カネノナルキの剪定
カネノナルキは生育が旺盛で枝がどんどん増えてきます。剪定の目的はきれいな樹形を保ったり、地植えで枝がじゃまになったりした時に行います。好みの樹高や形をイメージしながら行うと失敗がありません。
剪定時期
剪定は冬になる前にすると木へのダメージが少ないのでおすすめです。剪定を行いたい場合は、生育旺盛な夏までに終わらせるとその後の管理がしやすくなります。また、花芽ができるのが夏なので7月中に行いましょう。
剪定の方法
- 好みの樹形になるようにイメージしてカットする高さや枝を決める
- 枝が重なり合って部分を中心にカットする
- カット部分の5mmくらい上で枝をを切る
カネノナルキの剪定方法
- 剪定時期は8月前にすませ、真冬は避ける
- 樹形を考えカットする枝をきめる
- 切る枝の5mmくらい上でカットする
ボタニ子
カネノナルキの増やし方
生育旺盛で丈夫なカネノナルキは簡単に増やすことができます。失敗しない増やし方は大きくわけて二通りあり、剪定した枝を使う「挿し木」と葉の部分だけを使う「葉挿し」です。
挿し木
挿し木に適した時期は5~8月です。剪定した枝は水分が多くカビが出ることもあるので、かならず数日間乾かしてから行います。挿し木の用土は挿し木用のものか、川砂などを使います。
挿し木の方法
- 剪定した枝は5~10cmのものを使う
- 根元から2~3cmの部分の葉は落とす
- 乾いた紙などの上で数日間乾燥させる
- 用土に葉がついてない部分を挿す
挿し木後の育て方
およそ1か月発根するまでは、日陰で水やりをしないで管理することが大切です。発根が確認できたら鉢に植えましょう。
挿し木の方法
- 剪定した枝を5~10cm用意して数日乾燥させる
- カットした枝を土に挿して水やりをせず日陰で管理する
- 1か月後、発根していれば鉢に植え替える
葉挿し
葉挿しに適した時期はやはり5~8月です。葉挿しは多肉植物の増やし方としては簡単な方法で、もともと葉に水分が蓄えられているので管理しやすく失敗も少ないといえます。挿し木と同じように、葉を乾燥させてから葉挿しをします。
葉挿しの方法
- 剪定した時の葉を紙の上などで数日間乾燥させる
- 挿し木用か川砂に葉をのせる
葉挿し後の育て方
水やりをしないで日陰で管理します。発根すると葉の横に小さな根が見えてきます。根がきちんと出て葉が見えて数枚になれば鉢に植えることができますが、その時は葉挿しに使ったもとの葉はカットします。
葉挿しの方法
- 葉挿し用の葉は数日間乾燥させておく
- 用土に葉をのせて水やりをしないで管理する
- 発根と新しい葉が確認できたら鉢植えにする
ボタニ子
カネノナルキが枯れることがあるのだけど、その原因はなんなの?
カネノナルキが枯れる理由
丈夫で手間のかからないカネノナルキですが、まれに突然調子が悪くなり枯れてしまう場合があります。理由は大きくわけて二通りあり、鉢植えで生育旺盛なのに植え替えをしないで根詰まりをさせた場合と、水やりや日照条件が悪く根腐れを起こした場合があります。対処方法もふくめてお伝えします。
葉が落ちて枯れる
原因
カネノナルキは高温と多湿によわいので、梅雨時などに雨が当たりすぎる場所で育てると根腐れをしてしまうことがあります。水やりは土が完全に乾いてからたっぷりと与えることが基本となります。葉が黒くなったり変色しているのを葉焼けかと思っていると、実は根腐れで葉が腐った状態で枯れることがあります。
対処方法
- 傷んだ枝を思い切ってカットする
- 新しい葉が確認出来たら新しい用土で植え替える
- 水やりを控えめにして日陰で管理する
- 葉が出てこない場合は鉢から抜いて根の状態を確認する
- 根が黒くなっていたら取り除いて植え替える
葉がしわしわになり枯れる
原因
葉焼けがひどく、だんだん葉がしわしわになってきた場合の多くは根詰まりです。植えてから数年すると生育のよいカネノナルキは、鉢の中が根でいっぱいになりいくら水をあげても吸うことができなくなり枯れることがあります。
対処方法
- 鉢をひとまわり大きいものに替えて植え替える
- しわしわになって落ちた葉は葉挿しで増やす
- 植え替え後はしばらく水やりをしないで日陰で管理する
カネノナルキが枯れる場合
- 根腐れが原因のときは新しい用土で植え替える
- 根詰まりが原因のときはひとまわり大きい鉢で植え替える
- 葉挿しや挿し木で元気な部分で復活させる
カネノナルキに花を咲かせたい
かわいい花が冬に咲くカネノナルキですが、いくら大きくなっても咲かないという悩みをよく聞きます。実家からもらってもう20年は経っているのに咲かない、ホームセンターで買ったばかりの小さなカネノナルキなのに花が咲いたということもあります。
花が咲く条件と時期
花が咲く条件
まず、種類ですが矮性の桜名月などは早い段階から花芽がつきます。一方、通常のカネノナルキは大きくなっても花芽が付きにくいといわれています。
花が咲く時期
カネノナルキの開花は秋の終わりから早春、11月から翌年の2~3月くらいの時期です。
花を咲かせる育て方
水やりのコツ
梅雨明けから秋の彼岸のころまでは、水やりをしないのが花芽を付けやすくするポイントです。葉がしわしわになり、盛夏のころなのでかわいそうにみえますが水断ちをすることで葉の生育に養分を使うのをさけるねらいです。彼岸すぎて水やりを開始するとしわしわの葉はすぐにみずみずしくなってきます。
剪定の時期
剪定の時期は7月いっぱいに終了させます。8月になると花芽のできる時期なので、まちがって切ってしまう可能性があります。どこが花芽のできる位置なのかよくわからないので、水やりを断つ時期には剪定もしない、と覚えておくとよいでしょう。
花を咲かせる育て方
- 種類によって花が咲く年数が違う(おすすめは矮性)
- 水やりを梅雨明けから彼岸まで断つ
- 剪定も梅雨明けから彼岸まで行わないようにする
まとめ
カネノナルキは丈夫で手もかからない多肉植物です。花のすくない冬にかわいい花も咲かせてくれますが、種類によっての開花までの年数は異なります。育て方や増やし方を知ってお気に入りのカネノナルキを迎えてくださいね。
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剪定した枝で増やせないかなぁ?