ふきの食べ方!あく抜きなど下処理方法やおすすめの食べ方・保存方法まで

ふきの食べ方!あく抜きなど下処理方法やおすすめの食べ方・保存方法まで

ふきは春~初夏の山菜として、古くから親しまれてきました。一方であくが強いため、下処理に手間がかかる食材です。そもそも下処理の方法やおいしい食べ方がよくわからないという声もあります。この記事ではふきのあく抜きや保存方法、おすすめの食べ方をご紹介します。

記事の目次

  1. 1.おいしいふきを食べるには?
  2. 2.ふきの下処理方法
  3. 3.ふきの茹で方
  4. 4.ふきの皮むき
  5. 5.ふきのおいしいレシピ5選
  6. 6.ふきの保存方法
  7. 7.まとめ

ふきの皮むきの手順

出典:写真AC

  1. ふきを水にさらしながら、端の太いほうに爪か包丁の刃先で切れ込みを入れ、薄皮を少しむく
  2. ふきをクルクルと回しながら、同じ要領で皮をむいていく
  3. 一周したところで、むいた皮をまとめて一気に下まで引っ張れば皮むき完了

皮むきが終わったふきは、水を張った保存容器に入れて、冷蔵庫で一晩置くと、さらにあく抜きできますよ。

ふきのおいしいレシピ5選

おいしい食べ方①きゃらぶき(伽羅蕗)

きゃらぶきは、ふきを使って作る佃煮風の料理です。保存食でもあるため、しょうゆベースの濃い味で煮て作ります。甘辛味のきゃらぶきは、ご飯のおとものほか、酒の肴にもよくあいますよ。煮るときは汁気がなくなるまでしっかり火を通すのが、おいしく作るコツです。

材料(ふき一つかみ分)


アク抜きした蕗:1つかみくらい
★しょう油:100cc
★みりん:30cc
★料理酒:70cc
★砂糖:大さじ3

作り方

  1. あく抜き済みのふきを、食べやすい長さにそろえて切る
  2. 鍋に砂糖、みりん、しょうゆ、料理酒を入れて火にかけ、かき混ぜながら温める
  3. 沸騰したら火を弱め、ふきを入れる。焦がさないように注意する
  4. 汁気がなくなるまで煮詰めたら完成

おいしい食べ方②煮物

ふきの煮物は、春~初夏を代表する山菜の定番料理です。シンプルな調理法と味付けが、ふき独特のほろ苦い味と香りを引き立てます。しかしふきの煮物は調理法がシンプルなぶん、ふきの下処理のでき具合が、料理の質に大きく影響する料理でもあります。ふきの下処理は手間がかかりますが、面倒がらずに丁寧に行いましょう。

材料(ふき3本分)


ふき:3本
塩:適量
ゴマ油:大さじ2
水:150cc
だしの素:小さじ1
料理酒:大さじ2
みりん:大さじ1
砂糖:小さじ2
醤油:大さじ1

作り方

  1. あく抜きして水にさらしておいたふきを、食べやすい大きさに切る
  2. フライパンにゴマ油を入れて熱し、ふきを軽く炒める
  3. 水と調味料を加え、沸いてきたら火を弱め、蓋をして煮る(煮込み時間は約10分)
  4. 10分たったら器に移し、煮汁を少しかけて完成

おいしい食べ方③炒め煮

炒め煮とは炒めてうま味を閉じ込めた食材を煮ることで、さらなるうま味をつける調理法です。家庭料理の定番きんぴらごぼうや、中華料理に多く利用されています。炒め煮は、ふきとも相性がよい料理です。油揚げではなく、さつま揚げや肉でもおいしいですよ。

材料(2人分)


フキ:適量
油揚げ:適量
めんつゆ:適量
ごま油:適量

作り方

  1. ふきは下処理して食べやすい大きさに切り、水にさらしてあく抜きする
  2. フライパンにごま油を入れ、ふきと油揚げを炒める
  3. 仕上げにめんつゆを入れ、味付けすれば完成

