ラベンダーの花の特徴
ハーブの女王と呼ばれるほど、高貴な香りのラベンダー。その香りには、リラックス効果や殺菌効果があります。ローマ時代から薬草として使われ、ローマ人達はお風呂で楽しんでいました。学名は「Lavandula(ラバンジュラと読む)」といいます。ラベンダーの語源は、ラテン語の「lavare(洗うという意味)」という言葉からきています。
ラベンダーの種類
ラベンダーは大きく5つの種類の分けられ、それぞれ特徴が異なります。
イングリッシュラベンダー | 香りは強い◎ 暑さは弱い× 寒さには強い◎ |
フレンチラベンダー | 香りやや弱め△ 暑さは強い◎ 寒さはやや強い○ |
ラバンディン | 香りは強い◎ 暑さ・寒さ共に強い◎ |
レースラベンダー | 香りやや弱め△ 暑さ・寒さ共にやや弱い△ |
デンタータ | 香りやや弱め△ 暑さは強い◎ 寒さはやや弱い△ |
イングリッシュラベンダー
香りがとても強いことが特徴でもある、イングリッシュラベンダー。北海道のラベンダー畑で咲く花は、このイングリッシュラベンダーになります。草丈は30cmから1mほど。花の色は紫系、ピンク系、白系の花を咲かせます。
フレンチラベンダー
花の形に特徴のあるフレンチラベンダー。ウサギの耳のような花びらが、花の先に付いています。実はこの花びらに見えるものは葉なんです。色は紫系、ピンク系、青系、白系と色も多彩です。草丈は1mほど。香りはやや弱めです。花が終わった後に切り戻しをすると、毎年花を咲かせてくれます。
ラバンディン
ラバンディンは、花穂が大きく、茎も太めなのが特徴になります。香りがとてもいいアングスティフォリアと、暑さに強いスパイクラベンダーの交配種になります。草丈は1mほどになり、色は紫系が多い種類です。
レースラベンダー
ピナータラベンダーとも呼ばれている、レースラベンダー。葉にレースの模様のような切れ込みが入っているのが特徴です。ここからレースラベンダーと呼ばれるようになりました。香りは少し弱めですが、花が咲いている姿が美しいと言われている種類です。色は薄いピンク系、白系、紫系があります。
デンタータ
フリンジドラベンダーとも呼ばれている、デンタータ。ギザギザした葉が特徴のラベンダーです。草丈は50cmから90cmほど。耐暑性があるので、日当たりの良い少し乾燥気味のところの方がよく育ちます。色は薄い紫色や濃い紫色です。
ラベンダーの花言葉
ラベンダーには多くの花言葉があります。まずは「沈黙」。香りが持つ、精神安定の効果からきている花言葉です。続いて「疑惑」。この花言葉は、ラベンダーが何故こんなにも?と感じるほど、強い香りを放つことからきています。さらに「清潔」は語源でもある、ラテン語の「lavare」からきている花言葉です。他にも「幸せが来る」「優美」等の花言葉もありますので、プレゼントにもおすすめです。
おすすめの季節
初夏の5月から7月頃、ラベンダーの花は咲き始めます。地域により若干見頃は変わりますが、6月から7月頃、この頃がラベンダーを一番綺麗に見れるのではないでしょうか。ラベンダー畑は紫色に咲くラベンダーの花で一面埋め尽くされ、爽やかな香りに癒されることでしょう。
北海道にラベンダー畑が多い訳
ラベンダー畑というと、北海道を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。なぜ、北海道ではラベンダーが多く咲くのか。それは北海道の気候が、ラベンダーにとても合っていたからです。特徴のところでもお話しましたが、高温多湿な土地より寒い土地を好むイングリッシュラベンダー。この種類が北海道の1年を通して涼しく、梅雨も無い気候にとても合ったようです。
ラベンダーの季節 ~北海道~
北海道では長く見頃が続くように、開花時期を変えて栽培しています。6月中旬頃、早咲きの花が開花を始め、7月上旬に満開となります。遅咲きの花は7月上旬から咲き出し、7月下旬に満開を迎えます。早咲きの花、遅咲きの花があることにより、綺麗なラベンダーの花を1ヶ月以上楽しむことができるのです。
おすすめの季節と観賞地 富良野・美瑛
