芽キャベツとは?
芽キャベツとは、キャベツと同じアブラナ科の野菜です。小さなキャベツのような見た目をしていることから、「子持ちキャベツ」や「子持ちカンラン」と呼ばれることもあります。しかし芽キャベツはキャベツの変種で、別品種の野菜です。キャベツの子どものようにも見えますが、芽キャベツが大きくなってもキャベツにはなりません。
芽キャベツの特徴
栄養価が高い
芽キャベツは、栄養価が高い野菜です。ビタミンK、葉酸、βカロチン、カリウムなど、たくさんのビタミンとミネラルを含んでいます。特にビタミンCが豊富で、芽キャベツにはキャベツのおよそ4倍のビタミンCが含まれています。ビタミンCは肌の健康を保ったり、風邪をひきにくくしたりする栄養素です。ただしビタミンCを摂りすぎると下痢のような症状がでることもあるため、食べ過ぎには注意が必要です。
生では食べられない
キャベツは生のままでも食べられますが、芽キャベツには苦みがあるので生では食べられません。もっとも、生で食べても体に害はありません。しかし苦みが強いので、ほとんどの場合は加熱してから食べられます。調理方法によっては苦みが残ってしまい、その苦みが苦手だと感じる人もいるようです。
食べ方が簡単
芽キャベツの食べ方は、簡単です。そのまま煮込み料理に使ったり、まるごとグリルしたりする食べ方がポピュラーです。茹で時間が短く、煮込み料理以外にもサラダやパスタなどさまざまな料理に活用できます。また、家庭菜園でも簡単に栽培できます。
芽キャベツの簡単な食べ方
下処理
芽キャベツは、生のままでは苦みが強いので、鍋でゆでたり電子レンジで加熱したりして食べましょう。加熱する前の下処理として、外側の葉を1枚~2枚取り除いておきます。その後、茎の部分に軽く切り込みを入れておくと均等に熱が入りやすくなります。
食べ方①鍋でゆでる
下処理をした芽キャベツは、たっぷりの湯で塩ゆですれば食べられます。茹で時間は3分~4分で、塩の量は1Lあたり大さじ1杯が目安です。ただししっかりと下味をつけたいときは、塩の量を多くしても問題ありません。茹で時間も、何の料理に使うかによって調整するとよいでしょう。茹でたあとに冷水につけると、芽キャベツの鮮やかな色が保てます。
食べ方②電子レンジで加熱する
電子レンジで加熱する食べ方は、鍋で茹でるよりも簡単です。下処理をした芽キャベツを耐熱皿などに並べ、ふんわりとラップをします。そこから600Wで3分~4分加熱すればできあがりです。電子レンジで加熱したあとも冷水で冷やすと色止めになり、芽キャベツのきれいな緑色を楽しめます。
芽キャベツの苦みをやわらげるコツ
芽キャベツの苦みが苦手という人は、下処理のときの切り込みを深くしてみてください。切り込みを入れることで芽キャベツによく火が通り、苦みがやわらぎます。また、加熱時間を長くしても苦みをやわらげられますよ。このテクニックは子ども用の料理を作るときにも使えるので、一度試してみてくださいね。
芽キャベツのおすすめレシピ9選
レシピ①ポトフ
芽キャベツを使ったポトフは、いつものポトフに下処理をした芽キャベツを入れるだけという簡単なレシピです。芽キャベツはキャベツと違って煮崩れしにくく、見た目もきれいに仕上がりますよ。ただし下処理のときに切り込みを深く入れてしまうと、バラバラと崩れてしまう可能性があります。芽キャベツの苦みが気になるときは、煮込み時間を長くするなどの工夫をしてみましょう。
レシピ②ソテー
芽キャベツそのものの味を楽しみたいときは、ソテーがおすすめです。芽キャベツのソテーは、オリーブオイルで炒めるかバターで炒めるかによって仕上がりの味が変わるため、好みによってアレンジできます。仕上げにガーリックやハーブを添えるのもよいアイデアですよ。
