ハマボウフウのおいしい食べ方
正月に食べる雑煮に添えられたり、刺身の彩りとしても利用される日本料理には欠かせない高級食材です。見た目に美しく、薬としての作用も期待できるハマボウフウのおいしい食べ方をご紹介します。
野菜としてのハマボウフウ
ハマボウフウは、野菜としても親しまれてきた植物です。食用にする場合は、早春の新芽を使います。この時期は香りが強く、春の香りの代表とされてきました。アクがなくクセがないので、そのまま天ぷらにするのがおすすめです。塩を加えたお湯でさっと湯がいてから、あえ物、おひたし、酢の物にするとお酒のあてにぴったりです。また、炒め物や煮物などにも利用できます。根の部分は味噌漬け、きんぴら風にしてみましょう。
ハマボウフウの旬はいつ?
ハマボウフウがもっともおいしい季節は、早春です。新芽が伸びだしてから初夏に花をさかせるまでの間、だいたい3月~5月にかけてがハマボウフウの栄養も高くなる旬の季節なのです。セリに似た独特の香りが春を運んでくれます。
ハマボウフウの選び方
新鮮で栄養価の高いハマボウフウの見分け方のポイントをご紹介します。古いものは新鮮なものとは違い、色の鮮やかさに欠けます。茎の色がしっかりと赤いものを選びましょう。刺身のあしらいなど料理の飾りとして使用する場合には、葉が開いたばかりの美しい形のものを選びます。新鮮なものは、茎がしっかりシャキッとしているので、違いを覚えておきましょう。
ハマボウフウの保存方法
ハマボウフウは乾燥を嫌うので、ポリ袋などに入れて、冷蔵庫など低温の場所で保存しますが、新鮮なうちに、なるべく早く食べるようにしたいものですね。シャキシャキとした食感が持ち味なので、新鮮なうちに食べきりましょう。
ハマボウフウの下処理
自生しているものは、香りは強いのですが、やや硬いというのが、栽培物との違いです。塩を入れたお湯にくぐらせて下処理をしてから料理します。ゆでるというものではなく、熱湯にさっとくぐらせる程度で十分です。その後、冷水にとって冷まします。栽培されたものは、柔らかくクセも少ないのでそのまま美味しく食べられます。
おいしい食べ方のヒント
刺身などの添え物として使用する場合には、見た目に美しく仕上げることも大切ですが、独特の香りが魚の臭みを抑えてくれるので、そのまま添えるだけで十分です。天ぷらやあえ物にするのが一般的ですが、サラダやスープ、パスタなどにも合います。野菜として幅広く活用できます。旬の時期のハマボウフウをおいしく食べる秘訣は、清々しい香りを活かすことです。
ハマボウフウのおすすめレシピ①
ハマボウフウの味噌和え
ハマボウフウの特徴である香りと栄養を存分に楽しむためのシンプルな食べ方です。さっと湯がいて、冷水にさらし、絞って水けをきります。味噌、砂糖、みりんを混ぜて、ハマボウフウとあえます。お酒の肴としてもぴったりなので、旬の春が待ち遠しくなるレシピです。
ハマボウフウのおすすめレシピ②
ハマボウフウの天ぷら
下処理要らずの天ぷらは、山菜料理の定番中の定番です。ハマボウフウはきれいに水洗いして、水分をしっかり取ります。ハマボウフウに天ぷら衣をつけて、油でカラッと揚げます。栄養をぎゅっととじこめる調理法なので、ハマボウフウの栄養を十分に活用するという意味でも、旬の季節にはぜひ試してみたい食べ方です。
ハマボウフウのおすすめレシピ③
ハマボウフウのペペロンチーノ
フライパンにオリーブオイル、輪切りの鷹の爪、ニンニクのみじん切りをいれ、弱火にかけます。香りが出たらハマボウフウと白ワイン、パスタのゆで汁を加え、茹でたパスタを絡めます。ハマボウフウの香りとシャキシャキ感を楽しめるレシピです。鮮やかな赤い茎の色がアクセントになって見た目にも美しいお料理です。
まとめ
とても貴重な山菜、ハマボウフウの特徴や見分け方、旬の季節、栄養や作用、栽培方法、おいしい食べ方、よく似た名前の生薬との違いなどをご紹介しました。旬の時期に店先で栽培されたハマボウフウを見かけたらぜひ試してみてください。
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出典:写真AC