北海道でラベンダーを見るならここ!という、おすすめ観賞地をまとめてみました。ラベンダー観賞に北海道へ行ってみたい!と考えている皆さん。花の見頃もまとめましたので、参考にしてみてくださいね。
ファーム富田
ラベンダーの聖地とも呼ばれている、ファーム富田。早咲きの花から遅咲きの花まであるので、見頃は7月上旬から7月下旬までと、長い期間ラベンダーを楽しむことができます。園内の施設では、香水作りを見学することもできます。ここでのおすすめは、ラベンダーソフトクリーム。ラベンダーの爽やかな香りも楽しめるソフトクリームです。
中富良野町営ラベンダー園
ラベンダーの花が見頃となる頃、中富良野町営ラベンダー園では上空のリフトが動き出します。このリフトに乗って真下を見ると、青紫色の絨毯が敷かれたようなラベンダー畑が臨めます。7月中旬頃から7月下旬頃、見頃のラベンダーを求め、多くの方が訪れます。歩いて花々を楽しむこともできますが、ここでは上空から楽しんでみてはいかがですか。
ラベンダーイースト
ラベンダーイーストの広大なラベンダー畑を走るラベンダーバス。バスといっても実はトラクターが座席を引いているもの。トラクターがラベンダー色をしていて、見た目もかわいいからか観光客にはとても人気があります。また、敷地内にある展望デッキからの眺めもおすすめの景色です。展望デッキは敷地の中央にあるため、全ての方角から花々が楽しめます。見頃は7月中旬頃です。
ぜるぶの丘・亜斗夢の丘
富良野のラベンダーはとても有名ですが、美瑛にも素敵な場所かあります。美瑛のおすすめの場所は、ぜるぶの丘・亜斗夢の丘。ここではバギーに乗って花を楽しむことができます。また、以前CMで有名になった「ケンとメリーの木」と呼ばれているポプラの木もあるので、ラベンダーと一緒にご覧になってはいかがでしょうか。
北西の丘展望公園
もう1つ、美瑛のおすすめスポットをご紹介します。ピラミッド型の展望台が目印の、北西の丘展望公園。展望台からは遠くに雄大な北海道の景色を、そして真下には紫色のラベンダーが咲く花畑を楽しめます。
ラベンダーの季節 ~関東~
ラベンダーの花が素晴らしいのは、北海道だけではありません。関東圏内にもおすすめしたい観賞地があります。また、北海道とはラベンダーの種類も違うものが栽培されています。花の特徴でご紹介した5種類のどの系統が植えられているのかなど、観察しながらラベンダーを楽しんでみてはいかがでしょうか。
おすすめの季節と観賞地 関東圏
関東圏の中でも、特におすすめしたい3箇所をご紹介します。開花や見頃の時期もそれぞれ違いますし、ラベンダーの見頃に合わせてお祭りを開催するところもあります。お出かけの参考にしてくださいね。
たんばらラベンダーパーク
こちらでは5万株ものラベンダーが栽培されています。これは関東最大級の株数です。6月から9月まで開園しており、一番の見頃は7月中旬頃から8月中旬頃になります。ここには、リフトに乗りラベンダーを観賞できる「夏山リフトウッディライン」というものがあります。リフトで移動しながら、パーク内のラベンダーが楽しめます。有料にはなりますが、ラベンダーの摘み取りもできますよ。
佐倉ラベンダーランド
千葉県最大のラベンダーの株数を誇る、佐倉ラベンダーランド。ここの見頃は6月上旬から7月上旬になります。ラベンダーの見頃の時期に合わせて、毎年開催されるラベンダーまつりです。このお祭りでしか食べられないラベンダーソフトは、毎年多くの方が楽しみにしている1つです。ラベンダーの花や苗が購入できますので、お土産にいかがでしょうか。
しらざぎ公園・ラベンダー堤
埼玉県でラベンダーを見るならここ!という位、有名なしらさぎ公園とラベンダー堤。関東圏の中でも都心から近く、訪れやすいところです。6月中旬から6月下旬の見頃に合わせ、毎年ブルーフェスティバルというお祭りが催されています。この周辺では、ラベンダーと同時期、同じ紫色のあやめも咲き、まさに一面ブルー一色の景色が楽しめます。
まとめ
ラベンダーというと北海道の富良野や美瑛を思い浮かべますが、関東のラベンダーの名所もおすすめしたいところがたくさんあります。ラベンダーの香りにはリラックス効果もありますので、日頃の疲れをラベンダーの香りで癒してみてはいかがでしょうか。