木材防腐剤とは?
ウッドデッキや外壁などは、屋外にあるため雨風にさらされ続けています。もし何もしないで放置したままだと、徐々に朽ちていくのが自然な流れです。「防腐剤」の塗装は、意図的に木材の腐敗を防ぐことができる役割を持っています。今回は木材の腐食を防ぐ効果が期待できる、おすすめの防腐剤についての特集です。
防腐剤は外敵から木材を守る役目
木材が腐敗していく原因とは、腐朽菌によるものです。そこで、腐朽菌による腐食から、木材を守る必要があります。木材や木製品などを保持させるのに役立つのが、防腐剤を塗る行程です。また、木材や木製品をシロアリといった害虫から守る役割や、防カビをすることもできます。防腐や防虫、防カビの効果を複合的にカバーできる製品も登場し、さまざまなシーンで活躍中です。
木材防腐剤の種類と特徴
木材や木製品、木造建築などの腐食を防ぐための塗料が防腐剤です。塗装できる防腐剤はペンキのように刷毛でぬるタイプや、小型のスプレータイプもあります。では現在、防腐剤にはどのような種類があり、どのような効果や特徴などがわかるのでしょうか?ここでは、木材の防腐剤について、その特徴や種類をご紹介します。
クレオソート油
クレオソート油とは、石炭高温乾留で発生するコールタールを蒸留して、抽出された油のことです。その成分としてはナフタリン、フェノール類といった化合物が混合されています。見た目は黒で、主な使い方としては、鉄道のレールに敷かれる枕木への塗装が代表的です。
水溶性防腐剤
水溶性防腐剤にはCCA、AAC、ACQ、CUAZと呼ばれる種類があります。塗装後の定着性や防腐の効力、シロアリなどからの防御、コストパフォーマンスなどの見解からも優れた性能です。防腐剤の中でも頻繁に使用されていますが、中には有毒性のあるものも含まれていて、その代替え品が登場するなど独自に進歩を遂げてきています。色は緑色、もしくは無色透明です。
乳化性防腐剤
乳化性防腐剤とは、乳白色の薬剤を水でうすめて使うタイプの防腐剤のことを指します。丁度油性と水性との中間的な位置といった感覚です。見た目は無着色で、低い濃度ながらも腐敗やシロアリ、カビに効果があるとされています。また、環境にも優しい薬剤として知られ、幅広く使われている防腐剤です。
油溶性防腐剤
油溶性防腐剤とは、原料の石油の酸性物質であるナフテン酸という物質と、銅を全体の6%以上で結合させている防腐剤のことです。油性溶媒、揮発性溶媒、廃油などへ薬剤を溶かして生成されています。このタイプは、シロアリ駆除の対策には効果的だとされています。外見の色は無色透明です。