多肉植物・サボテンが徒長してしまったら?4つの対策
多肉植物を普段からできるだけ日光に当てていても、特に冬越しのときなどは室内に取り込むので、どうしても徒長させてしまいがちです。そこでもし徒長したらどうすればいいのか、軽度の徒長の治し方、重度の徒長の場合の挿し木や仕立て直しの方法を解説していきます。
日光にしっかりと当てる治し方と注意点
多肉植物が徒長してしまう最大の原因は「日照不足」です。特に冬越しで室内に取り入れた場合は徒長しがちです。それでも徒長が軽い場合は、春先に日光にしっかり当ててあげることで、徐々に新しい葉が伸びるので、初期の徒長であればこの治し方でしっかりとした株に戻ってきます。
徐々に日光に当てましょう
日にしっかり当てるといっても、いきなり直射日光に当てすぎても葉焼けなどを起こす場合があるので、段階的に日当たりの良い場所に移動させていくという感じで、じっくりと日光に当てるようにしてください。特に夏の直射日光は30%以上遮光するために寒冷紗などを利用しましょう。
徒長した多肉植物を切る
徒長の程度がひどくて、ひょろひょろと伸びすぎてしまい、鉢の外に垂れさがるほど徒長したら思い切って伸びすぎた部分を切ることで、長さを揃えて仕立て直します。初めての場合は切るのは不安かもしれませんが、多肉植物やサボテンは生命力が強く、カットしても新しい芽が生えてきます。
カットした苗を挿し木する
多肉植物があまりにも徒長したら、伸び過ぎた部分をカットします。株元の方は次々に元気な新しい葉が伸びるのでそのまま放置しておけばいいのですが、伸びすぎてカットした苗も切断面が十分乾いたら土に挿し木して、株分けができます。好みの長さに切るようにしてください。
水やりは発根してから
かわいい鉢にいくつかのカット苗を挿し木すれば、買ったときのようにかわいく仕立て直しできます。種類や時期などにもよりますが、2週間前後で発根して土の中で根が伸びるので、様子を見て水やりを始めてください。しっかり発根する前に水やりをしても腐ってしまう危険性があります。
サボテンを胴切りする
茎が伸びるタイプの多肉植物は伸び過ぎた部分を切ることで、仕立て直しができますが、丸いサボテンの場合はもう少し大胆な治し方をします。サボテンはあの丸い胴の部分が茎なので、胴の部分を思いきって切ります。切れ味のいいカッターなどでスパっと真横に切るようにしてください。
株分けもできます
カットした部分を風通しのいい日陰などで2~3日以上十分に乾燥させた後、土の上に置いてください。発根してから水をあげましょう。また、株元の方から新しい子株が伸びるので、株分けで増やすこともできます。たくさん仔吹きする種類もあるのでこれはこれでかわいいですよ。
多肉植物・サボテンの挿し木の3つの注意点
多肉植物が徒長したら治し方の一つの方法として、伸び過ぎた部分を切る。その切り取った苗の部分を挿し木して仕立て直します。しかし、カットしてすぐに土に入れてしまったり、水やりの時期を間違えると腐ってしまう場合もあります。多肉植物を挿し木する場合の3つの注意点を解説します。
手や道具をしっかり消毒する
まず伸び過ぎた多肉植物を切るときの注意点として、手指や手袋、カットするカッターやナイフをアルコールや高温で殺菌・消毒するようにしてください。断面に雑菌などがついてしまうと、カビが生えてしまったり、苗が腐る原因になりますので、これは細心の注意を払うようにしてください。
切った断面を乾燥させる
多肉植物やサボテンを挿し木する時には、カットした苗の断面を十分に乾燥させてから土に挿し木するようにしてください。十分乾かさないと、土に刺した時に雑菌などで腐ってしまう原因にもなります。涼しく風通しのいい日陰で2~3日以上乾燥させてから土に挿してください。
発根してからでもいい
もし、乾燥させても植え付けのタイミングが不安な場合は、カットしたまま乾燥させておくと勝手に発根してくるので、根が伸びるのを確認してから土に挿してもいいと思います。だいたい2週間前後で発根してくるので土に穴をあけて根を傷つけないように挿してあげてください。
挿し木する土・みずやり
多肉植物を挿し木する場合は、苗の断面を十分乾燥させたうえで、乾燥した水はけの良い土に挿してください。腐葉土などが入っている物は避けてください。根が伸びる前に水をやっても蒸れて腐る原因になりますし、腐葉土などが入っていると雑菌なども多いので避けましょう。
多肉植物・サボテンの冬越しの注意点
多肉植物は耐寒性が低い場合がほとんどです。温暖地以外では冬越しは室内に取り入れるか、庭やベランダの温室で管理してください。来年に向けてできるだけ徒長しないように、温度と日当たりを確保してあげてください。寒冷地では、ヒーターなどで加温したほうが安心です。
室内でも気を付けよう
室内に取り入れる場合は、日当たりのいい窓際などに置くのが良いのですが、窓際だと夜など気温が下がりすぎて、株が弱ってしまい翌年に成長障害が出る場合もあります。室内でも簡易的なミニ温室などに入れたほうが安心です。小動物用のヒーターなどで加温してもいいでしょう。
まとめ
多肉植物やサボテンが徒長して伸び過ぎないために日当たり水やりに注意しながら、もし徒長したらここまでの治し方を参考にカットして断面を十分に乾かしたら土に挿し木して仕立て直し、根が伸びるのを待って水やりをしましょう。
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出典:筆者撮影