防草シートで雑草対策をしよう
手入れをしても庭に雑草が生えて困っている、畑を使わないままでいたら草刈りや雑草の処分が大変だと悩みを抱える方もいるでしょう。雑草防止対策には防草シートを敷くことをおすすめします。ホームセンターなどでは、「雑草が生えないシート」「雑草よけシート」「雑草防止シート」「除草マット」などの名前で販売されていることもあるようです。
防草シートのメリット
メリット①年単位で雑草駆除の手間が減る
鎌やシャベルなどを使って手で草むしりをしても、1週間経たないうちに伸びてくることもあるでしょう。広い庭や畑ではかなり手間がかかりますよね。防草シートは最も短いものでも2~3年で寿命がくるので、しっかりと敷くようにすると年単位で駆除の手間が減らせるでしょう。
メリット②除草剤が不要でコスト削減
畑や庭などの雑草防止には除草剤を使う方法もあります。しかし、除草剤だけではコストがかなりかかります。100㎡あたり1本4千円の除草剤を年に2回、5年利用したとして4万円分です。5年で寿命がくる標準的な防草シート1万5千円に、ピンやシールなどのパーツ5千円を加えても2万円と半額程度で済みます。防草シートを敷く前に、予防のために事前に除草剤をまいたとしても、コストの削減は可能です。
子どもやペットがいる世帯でも安心
除草剤を用いると、子どもやペットが影響を受けそうで心配という方もいるかもしれません。除草マットを利用すると、薬剤散布をする回数が減るため安全に雑草処分の対策をしたいという方におすすめです。
メリット③草刈り機が不要
たんぽぽやナズナなどの小さい雑草であれば、草むしりをしたりシャベルで掘り返して処分できます。しかし、笹や葦などの強度のある植物であれば草刈り機などの大掛かりな機具が必要ですし、力の弱い女性や高齢者の場合は重くて扱いづらく感じる方もいるでしょう。雑草を処理した後に雑草防止シートを敷くと、手間が少し軽減されるでしょう。
メリット③土地の再利用がしやすい
一時的に空き地になっている場合や、土地をどのような目的で使うか決めかねている場合に、防草シートを敷いておくと再利用がしやすいです。雑草が生えないシートのため、用途が決まったときに草むしりなどをする手間が少なく済みます。
防草シートのデメリット
デメリット①設置の下準備が大変
雑草よけシートを敷く前には土地の下準備が必要で、雑草をむしり整地しなくてはなりません。雑草の上からシートをかけると、シートのすき間から雑草が出てきたり強健な雑草であれば突き破ってきたりします。雑草でシートが浮いてしまうぶん、風にあおられてめくれたり外れたりするケースも見られます。
デメリット②見た目が景観と合わないことも
防草シートは黒やグレー、深緑のような色をしていることから、周囲の景観と合わない場合があります。庭やガレージなどに雑草防止シートを敷く場合は、景観と合うような敷き込み材を選んで上に敷き詰めることをおすすめします。
デメリット③年単位で交換や処分が必要
防草シートには寿命があり、ある程度経ったら交換や処分をしなくてはいけません。低コストを重視した選び方をすると、あまり丈夫でなく1~3年程度で寿命がくる可能性が高いです。10年以上など長期間にわたって使用を考えているなら、途中で交換や処分をすることを検討したり、耐久性を重視する選び方をしたりするとよいでしょう。
デメリット④すき間から雑草が生える
しっかりと整地した場所であっても、防草シートのすき間から雑草が生えることもあります。畑などの広い敷地に防草シートをつなげて敷く場合に見られるケースです。シート同士のすき間が空かないように、敷き詰める必要があるでしょう。
デメリット⑤カビや害虫がつきやすい
防草シートを敷くとカビや害虫がつきやすいという声も聞かれます。このようなトラブルは、シートを敷く前にしっかりと除草剤をまいておかなかったことが原因です。石や人工芝などの敷き込み材の下に虫やカビが出ることもあるため、こまめに掃除するのも大切です。
デメリット対策ができる防草シートの使い方
対策①敷く面積に重ね代部分をプラスする
複数の防草シートを敷く場合には、必要なシートの面積にシートの重ね代部分をプラスしましょう。シートの面積に余裕をもって用意するようおすすめします。重ね代は少なくとも15cmは必須です。5~10cm程度だと、すき間ができて雑草が生えやすくなります。
