モリムラマンネングサとは
モリムラマンネングサは詳しいデータに乏しく原産地は不明です。しかし、日本の広域で岩の間などに自生している多肉植物です。同じく日本の日本海沿岸でよく見られる、メノマンネングサと遺伝子がほぼ同じということがわかり、モリムラマンネングサは日本の在来種と考えられ始めています。
モリムラマンネングサの基本情報
学名 | Sedum japonicum |
科名 | ベンケイソウ科 |
属性 | マンネングサ属(セダム属) |
形態 | 多年草 |
花期 | 5月~7月 |
草丈 | 5cm~10cm |
生育期 | 春:4月~6月、秋:9月~11月 |
モリムラマンネングサの特徴
モリムラマンネングサは、葉は長楕円形で2mm~6mmで、花期(5月~7月)には、伸びた茎の頂部に径8mmほどの小さな黄色い花を咲かせます。地植えにすると枝分かれしてマット状に広がり育つので、エクステリアやガーデニングのグリーンカバーとして使われる人気の多肉植物です。また、モリムラマンネングサをはじめセダムはビルの壁面や屋上の緑化推進で、ヒートアイランド現象緩和にも一役かっています。
モリムラマンネングサの育て方
育てる場所
強健で環境に順応しやすく育て方も比較的易しいので、増殖し栽培させることも早くできます。日向でも日陰でも育ちますが、グリーンカバーにする場合、日陰だと株が広がらずすきまができてしまうかもしれません。日向の方が勢いよく育ちます。環境の適応力は高く丈夫なので栽培しやすい植物ですが、できれば風通しの良い場所を選びましょう。日陰で過湿の多い場所だとカビや根腐れの原因になります。
用土と肥料
湿気でムレないように、水はけのよい土を選べばよく育ちます。セダム用の土も市販されているので使用してみてもよいでしょう。モリムラマンネングサは強健で繁殖性が非常に高く葉や茎などに栄養分を蓄える性質があるため、肥料は与えなくてもよく育つ植物です。もし肥料を与える場合は、植え替え時の元肥として少量の加えるのみで大丈夫です。
水やり
夏の場合
ボタニ子
夏場は断水させます。よほどの乾燥がないかぎり、月に3回くらいで土が湿る程度で良いでしょう。水の受け皿は空の状態にしておきましょう。貯まった水はカビなど病気の原因になります。庭植えの場合は雨水のみで充分です。モリムラマンネングサは水はけがよく、湿気のない環境で生育することで特徴の良さがでる植物です。
冬の場合
ボタニ子
モリムラマンネングサは耐寒性のある多肉植物でもあります。冬は外で栽培してる場合でも、鉢は屋内の日当たりの良いところに移し、乾燥気味で栽培します。秋口に多めの水やりをしたらその後は月に1度くらい、土が乾燥したらほのかに湿る程度でよいです。地植えの場合は雨水だけで充分です。寒さが厳しい冬は一部的に枯れてしまうことがありますが、暖かくなるころにはまた新芽がでてきます。
植え付け方・増やし方
植え付け・植え替えの適期は生育期の4月~6月、9月~10月です。鉢の場合の植え替えのタイミングは、根が混みあい張ってくる1年~2年目に剪定しましょう。地植えの場合は茎が土に触れているだけで、発根してくるので剪定しなくても勝手に増えていきます。つまり、鉢のモリムラマンネングサを剪定した時に出た、葉を使い増やしていくことができます。
植え付け方
用意するもの
- モリムラマンネングサ(セダム)の苗
- 用土(水はけのよいもの)
- 手ごろな鉢やポット
- 土入れスコップ(※動画では使い捨てのプラスチックスプーン)
植え付けのポイント
ボタニ子
茎の長い多肉の植え付けは土は鉢の半分くらいまででよいのですが、セダム属のような丈の短い多肉は、セダムが鉢にかくれないくらいまで土を入れます。モリムラマンネングサの根を傷つけないようにしながら、土から優しくほぐし小分けます。
ボタニ子
植え付けが終わった後の水やりは乾いた土の場合だけ、スポイトや霧吹きを使ってあげすぎないように気をつけましょう。湿った土の場合は根が土に馴染む1週間ほどは放置して大丈夫です。空気中の水分でも充分に育つほど強い植物だからです。
剪定と増やし方
モリムラマンネングサの栽培は簡単で発育もよいです。地植えをしても根は強く張ることはないので、広がりすぎた部分は簡単にめくりはがすことができます。また、鉢植えの方は剪定で摘み取った葉を土にまいたり、株分けをして増やすことができます。
葉挿しの増やし方
「葉挿し」とは言っても、動画の解説のように摘んだ葉を土に挿すわけではありません。モリムラマンネングサの葉を適当に摘み取って、土にパラパラとおくだけで茎からすぐに新しい根が生えてくるので、非常にかんたんなのでおすすめです。モリムラマンネングサの繁殖力の強さは、何かの拍子で落ちた葉が風などで飛ばされ、そのままそこで根つくほどです。
基本「葉挿し」は、摘んだ葉を土に差し込むようにして植えつけないことです。パラパラと種をまくように寝かせるように置くことがポイントです。また、発根するまで水やりも不要です。屋内の日当たりの良い場所で育てましょう。
株分けの増やし方
「株分け」の育て方は根を傷めないように株を抜き取ります。株分けのするときは伸びすぎている根や腐ったり、傷んだ根をハサミで切り落としておきましょう。あとは植え付け方法を参考にしてお好みのポットや鉢に植え戻していきます。
植え替えで寄せ植えをつくりましょう
ただ植え替えをするだけではなく、自分で栽培をしたモリムラマンネングサに他のセダムを足したり、生育期が同じの他の多肉との寄せ植えをして楽しんでみてはいかがでしょうか?育て方、増やし方がわかるとバリエーションも多くなり、プレゼントをしても喜ばれそうです。
出典:写真AC