レシピ③シチュー
煮込み料理の定番のシチューにも、芽キャベツはよくあいます。芽キャベツの旬は冬で、体が温まるクリームシチューに芽キャベツを入れるとおいしいと評判です。芽キャベツは下茹でをしてから入れると具材がやわらかくなって、とろとろのシチューに仕上がりますよ。もちろん、クリームシチューだけではなく、ビーフシチューに芽キャベツを入れてもおいしいです。
レシピ④天ぷら
煮込み料理に使われることが多い芽キャベツを、天ぷらにするのも人気です。揚げるときの温度は、高すぎると焦げた色になってしまいます。温度が低いと、今度は衣がべたついてしまいます。ちょうどよい仕上がりにするには、170℃の油で1分くらい揚げるとよいですよ。下茹でをしてから揚げるとやわらかく甘みがある天ぷらになり、そのまま揚げると歯ごたえを楽しめる天ぷらに仕上がります。
下茹でをするときは、油で揚げることを考えてゆで時間を短めにしておきましょう。
レシピ⑤ホットサラダ
加熱した芽キャベツをそのまま食べてもよいですが、ホットサラダにするとほかの野菜もたくさん食べられます。じゃがいもやにんじん、カリフラワーなど、下茹ですれば食べられる野菜をまとめて茹でれば、ホットサラダの完成です。ホットサラダはいろどりもきれいで、食欲がわきますよ。かけるドレッシングの種類を変えればまた違った料理のようになります。
手軽でおいしいので、食べ過ぎには注意です。
レシピ⑥回鍋肉(ホイコーロー)
回鍋肉はキャベツを使った中華料理です。いつも使っているキャベツを芽キャベツに置き換えるだけで、栄養満点の回鍋肉に仕上がりますよ。回鍋肉はしっかりとした味付けなので、芽キャベツの苦みが苦手という人も気にせず食べられます。下茹ではしなくても問題ありませんが、下茹でしたほうが芽キャベツにより味がしみこみやすいです。
レシピ⑦パスタ
芽キャベツはベルギー原産の野菜で西洋料理との相性がとてもよく、パスタに使われることも多いです。パスタのソースはクリームソースやトマトソースもおいしいのですが、おすすめはペペロンチーノです。トウガラシのピリッとした辛さに、芽キャベツの甘みがよくあいますよ。
芽キャベツのペペロンチーノには、アンチョビを入れるとさらにおいしく本格的な仕上がりになります。
レシピ⑧トマトスープ
トマトスープやトマト煮込みに、芽キャベツを入れるのもおいしいです。鶏肉やたまねぎなどを、芽キャベツと同じくらいの大きさにカットして煮込むと、ごろごろと大きな具材の入った食べごたえのあるトマトスープが完成します。水分を飛ばして煮詰めれば、グラタンやドリアにもアレンジできますよ。肉は煮込みすぎると硬くなってしまうので、あらかじめ火を通しておいてあとから加えるとよいでしょう。
レシピ⑨浅漬け
洋風の料理によくあう芽キャベツは、浅漬けのような和風の料理にも使えます。下茹でした芽キャベツをだしや醤油をあわせたものに漬け込むだけで芽キャベツの浅漬けが作れ、とても手軽です。市販の浅漬けのもとを使うともっと簡単にできますよ。
浅漬けのつけだれには鷹の爪を入れるのが定番ですが、山椒をいれるとまた違った味わいになるのでおすすめです。
栄養満点の芽キャベツを食べよう!
芽キャベツは未熟なキャベツと思われることが多いですが、キャベツとは別の品種の野菜です。栄養価がとても高く、芽キャベツに含まれるビタミンCの量は野菜の中でもトップクラスです。ほかにもたくさんのビタミンやミネラルが芽キャベツには豊富に含まれています。煮込み料理や炒めものなど、お好きな料理に芽キャベツをプラスして、栄養満点の料理に仕上げましょう!
ドレッシングをかけたり、ほかの野菜やきのこと炒めたり、自分好みのアレンジを楽しみましょう。