カネノナルキってどんな植物?
カネノナルキをご存じですか? 暖地では庭木として育っている場合もありますし、ホームセンターで小さな鉢で多肉植物として売られていることもあります。よく、花が咲かないという悩みもききますが、この記事では、育て方の基本から、挿し木で増やし方、冬の上手な花を咲かせ方や枯れたときの対処方法までを含めてご紹介します。
カネノナルキの基本情報
科名 | ベンケイソウ科 |
属名 | クラッスラ属 |
分類 | 多肉植物 |
形態 | 多年草 |
学名 | Crassula ovata |
別名 | 花月、フチベニベンケイ、成金草 |
原産国 | 南アフリカ |
大きさ | 1~3m |
耐暑性 | やや強い |
耐寒性 | やや強い |
カネノナルキの栽培時期
カネノナルキの種類
桜名月
矮性で幼苗のころから花芽がつきやすい種類です。葉はすこし小ぶりですが、名前の通りに桜色のかわいい五弁の花が咲きます。
金の生る木
通常カネノナルキと言われる種類です。葉がひらたく硬貨のような形をしていて、縁起物として植木屋さんが写真のように小さな芽に五円玉を通して販売したときの名前がついています。成長は旺盛ですが、木の軸が太くならないと花芽が付きにくい種類です。しかし、ふちどりが紅色で秋の紅葉も美しい種類なので楽しめます。
黄金花月
斑入りの葉が美しく、また黄金を思わせる黄色が金運や財産運のアップとして風水的にも人気がある種類です。斑入りの種類の特徴ですが、真夏の直射日光で葉焼けをさせてしまうことがあります。
ゴーラム
別名「宇宙の木」と呼ばれている種類です。葉の形状がほかのカネノナルキと少し違い、筒状の葉が丸まって先端にちいさなお皿状のくぼみがあります。フォルムがモダンで洋風のインテリアにも合います。
カネノナルキの特徴
霜の降りない暖地では地植えで庭木として植えられていることも多いです。乾燥を好むので地植えにしておくとほとんど水やりの心配もありません。
原産国が南アフリカ
南アフリカが原産で、乾燥や低温などのきびしい気象条件に適応する植物で世界中に広く分布しています。乾燥した環境を好み、肉厚の葉をしているため保水して生育していますが真夏の直射日光で葉焼けを起こしやすいです。
カネノナルキは多肉植物
カネノナルキはベンケイソウ科クラッスラ属の多肉植物です。クラッスラとはギリシャ語で「厚い」を意味しており、多くの多肉植物の特徴はぶ厚い葉をもち、カネノナルキの葉も厚く保水性に富んでいます。クラッスラ属の多肉植物には「火祭り」や「星の王子さま」といったおなじみの植物があります。
ボタニ子
次にカネノナルキの育て方を伝授します!
カネノナルキの育て方
カネノナルキは大きいものになると3mくらいになり、常緑低木としてあつかわれることもあります。また花つきがよい矮性種のコンパクトな種類もあり多肉の観葉植物的な面も持っています。育て方は共通なので詳しくお伝えします。日当たりがわるいと葉のみどり色がうすくなりますが、直射日光では葉焼けをします。
鉢植えか、地植えか?
南アフリカ原産なので乾燥には強いのですが、高温多湿の環境はきらいます。また、霜にあてると枯れることもあるので寒冷地の地植えには適していません。
鉢植えの育て方
育て方の基本は日をたっぷりとあててあげることです。ただ、高温多湿には弱いので部屋の中だけの管理ですと根腐れを起こすことがあります。真冬以外は1年を通じて野外の方が風通しもよく元気に育ちます。また葉焼けをふせぐために真夏の直射日光はさけて、半日陰の場所に移動させて遮光ネットなどで日差しをさえぎってあげましょう。
鉢植えの育て方
- 日当たりがよく風通しのよい場所に置く
- 雨に当てない場所を選ぶ
- 霜がおりるまでは野外で育てる
地植えの育て方
地植えの場合は移動できないので慎重に場所選びをしましょう。霜や雪のふる地域では地植えで育てることはむずかしいです。しかし霜がおりずに、雨があたらなく日当たりのよい場所でしたらほとんど手もかけずに管理できます。
地植えの育て方
- 地植えは寒冷地は適しません
- 雨があたらず日当たりのよい場所を選びましょう
- 夏場に日当たりが良すぎて葉焼けするときは遮光ネットを使う
カネノナルキの水やり
多くの多肉植物に言えることですが多湿は禁物です。多肉植物は葉に水分をたくわえているので、水やりが多すぎると根腐れします。土が乾ききってからたっぷりと水やりをするという、メリハリのある管理が大切ですが、地植えは水やりは要りません。ちょっと葉がしわしわになっても、一度の水やりで回復しますのでくれぐれもあげすぎないことが基本です。
春から秋の水やり
成長期の春から秋は乾いてからたっぷりと水をあげましょう。土の表面が乾いたと感じてから、2~3日後くらいで水やりすると多湿になりません。
冬の水やり
冬は水分の蒸発もおそいので2週間に1回くらいのペースで水やりをします。置き場所によっては、乾きずらいこともありますので乾かし気味で育てましょう。
カネノナルキの水やり
- 鉢植えのばあいは乾いてからたっぷりとあげる
- 地植えは植え付けた直後以外は水やりはいらない
- 冬場は2週間に一度くらいの水やり
カネノナルキの植え替え
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カネノナルキは地植えの場合は植え替えということはしませんが、鉢植えは鉢の底から根がみえて来たら、ひとまわり大きな鉢に植え替えをします。植え替えの用土は多肉植物用が水はけもよく根腐れ防止に効果的です。
植え替えの時期
植え替えは3~6月、または9~10月の真夏と真冬をさけて行います。秋でも大丈夫ですが、生育の旺盛な春の方が元気に育ちます。
植え替えの方法
- 根鉢をくずさないように古い鉢からぬく
- ひとまわり大きい鉢の鉢穴にネットをしく(害虫予防)
- 鉢底石をいれる
- 培養土を鉢底石の上にいれて根鉢の高さをみる
- カネノナルキを入れてまわりに培養土を足していく
- 水やりのウォータースペースを2~3cm残す
- たっぷりと水やりをして半日陰で管理する
植え替え後の育て方
植え替え直後は木がよわっているので、半日陰で管理しましょう。肥料はあげませんが、新しい根が良く育つようにメネデールや活力剤をあげて2週間くらいは日に当てません。
出典:写真AC