日々草の概要
日々草は、マダガスカルが原産地の熱帯の花です。暑さと乾燥に強く、日本では夏の花壇の代表的な花として親しまれています。日々草の名前の由来は、日々絶えることがなく次々と花が咲く様子から付けられたといわれています。
ボタニ子
花言葉は、集まって咲く様子が楽しそうに見えたから「楽しい思い出」なんだって!
他にも「友情」や「優しい」など、日々草の花言葉は穏やかなものがたくさんあります。
日本では一年草
暑さに強い日々草ですが、寒さには弱く、温度が13度以下になると弱ってしまいます。日本の冬の気温には耐えられずに枯れてしまうため、一年草として扱われています。
冬越しの方法
日々草は本来は多年草の花なので、温度管理をすれば冬越しが可能です。温度を13度以上に保てる日あたりのよい室内で栽培をします。冬越しをした日々草は低木として楽しめます。
日々草の種類
日々草は一重の大きな花が特徴とされていましたが、近年では品種改良により、さまざまな形のものが流通しています。草丈は10~80cm、花の大きさも1~5cmと品種により違い、色も鮮やかなものがたくさんあります。また、特性によって三種類に分かれているので、用途に合わせて自分好みの品種を選びましょう。
大気汚染にも強い
日々草は、排気ガスなどの大気汚染にも強い花です。交通量が多い道路沿いの花壇でも元気に咲きます。難しい手入れを必要とせず、暑さや乾燥や大気汚染にも強い日々草は、さまざまな場所で活躍します。
毒性がある
日々草には、実は強い毒性があるので注意が必要です。誤って食べてしまうと全身に麻痺が起きてしまうので、絶対に口に入れないようにしましょう!
ボタニ子
こんなにかわいい日々草に強い毒があるの!?
そうなんです!触っても大丈夫だけどきちんと手を洗うようにしましょうね。
日々草栽培の基本情報
日々草には連作障害があるので、同じ場所に植える時は2、3年は間隔を開けるようにします。栽培の難易度はやさしいですが、多湿では「立ち枯れ病」になる恐れがあるので、日当たりのよい場所で栽培をしましょう。梅雨や秋の長雨の季節にはとくに注意が必要です。
日々草の栽培カレンダー
ボタニ子
次のページでは、日々草を元気に育てるための栽培方法をご紹介します!
上手く咲かない時の理由や、病気にならないための栽培方法を詳しくご紹介します!
根腐れや病気にならない育て方のポイント
初心者の方でも育てやすい日々草ですが、根腐れや病気で枯れてしまったり、花が上手く咲かないこともあります。ここでは根腐れや病気にならない育て方のポイントを5つにまとめたので、栽培を始める前にチェックしましょう!
ポイント①「水やりは乾かし気味に」
日々草の栽培でとても重要なものが水やりです。水やりは土が乾いてからたっぷりと与えるようにしましょう。乾燥には強い日々草ですが多湿には弱く、水のあげすぎは根腐れや立ち枯れ病になる可能性を高めてしまいます。地植えの場合は真夏以外はほとんど水をあげる必要はありません。極端な乾燥もよくないので、注意をしましょう。
ボタニ子
雨の多い季節は、プランターや鉢で栽培している場合は雨にあたらない場所へ移動させましょう!
梅雨や秋の長雨の季節にはとくに注意をして管理をしましょう。
水やりのポイントまとめ
- 乾かし気味に行う。
- 地植えでは真夏以外は水やりはあまり必要ない。
- プランターや鉢は雨が続く季節は軒下などに移動させる。
- 梅雨や長雨の季節はとくに水を与え過ぎないように注意!
ポイント②「栽培は日当たりと風通しのよい場所で」
日々草は日当たりと風通しのよい場所で育てましょう!プランターや鉢で栽培をする場合は、病気の原因にもなる泥はねを避けるために一段高い場所に置くようにします。
花がきれいに咲かない理由として、やはり一番は日照不足になります。日当たりのよい場所で育てましょう!
ポイント③「肥料は週に1回」
肥料は、開花時期に1週間に1回を目安に液肥を与えます。日々草は肥料がなくても枯れるようなことはありませんが、花つきに影響が出ます。鉢植えの場合は元肥の入った培養土を使い、地植えでは植え付け時に緩効性肥料を土に混ぜましょう。
肥料をあげても咲かないのはどうして?
肥料を与えているのに花が咲かないようなら、窒素分が多い肥料の与え過ぎの可能性があります。葉ばかりが茂り、花が付かなくなるので注意しましょう。
ポイント④「一度植えたら植え替えはしない」
日々草は、太い根が枝分かれせずにまっすぐ伸びる「直根性」のため、何度も植え替えると根を傷つけて枯れてしまう可能性があります。一度植え付けをしたら植え替えは行わないようにしましょう。株間は20~30cmで、間隔はしっかりと開けて植えるようにします。
ポイント⑤「花は落ちたら取り除く」
日々草の花は3~5日で終わり、自然と落ちます。この落ちた花を放置することがカビの発生の原因になるので、すぐに取りのぞきます。多湿になる梅雨の季節には、特に注意が必要です。
育て方のポイントまとめ
- 水やりは多湿にならないように乾かし気味に行う。
- 日当たりと風通しのよい環境で栽培する。
- 肥料は週に1回、窒素分の多い肥料は避ける。
- 植え付けは間隔を十分に開けて、その後の植え替えはしない。
- 落ちた花は取り除く。
ボタニ子
とにかく日々草はじめじめしたのが嫌いなんだなって分かったよ。植え替えるのもだめで、強い花だけど気にするところはあるんだね。
そうですね。とくに花が咲かない原因になりやすい、水やりと肥料の与え方に注意をして、日当たりのよい場所で育てましょう!
きれいに成長させる育て方のポイント
根腐れや病気から守る栽培方法が分かったら、次は元気にきれいな姿で咲かせられるように管理をしましょう!重要なポイントは2つです。
ポイント①「摘心」
摘心は本葉が8枚の時に行います。切り方は、先端にある芽をハサミで切るか、手で摘み取ります。早い時期に摘心を行い脇芽を増やすことで、低めのしっかりとバランスのよい苗になります。
ポイント②「切り戻し」
切り戻しの方法は、下の葉を必ず10枚以上残して分岐点のすぐ上の茎の根元からハサミで切り取ります。切り戻しをする時期は梅雨明け後と9月頃です。定期的に切り戻しをすることで脇芽が出て形の良い姿になります。
ボタニ子
育て方のポイントは分かったかな?次のページでは実際に種から日々草を育ててみるよ!
植える時のコツや開花後の手入れなど、栽培方法を詳しく見ていきましょう!
出典:筆者撮影