雑草でガーデニングはできる?雑草を使った庭づくりや寄せ植えを解説

雑草でガーデニングはできる?雑草を使った庭づくりや寄せ植えを解説

雑草と呼ばれる植物の中には、かわいらしい花や食べられる葉っぱのものもあります。増えすぎるとガーデニングには邪魔な存在ですが、庭づくりや暮らしに生かせたら素敵です。雑草の特徴や上手に雑草と暮らすコツを覚えて、雑草を生かした庭づくりやガーデニングに挑戦しましょう。

記事の目次

  1. 1.意外にかわいらしい花を咲かせる雑草
  2. 2.雑草を使ったガーデニング<庭づくり>
  3. 3.雑草を使ったガーデニング<鉢植えなど>
  4. 4.ガーデニングに生かせる雑草
  5. 5.雑草を生かした庭・ガーデニングの注意点
  6. 6.雑草と暮らす工夫<活用法>
  7. 7.雑草をガーデニングや暮らしに生かそう

ガーデニングに生かせる雑草

ツユクサ

出典:写真AC

科・属名 ツユクサ科・ツユクサ属
開花時期 6月~9月
増え方
花言葉 尊敬、変わらぬ思い
特徴 食べられる

ツユクサは、万葉集にも詠まれている在来種です。小さな青い花が昼にはしぼんでしまうところから、朝露に見立てて名づけられました。茎が直立しないため、グランドカバー的に生やせます。花はエディブルフラワー(食用花)で、おしゃれなトッピングになります。家で育てると衛生的ですね。一年草で、増えすぎて害になることも少なく、育てやすい雑草です。

ムラサキカタバミ

科・属名 カタバミ科・カタバミ属
開花時期 5月~6月、9月
増え方 木子(小球根)の増殖
花言葉 心の輝き、喜び
特徴 食べられる、要注意外来植物

ムラサキカタバミは、ハート形の葉とピンク色の花がキュートな植物です。江戸時代に観賞用に持ち込まれて以来、爆発的な繁殖力で雑草化しました。駆除しつくせないため、要注意外来植物に指定されています。育てるときはひと固まりだけに限定して、ほかは抜き取るほうがよいでしょう。

そのまま引き抜かないで、スコップなどで球根ごとすくいとって駆除してくださいね。増えた小さな球根を残さないためです。

スベリヒユ

科・属名 スベリヒユ科・スベリヒユ属
開花時期 7月~9月
増え方
花言葉 無邪気
特徴 食べられる

スベリヒユは赤紫色の茎が地面を這うように伸び、黄色い小さな花が咲きます。肉厚の茎と葉は食用になり、おひたしや炒め物にできます。スベリヒユの花を大きく改良した園芸品種が、ポーチュラカ(花スベリヒユ)です。

ヒメジョオン

Photo byjhenning

科・属名 キク科・ムカシヨモギ属
開花時期 5月~9月
増え方
花言葉 無邪気
特徴 要注意外来生物

ヒメジョオンは、北アメリカ原産の一年草(越年草)です。観賞用として渡来したものの、すぐに繁殖して雑草化し、現在は在来種を脅かす存在になっています。キク科の白い花が群れ咲く姿は愛らしいですが、繁殖力旺盛で、庭に生えてきたら数株に減らしておくのが無難です。似た名前で蕾がピンク色のハルジオンも増えやすいため、同様に扱いましょう。

メキシコマンネングサ

Photo by harum.koh

科・属名 ベンケイソウ科・マンネングサ属
開花時期 4月~5月
増え方 クローン繁殖
花言葉 静寂、落ち着き
特徴 多肉系

メキシコマンネングサは関東以西に分布する、多肉系の帰化植物です。セダムの仲間のなかでは寒さに強く、敷石の隙間などにも生えてきます。踏みちぎられても切れ端から増え、グランドカバーになります。

ドクダミ

Photo by syasara

科・属名 ドクダミ科・ドクダミ属
開花時期 5月~8月
増え方 地下茎
花言葉 白い記憶
特徴 日陰でも育つ

ドクダミは在来種の多年草で、日陰でもよく育ちます。独特の匂いがあって好みは分かれますが、白い花は愛らしくて清楚です。ドクダミには毒がなく、薬草として利用されてきました。グランドカバーにするとほかの雑草が生えにくくなるメリットがありますが、強い繁殖力があり、一度植える(生えてくる)と完全駆除が難しい植物です。増えたら、引き抜いて減らしましょう。

地上部が枯れた晩秋の頃に、根の深いところから抜き取っておくと、翌年出てくる数を少なめにコントロールできるよ!

雑草を生かした庭・ガーデニングの注意点

毒やトゲ

Photo bymanfredrichter

(アメリカオニアザミ)

雑草を育てる場合、小さな子どもや小動物がいる家庭では、毒やトゲのある種類には気をつけましょう。また、ススキなどイネ科の葉の縁は鋭くて、素手で引っ張ると指を傷つけることもあるので要注意です。

増やし過ぎない

繁殖力の強い雑草を育てるときには、増やし過ぎないようにしましょう。雑草の種は風や水で運ばれやすいものです。隣接した道路の側溝近くに生えて排水口を塞いでしまうと防災面でもよくありません。近所迷惑にならないようにチェックしながら気を付けましょう。

要注意外来生物

(ハルジオン):出典:写真AC

帰化して雑草化した植物のなかには、日本の生態系に悪影響を及ぼすなどの理由で「特定外来生物」や「要注意外来生物(生態系被害防止外来種)」に指定されている種類があります。駆除しつくせず生えてくる植物です。抜かないで育てるのは問題ありませんが、自治体によっては駆除対象になっている場合があります。雑草を育てるときには、このような種類があることも心にとめて、増やし過ぎないように気を付けましょう。

特定外来生物等一覧<環境省>

雑草と暮らす工夫<活用法>

雑草と暮らす①生ける

ガーデニングのほかにも、雑草と暮らす方法はあります。例えば一輪挿しにすると、品種改良されていないナチュラルな花の魅力が生かせておしゃれです。野趣のある葉やユニークな曲線を描く茎(蔓)などは、生け花の花材に使えますね。

雑草と暮らす②食べる

雑草のなかには、食べられる種類があります。ヨモギやスベリヒユ、ツユクサ、ハハコグサ、ムラサキカタバミなどです。道端に生えているものは、排気ガスや動物の糞尿がかかっているかもしれないのため衛生面でおすすめできませんが、庭やプランターで育てれば安心して食べられます。

雑草と暮らす③ハンドメイドの材料にする

ハンドメイドなどに活用できる雑草もあります。押し花やリースも素敵なアイデアです。ヘクソカズラやエノコログサは、リースに使えます。ヘクソカズラはこぼれ種で増え、庭木の枝などに絡みつくやっかいな雑草ですが、かわいらしい花と実が付きます。丈夫な蔓とともにリースにするとおしゃれです。

雑草をガーデニングや暮らしに生かそう

(ヘクソカズラ)出典:写真AC

雑草を育てるのは楽ですが、繁殖させないようにするのは少し手間がかかるかもしれません。雑草と暮らす方法はさまざまです。ガーデニングに取り入れたり、おしゃれに飾ったり、道端で眺めるだけにしたりするなど、それぞれの特徴に応じて適切な距離感で接するのがよいですね。

Sandy
ライター

Sandy

家庭菜園など庭いじりを楽しんでいます。樹木も好きで、様々な木を植えては剪定に追われています。素敵な写真をシェアしてくださる方々に感謝です。

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