ノラニンジンとはどんな植物?レースフラワーとは違う?食べられるの?

ノラニンジンとはどんな植物?レースフラワーとは違う?食べられるの?

ノラニンジンは、ヨーロッパが原産の植物です。レースフラワーに似た花としても知られており、開花時期になると小さくて繊細なレースのような花を咲かせます。そんなノラニンジンの特徴や名前の由来、ノラニンジンが食べられるのかをみていきましょう。

記事の目次

  1. 1.ノラニンジンとは
  2. 2.ノラニンジンの特徴
  3. 3.ノラニンジンとレースフラワーは同じ?
  4. 4.ノラニンジンは食べられるの?
  5. 5.ノラニンジンを探してみよう

ノラニンジンとは

出典:写真AC

ノラニンジンは「ブラックレースフラワー」や「クイーンアンズレース」とも呼ばれている一年草または二年草です。日本全土に分布している雑草で、若い株は葉や根、花など全草が食用として利用できます。ノラニンジンは、7月〜9月にかけて白色や薄ピンク色のかわいらしい花を咲かせる植物です。

基本情報

学名 Daucus carota
英名 wild carrot、Queen Anne's lace
科名 セリ科
属名 ニンジン属
和名 野良人参、野人参
別名 ブラックレースフラワー、ワイルドキャロット
クイーンアンズレース

ノラニンジンは「逸脱種」に分類される

逸脱種とは、人間による保護を嫌い、自然界で野生化して雑草扱いされている植物をさします。逸脱種は雑草の要素が強くなる性質があり、ノラニンジンの場合は、可食部である根がやせ細り、繊維質が多くなり、食感や味も落ちるのが特徴です。そのため、食用としても利用できますが、好んで食べる人は少ないといわれています。

名前の由来

ノラニンジンは漢字で「野良人参」と表記されます。名前のとおり野良化(野生化)したニンジンで、野原に自生している雑草です。英名の「ワイルドキャロット」も「wild(野生の)carrot(ニンジン)」という同じ意味をもちます。

別名「クイーンアンズレース」と呼ばれている

ノラニンジンは「クイーンアンズレース」とも呼ばれています。直訳すると「アン女王のレース」という意味をもち、ノラニンジンの花が繊細なレースのようにみえるためについた別名です。ノラニンジンの花をアン王女の頭飾りに見立てた説や、アン王女がレースを編んでいる途中に針が指に刺さり、流した血が滴って、花の中心部分が紫色になったという説があります。

花言葉

ノラニンジンには、ニンジンと同じ「幼い夢」という花言葉がついています。ニンジンは離乳食としても利用されており、子どものころから親しみ深い野菜です。そのため、幼少期の幸せな記憶を呼び戻す野菜という意味から「幼い夢」という花言葉がつけられました。

ノラニンジンの特徴

出典:写真AC

ノラニンジンは、日本全土の道端や草地に自生している植物です。ヨーロッパが原産の一年草または二年草に分類されており、世界中の温帯地域に広く帰化しています。ノラニンジンは群生するのが特徴で、開花時期になると一斉に咲き誇る白色や薄ピンク色の花の美しさは圧巻です。一般的なニンジンと異なり、草丈は120cm〜150cmまで大きく成長します。

特徴①花

ノラニンジンの開花時期は7月〜9月です。ノラニンジンの花は「複散形花序」という性質をもち、花軸が放射線状に伸びて花柄に小花をたくさん咲かせます。5枚の花弁をもつ白色や薄ピンク色の小花が密集するように咲き誇り、花房の中心部分に濃い紫色の花がポツンと咲くのが特徴です。ノラニンジンの花は油でサッと揚げればエディブルフラワーとしても利用できます。

中心部分の花だけ色が違うのはなぜ?