おいしい食べ方④和え物

和え物は、ふきの風味をいかすために、よく使われている調理法です。旬の食材とあわせると、さらにおいしさが増しますよ。春が旬のたけのこと、緑色のきぬさやとあわせて、春の季節感を出した一品はおすすめです。

材料(2人分)


たけのこ(水煮):1/2本
ふき(下処理済み):たけのこと同量位
きぬさや:6枚
削り節:2袋
■ 煮汁
出汁:170cc
本みりん:大さじ2弱
濃口醤油:大さじ1
薄口醤油:大さじ1
酒:小さじ1

作り方

  1. ふきは3cmくらい、たけのこは一口大に切る
  2. 煮汁の材料を、すべてあわせて火にかける
  3. 煮汁にふきとたけのこを入れ、汁気がなくなるまで煮詰める
  4. きぬさやは塩茹でしてざるにあけ、分量外の塩を軽くまぶす
  5. 削り節はからいりして粗熱を取り、粗い粉末状にしておく
  6. 煮詰めたふきとたけのこに、削り節を加えて火を止める
  7. きぬさやを入れ、軽く和えて完成

おいしい食べ方⑤ふきの葉のふりかけ

あくが強いふきの葉は、下処理に手間がかかりますが、うまくあくが抜けると香り豊かな食材に変身します。ちりめんじゃことあわせて香りと栄養抜群のふりかけにするのがおすすめです。ご飯にかけるのはもちろん、おにぎりの具材にしてもおいしいですよ。

材料(作りやすい分量)


フキの葉:半束分
ちちりめんじゃこ:大さじ2
醤油:大さじ1
酒:大さじ1
みりん:大さじ1
白ゴマ:大さじ1
油:小さじ2

作り方

  1. ふきの葉は2mm~3mm幅に切り、あく抜きする
  2. あく抜きが終わったら、しっかり水気を絞ってほぐす
  3. ふきの葉をフライパンに入れ、3分ほど炒める
  4. ちりめんじゃこと調味料を入れて、水気がなくなるまで炒める
  5. 白ゴマを加えて完成

ふきの保存方法

冷蔵保存

Photo byAlexas_Fotos

ふきは水を張った保存容器に入れて、冷蔵庫に入れて保存します。短期間の保存向けの方法で、保存可能期間は約1週間です。ふきの緑色をよい状態にたもつため、水は毎日取り替えましょう。できるだけ早く食べきる必要がありますが、保存方法のなかでは、もっともふき独特の食感をたもちます。

冷凍保存

Photo by linwei74

ふきを冷凍保存する場合は、茹でる際に茹で時間を短くして、硬めに茹で上げておくのがコツです。その後、ふきについた水気をペーパータオルでふき取ったら、小分けにしてラップで包みます。ラップしたふきを冷凍用保存袋に入れ、金属製バットにのせて急速冷凍しましょう。約1カ月間保存できます。

解凍方法と調理方法

冷凍保存したふきは、凍ったまま汁物に入れて温める、または煮物に入れて、ほかの食材といっしょに煮るのがおすすめです。ふきは凍らせると繊維の食感が少し強くなります。汁物や煮物など、具材が柔らかくなるまで調理する料理が向いています。

調理して保存

出典:写真AC

ふきは調理後に保存する方法もあります。調理済みのふきを小分けにしてラップし、冷凍用袋に入れて金属製バットにのせ、急速冷凍します。きゃらぶき(伽羅蕗)や佃煮のように、濃い味付けでしっかりと煮る料理なら、冷凍しても食感も味も劣化しないのでおすすめですよ。解凍すればそのまま食べられるのもよいところです。

まとめ

出典:写真AC

ふきはあくが強いため、調理に手間がかかる食材です。しかし上手にあくが抜ければ、独特の香りと食感で季節感を味わえる食材となります。丁寧に下処理して、季節感にあふれたおいしい食事作りにお役立てくださいね。

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Laylah
ライター

Laylah

バラや百合のような美しくて香り高い花も好きですが、スミレやタンポポのような野に咲く可憐で強い花も好きです。

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