ツタを外壁から除去する方法
方法①手作業で除去
ツタを除去する方法として、簡単・手軽に行えるのが手作業です。しかし、壁に張り付いたツタはしつこく、はがすのは簡単ではありません。壁に張り付いた部分は、ヘラやカッターではがして除去するのが、基本のやり方です。ヘラやカッターを用いるときは、雑に行うと外壁を傷めてしまうため、丁寧にゆっくりと行うことを心がけましょう。
方法②火であぶって除去
手作業でも取れないほど、強力に張り付いているツタは、火であぶる除去方法が用いられます。小さいバーナーやライターでツタをあぶると、はがれやすくなるからです。火を使う作業は、ほかに燃え移ったり、壁に焼け跡ができたりなど危険性が高めです。作業中は細心の注意を払いましょう。特にバーナーは焼け跡ができやすいため、ツタ撤去後は外壁塗装などで目隠しするのがおすすめです。
外壁塗装はツタ撤去の跡を隠すだけではなく、外壁をコーティングして破損や劣化を防ぐ効果もあるんですよ。
ツタ撤去作業は、どんな方法でも家の壁を傷めてしまうんだ。外壁塗装には傷んだ箇所をふさぐ働きもあるんだよ。
方法③除草剤で除去
ツタは植物なので、除草剤で除去する方法もあります。除草剤は効能や有効な草の種類によってタイプがわかれますが、ツタの場合は幹や根に注入して成長を止めるタイプが多いです。除草剤は強い薬品のため、外壁を傷めたり、周囲の植物まで枯らしたりする恐れがあります。また、除草剤で根を枯らしても、壁に張り付いたツタは枯れません。壁のツタの撤去作業は別に行いましょう。
除草剤は強い薬品なので、用いる際は注意が必要です。ツタ撤去作業が広範囲におよぶときは、専門家に依頼しましょう。
方法④専門業者に依頼する
ツタを完璧に除去したい、または広範囲に繁殖してしまい、自力では除去しきれない場合は専門の業者に頼みましょう。ツタの除去だけではなく、依頼すれば予防対策も施してくれます。ツタの除去にかかる費用は、依頼内容やツタが張り付いている面積にもよりますが、相場は5万円~20万円ほどです。
ツタ撤去後は予防対策を
ツタ撤去後も予防対策が必要になるため、費用がかかります。除去したツタは再び根を下ろさないように、早急に廃棄しましょう。地面は新芽が出ないように、砂利や除草シートを敷くと効果的です。ツタは壁に這わせる作業も、除去する作業も労力と費用がかかります。軽い気持ちで挑まないように心がけましょう。
家の外壁に這わせるツタの種類3選
種類①アイビー(ヘデラ)
観葉植物としても人気のアイビーは、家の壁に這わせるツタとしても利用できます。壁に張り付く力が強く、レンガでもコンクリートでもしっかり這って成長できること、常緑性植物であること、日陰でも育つことなど、性質が優秀であることも魅力でしょう。一方で種類にもよりますが、成長が早く外壁の破損や劣化の原因になりやすいというデメリットもあります。
アイビーは葉焼けしやすいため、常に日光が当たる場所だと生育が悪くなります。這わせたい外壁の環境にも注意しましょう。
種類②ナツヅタ
ナツヅタはアイビーと同じく、外壁緑化によく利用される植物です。おもな幹が上に伸び、分枝する細い枝が横に伸びる特徴があります。壁に張り付く力も強いため、レンガ、コンクリート、ガラスと外壁の素材を選ばず使用できる点が魅力です。特に秋に入ると紅葉し、無機質感が強いコンクリートの外壁をおしゃれに演出します。ただし、冬になると落葉するため掃除の必要があります。
落ちた葉を放置していると、排水溝をつまらせるなどトラブルの原因になる可能性があるから注意しようね。
秋に紅葉するツタは美しいですが、葉が落ちる冬はどうしても寂しい景色になってしまいます。その点も注意しましょう。
種類③キヅタ
キヅタは壁面緑化に利用されるつる性植物のひとつです。常緑性で冬でも葉を茂らせることから、「フユヅタ」という別名があります。乾燥に強いのが大きな特徴です。キヅタは成長が遅いため、アイビーやヘデラと比較すると壁面緑化への利用は少ないですが、乾燥しやすい環境下で重宝します。若い枝と花をつける枝とで葉の形が異なるという変わった特徴も、見る人を楽しませるでしょう。
キヅタは常緑性で気根の吸着力が強いことから、壁面だけでなく、グランドカバーにも利用されているんですよ。
家の壁にツタを這わせる方法を正しく使おう
みずみずしいツタを這わせた外壁は、レトロな雰囲気もあって美しいものです。見た目だけでなく、「緑が増える」「断熱・省エネ効果がある」というメリットもあります。一方で「成長し過ぎると外壁の劣化を促進する」「メンテナンスや除去に労力や費用がかかる」といったデメリットもあるため注意が必要です。正しい知識と方法を知り、しっかり計画して、ツタをおしゃれに這わせましょう。
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出典:写真AC