蘭（ラン）の花言葉をご紹介！白・ピンクなど種類や色別の意味合いは？

デンドロビウムは樹上に根を広げて育つ「着生植物」と呼ばれるラン科の植物です。熱帯アジアを中心に分布しています。原種の数が非常に多く、1000を超える種類が存在します。日本にもセッコクという原種が自生していますが、日本でデンドロビウムと呼ばれているのは、ノビル系と呼ばれている原種を元に誕生した園芸品種が多いです。花色も豊富でピンク、白、紫、黄、オレンジなどがあります。

デンドロビウムの仲間には、コチョウランに似ている品種も存在します。その名も「デンドロビウム・ファレノプシス」です。コチョウランに似た花姿から、このような名前がつけられました。通常は「デンファレ」という略称で呼ばれています。コチョウランに似た優美な花姿と花持ちのよさから、贈答用の切り花に用いられることが多いです。花色は赤紫、ピンク、白などがあります。

デンドロビウム全般の花言葉は「わがままな美人」「思いやり」「天性の華を持つ」です。「わがままな美人」は、ときに驕慢にすら見えるほど美しいデンドロビウムの花姿に由来しています。「天性の華を持つ」は、やはり花姿が由来です。わがままな美人の虜になった男性が、無茶を言われても逆らえないように、抗えない魅力がデンドロビウムにあるということなのでしょう。

デンドロビウム・ファレノプシスの花言葉は「わがままな美人」「お似合いのふたり」「魅惑」「有能」です。「わがままな美人」「魅惑」は、その美しい花姿に由来しています。「お似合いのふたり」は、デンファレが着生植物であることが由来です。樹上に根を張り、樹木の表面に生える苔をつたい生長していく様子が、樹木に寄り添っているように見えることから、仲のよい夫婦や恋人を意味する花言葉がつけられました。

ピンクのデンドロビウムの花言葉は「官能」「誘惑」です。この花言葉はデンドロビウムの美しい花姿と、樹木に根を張って成長する着生植物であることに由来しています。樹木に寄って咲く美しい花姿が、美貌と妖しい魅力で男性を虜にする女性を連想させたのでしょう。

白いデンドロビウムの花言葉は「純粋な愛」「誘惑に負けない」です。潔癖さを感じさせる意味の花言葉は、清らかなイメージが強い白い花色からつけられたのでしょう。「純粋な愛」も「誘惑に負けない」も、恋人に贈るのにピッタリな花言葉ですね。

紫色のデンドロビウムの花言葉は「愛と美」「喜び・歓び」「欲望」「官能」です。大人の色気や妖艶な魅力を意味する花言葉が多いのは、紫色が大人びたイメージが強い色だからでしょう。紫色は情熱的な意味を持つ赤色と、冷静さを意味する青色の中間色であることから、成熟した大人の魅力や精神性を意味する色とされています。

黄色のデンドロビウムの花言葉は「友情」「エロティシズムと愛の暖かさ」です。ここでいうエロティシズムとは、肉体的な愛と精神的な愛の両方を含む総括的な概念を指します。このように性的な愛情や魅力を意味する花言葉が多いのは、蘭の花の学名の由来やギリシャ神話、強精剤に用いられていた歴史が示すように、蘭の花が性的な話との関りが深いことも無関係ではないでしょう。

赤いデンドロビウムの花言葉は「情熱と欲望」「強烈な愛の願望」です。赤い花色は、燃えるような炎や、鮮やかな血の色を連想させることから、情熱や激しい恋愛、強いエネルギーや欲望を意味する花言葉をつけられる傾向があります。赤いデンドロビウムの花言葉も、同じような経緯でつけられたのでしょう。