配する必要はありません。
ナエマは雨で花びらが傷みやすいバラ
ナエマはとても繊細な花びらをしたバラです。そのため雨が当たっただけでも花びらが傷んでしまいます。遅咲きで四季咲き性のナエマは梅雨の時期には特に注意が必要です。雨が当たらない場所で管理するようにしましょう。一般的に庭植えにするバラですが、鉢植えならば雨に当たらない場所でも管理しやすいです。
ナエマはほかのバラよりも耐病性が高い
ナエマをはじめ、ヨーロッパでは耐病性の高いバラの品種が次々と作られています。理由は無農薬栽培が主流となってきているためです。そのためきちんと管理してあげれば、うどん粉病や黒点病といった、バラがかかりやすい病気になることは滅多にありません。ただし害虫は寄ってくるため農薬などの管理は必要です。
ナエマの鉢植えでの育て方
ナエマは本来は庭植え用のバラとされますが、管理のコツさえつかんでしまえば鉢植えでも十分育てることができます。まずは基本的なナエマの育て方からみていきましょう。
育て方①置き場所
バラは花を咲かせるためだけに、大量のエネルギーを消費する植物です。そのため肥料だけでなく、光合成も大切なエネルギー源となっています。ナエマもほかのバラと同様に日光が好きなため、日当たりのよい場所に置くようにしましょう。日当たりが足らないと株が充実できず、花付きも悪くなります。
育て方②用土
バラの土は水はけと通気性のよいものを使います。市販のバラ用の配合土を使ってもよいでしょう。自分で配合するときは、赤玉土中粒3:赤玉土小粒3~3.5:堆肥3:もみ殻燻炭0.5~1の割合がおすすめです。燻炭は排水性や通気性をよくし、根を食害するコガネムシの幼虫の忌避効果もあるといわれているため、土に混ぜ込んでおきましょう。
育て方③水やり
ナエマは水を好みますが、いつも土が湿っていると根腐れを起こしてしまいます。根腐れを予防するためにも通気性のよい土に植え付けましょう。水やりのタイミングは土の表面をみます。乾燥していたらたっぷりと水をあげてください。水やりは株が蒸れないように、朝や夕方の涼しい時間を選んで株元にあげるようにします。
育て方④肥料
ナエマに限らず、バラは「肥料食い」と呼ばれるほど多くの肥料を必要とします。ナエマを鉢植えで育てるときは剪定が欠かせません。剪定に耐えられる株に育てるためにも、肥料はしっかり与えましょう。さらに遅咲きで四季咲き性も持つため、植えつけるときには元肥を入れて置き肥えも施しておくと安心です。開花期以外の生育期には、毎月1回を目安に定期的にバラ用の液体肥料を水やり代わりにあげます。
香りが名前の由来