ノラニンジンの花房の中心部分にだけ、色付きの小花が咲く理由は諸説あります。「花の中心に虫がとまっているように見せて、ほかの虫をおびきよせ、受粉の手助けをしてもらっている」という説が有力です。白色や薄ピンク色の花房の中心部分だけ濃い色の花がポツンと咲く確実な理由は、まだ解明されていません。

ドライフラワーにもおすすめ

ノラニンジンの花はこんもりと咲き誇る小花が美しく、ドライフラワーとしても人気があります。ノラニンジンをドライフラワーにする場合は、花茎を15cmほどの長さで切り取り、麻ヒモなどで固定します。風通しのよい半日陰で乾燥させれば、ノラニンジンのドライフラワーの完成です。白くてかわいらしい花は、カスミソウのドライフラワーのようにもみえます。

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特徴②葉

ノラニンジンの葉は「羽状複葉」という形状をしており、葉軸を中心として小さな葉が両側についているのが特徴です。ニンジンの葉にそっくりで、葉に細かく切れ込みが入っており羽のような形をしています。ノラニンジンの葉を乾燥させたものは「シーズニング」としても利用されており、パセリのように料理のトッピングに使うのもおすすめです。

「ファルカリノール」が含まれている

ノラニンジンの葉には「ファルカリノール」という毒成分が少量含まれています。ファルカリノールは「オタネニンジン」や「キヅタ」などにも含まれている「天然の殺虫剤」です。少量を食べる場合は問題ありませんが、大量に摂取すると皮膚の炎症やアレルギー反応を起こす恐れがあるため注意しましょう。

特徴③根

ノラニンジンの根は、馴染み深いオレンジ色のニンジンのように太く肥大しません。成長しても直径1cm〜3cm程度で、白色で大根のような見た目をしています。根の中心部分が木質化しておりとても硬く、輪切りにする場合は力が必要です。繊維質が多いため、食用にする場合は1年以内の若くてやわらかい根を使用しましょう。

特徴④つぼみ

ノラニンジンのつぼみは、手毬のようにまん丸の形をしています。開花時期が近づくと徐々に花序が平らになって開いていくのが特徴です。また、開花が終わると再びつぼみの状態のときのように丸くなり、種子が黒くなって完全に立ち枯れるとまた開いてきます。

ノラニンジンとレースフラワーは同じ?

出典:写真AC

ノラニンジンは「ブラックレースフラワー」という別名でも親しまれています。よく似た名前の植物に「(ホワイト)レースフラワー」がありますが、ノラニンジンの色違いではありません。ほかにもドクニンジンやオルレアホワイトなど、ノラニンジンによく似た植物があります。

ノラニンジンとレースフラワーの違い

出典:写真AC

ノラニンジンはレースフラワーとよく似ていますが、レースフラワーは花と花との間が空いているのが特徴です。また、レースフラワーは「ホワイトレースフラワー」とも呼ばれているとおり、白色の花しか咲かせません。花房の中心部分に、濃い紫色の花が咲いているものがノラニンジン、白一色の場合はレースフラワーの場合が多いです。

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ノラニンジンとオルレアホワイトの違い

出典:写真AC

オルレアホワイトは5月〜6月にかけて花を咲かせるため、7月〜9月に花を咲かせるノラニンジンとは開花時期が異なります。白色の小花がいくつも集まり、花房のような咲き姿になるのが特徴です。ノラニンジンと咲き姿はよく似ていますが、オルレアホワイトの花弁はノラニンジンの花弁に比べて細長い形をしています。

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ノラニンジンとドクニンジンの違い

出典:写真AC

ノラニンジンとよく似た植物に「ドクニンジン」があります。葉がパセリのような形をしているため「ドクパセリ」とも呼ばれています。毒人参はセリ科に分類される有毒植物の一つで、古くは毒薬として罪人を処刑する際に使用されていた歴史があります。花の色や大きさがノラニンジンによく似ていますが、ドクニンジンは茎に赤紫色の斑点があるのが違いです。

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ノラニンジンは食べられるの?

出典:写真AC

食べられないと記載されることも多い

ノラニンジンは、日本国内の図鑑で調べると「食用としては利用できない」と記述されている場合もあります。しかし、原産地でもあるヨーロッパでは、全草が食用として利用されており、しっかりと下処理をすれば食べられる植物です。葉の部分にファルカリノールが含まれているため、大量に摂取するのは避けてください。

ノラニンジンを探してみよう

出典:写真AC

ノラニンジンは草地や道端で気軽に見つけられる植物です。若い株は葉や茎、根や花まで食用として利用できますが、あまり多く食べ過ぎないように注意が必要しましょう。ノラニンジンかどうかがわからない場合は近くで匂いを嗅ぐと、ほのかにニンジンの香りがするので試してみてください。ニンジンが野生化したノラニンジンを、ぜひ探してみてください。

Alisa.
ライター

Alisa.

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