固定ピンの数を十分に確保する方法もある
重ね代を十分に取るのと同時に、防草シートの固定ピンを多めに刺すようにするとシートがめくれ上がるのが防げます。目安としては、最低でも1㎡当たり5本使って留めるようにすることをおすすめします。ただし、台風などの気象状況によっては、風であおられて外れる恐れもあります。強い風が吹いた後は、点検してみるとよいでしょう。
対策②防草シートを敷く前の土壌に除草剤を使用
防草シートを敷く前に、除草剤を使用するようにしましょう。土壌の表面だけではなく土壌処理型の除草剤を利用がおすすめです。土壌処理型の除草剤は、土の中にある多くの雑草の種を枯らす効果があります。防草シートを敷いた後でも、発芽しにくくなり雑草が生えるのを防ぎます。
では、土壌処理型の除草剤を使用する際に、おすすめの下準備の仕方を紹介します。雑草が生えないシートとして、効果が上がります。
雑草は集めて処分
取りきった雑草は土の上に残さずに、全て集めて処分しましょう。少しでも残っていると再度生えやすくなるからです。また、害虫も住み着きやすくなります。自治体で決まった処分方法に従い、ゴミとして処分するとよいでしょう。
防草シートの下は整地する
防草シートがめくれるの防ぐために、できるだけ平らにならして整地しましょう。でこぼこした場所だとシートを敷くのが大変な場合もあります。
風の強い日には注意
風が強い日に防草シートを敷くとめくれてしまうこともあります。また、除草剤をまいても風に飛ばされて、土の中に行き渡らない恐れもあるでしょう。周囲の敷地に飛んでしまい、その場所の植物を枯らしてしまうトラブルもあります。できるだけ風が吹かない晴れた日に作業をすることをおすすめします。
対策③景観と寿命を保つために防草シートの上にカバー
防草シートの上にカバー材を敷くと、周囲の景観を保ち見た目もよくなるでしょう。また、防草シートに紫外線が直接当たらないことで、寿命が長くなり、交換や処分の手間が減らせるといったメリットもあります。景観や寿命を保つためのおすすめの材料を紹介します。
砂利
砂利はある程度強度があるため、駐車場におすすめです。白い玉砂利は明るく見え、庭などの景観対策にも利用しやすいでしょう。また、日光を遮断しやすくなるため、防草シートの寿命を長く持たせられます。
バークチップ
バークチップは松などの樹皮を砕いたものです。赤みがかった茶色で庭の景観対策にもなります。直射日光を防ぐので、雑草の繁殖を防止する効果も期待できるでしょう。
人工芝
人工芝は当たりが柔らかいです。青々した色をしていて庭の景観もよくなります。子どもやペットを庭で遊ばせたい方におすすめです。水はけ対策に透水加工がされている人工芝であれば水はけがよく、防草シートを敷いていてもカビが出る心配が少ないでしょう。
対策④水はけがよい防草シートの選び方
カビの発生が心配になる方は、できるだけ水はけのよい防草シートを希望するかもしれません。基本的に防草シートは透水性が高いものが多いです。不織布よりも織布の方が水はけがよいのですが、その代わり寿命が短く、丈夫さに欠けがちです。上部に砂利などのカバー材を使用したり、敷き直しをしたりする必要があります。
対策⑤寿命が持つ・丈夫な防草シートの選び方
寿命が長い防草シートを選ぶには、ある程度コストがかかるのを覚悟しましょう。また、強い雑草を抑えられるものの方が丈夫なタイプが多いです。
固い雑草には丈夫な防草シート
チガヤやスギナ、ヨシや笹のような強い雑草は、不織布のようなある程度丈夫な防草シートでないと裂けてしまうなどして防げないことがほとんどです。たんぽぽやオオバコ、ナズナのような弱い雑草は、あまり強度のない織布の防草シートでも問題ない場合があります。
耐久性がある仮設道路用のゴムシート
草刈りなどの手間をかけたくないが、丈夫で雑草が枯れやすい防草シートを探している方もいるかもしれません。また、高い場所や狭い場所など手入れが行き届きにくい所に雑草防止対策をしたいという場合、仮設道路用のゴムシートをおすすめします。ゴムは高温になりやすく、水も通しにくいため、除草剤がなくても雑草が育ちにくいからです。
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