ブルーベリーの木の品種
ブルーベリーの木にはラビットアイ系、ノーザンブッシュ系、サザンブッシュ系、ローブッシュ系と、それらの交雑種があります。ノーザンハイブッシュ系とサザンハイブッシュ系は同じハイブッシュ系のブルーベリーで、ローブッシュ系は自生しているブルーベリーの系統です。ブルーベリーの木は品種によってそれぞれに特徴があるので、ここではそれらの特徴と、代表的な品種をご紹介しましょう。
ラビットアイ系
ラビットアイ系は果実が熟してく途中でウサギの目のようなピンク色になることからそう呼ばれます。高温に強く関東地方より西の暖地に向いていて、逆に低温にはあまり強くありません。ラビットアイ系の果実の収穫は7月~9月まで楽しめます。樹高は1m~2m程度で果実の大きさはハイブッシュ系より小さめです。比較的土壌を選ばず、育てやすいので初心者向けです。
主な品種
ティフブルー | 果実がたくさん収穫できる |
ホームベル | 栽培しやすく、収穫量が多い |
ウッダート | 比較的大きめの果実がつく |
ブライトウェル | 晩成品種で果実は柔らかく甘みが強い |
ノビリス | 丈夫だが風に弱い |
マル | 丈夫な品種 |
ハイブッシュ系
ハイブッシュ系は低温に強く、東北から北の地域や山地などの高冷地向きで、乾燥や高温には弱い品種です。樹高は1.5m~3mと他より大きめで、果実は味のバランスがよく大粒のものが6月~7月に収穫できます。ハイブッシュ系は他の品種に比べるとやや栽培が難しいです。ここではハイブッシュ系のブルーベリーをノーザンハイブッシュ系とサザンハイブッシュ系に分けて、それぞれの特徴をご紹介します。
ノーザンハイブッシュ系
ノーザンハイブッシュ系は低温に強く、高温には弱い特徴があります。北関東より北の地域で育てる場合に向いていて、果実の大きさは大粒です。甘みと酸味のバランスもよく、世界的に品種改良のメインになっている系統です。ノーザンハイブッシュは11月~12月の秋になるときれいに葉が落ちます。
主な品種
ウェイマウス | 果実が大きい |
ブルーチップ | 甘さひかえめの大きめの果実をつける |
デューク | 美しい樹形を持ち、大きな果実をつける早生品種 |
サザンハイブッシュ系
サザンハイブッシュ系は低温や乾燥に弱く、高温に強い特徴があります。サザンハイブッシュ系のブルーベリーの果実は大きいものもありますが、比較的小さい粒のものを多くつける傾向があります。
主な品種
オニール | しっかりした果肉で甘みが強い |
サンシャインブルー | 蕾が赤く、花はピンク色 小さい果実をたくさんつける |
ローブッシュ系
ローブッシュ系はカナダや北アメリカの野生種です。ローブッシュ系ブルーベリーの木の樹高は20cm~40cmほどで比較的小さく、果実も小さめのものをつけます。ローブッシュ系は寒さには強いですが、暑さに弱く、日本で栽培するには夏越しの対策をかなりしっかりする必要があります。基本的に夏に高温多湿になる日本の気候ではローブッシュ系の栽培は難しいのが現実です。
交雑種
交雑種は別の系統のブルーベリーを掛け合わせた品種です。
ピンクレモネード | ハイブッシュ系とラビットアイ系の交雑種 果実がピンク色 |
ノースランド | ローブッシュ系とハイブッシュ系の交雑種 ハーフハイブッシュ系という呼び名もある 低温にとても強い |
ブルーベリーの木の育て方のポイント
ブルーベリーの木を育てるときに、押さえておきたい簡単なポイントは以下の通りです。
- 植える場所に合った品種を選ぶ
- 土壌は酸性に調整する
- 有機肥料をメインに使う
- 乾燥に弱いので水切れにならないようにする
- 枝葉が混み入らないように定期的に剪定する
基本的な育て方を守って育てれば鉢植えでも実の収穫が望めるので、初心者でも挑戦しやすい果樹です。ブルーベリーは病害虫も少ないので無農薬にこだわる場合にもおすすめです。ここではさらに管理を簡単にするポイントをご紹介します。
ポイント①専用ものを使う
ブルーベリーの木は酸性土壌を好むので植え付けのときに土のpH管理が必要になります。庭木にする場合は庭土とピートモスを混ぜて調整しますが、鉢植えに植えつける場合はブルーベリー用の土が市販されているのでそれを使えば簡単です。また、肥料もブルーベリー用のものがあるので、上手に利用しましょう。
ポイント②育った苗を購入する
ブルーベリーの木の苗は収穫できるまで時間がかかるものがあります。園芸店などで売られている苗の場合は何年か育成したものが売られていることがあるので、家庭菜園で早く実を収穫したい場合は購入時にチェックして3年育成したものを選ぶとよいでしょう。
まとめ
ブルーベリーの木は基本的な管理さえ間違わなければ初心者でも収穫を楽しめる果樹です。花の色や秋の葉の落葉の様子、果実の色、大きさ、味などが品種によって異なり、たくさんの種類があります。そんな多くのブルーベリーの木の中からぜひ生活にあった品種をみつけてください。季節によってさまざまな姿を見せるブルーベリーの木はきっと日本特有の四季をより強く感じさせてくれることでしょう。
- 1
- 2