フィカス・ウンベラータとは
ウンベラータは、美容院や雑貨ショップ、会社などにもよく置かれている人気の観葉植物です。どのような観葉植物で、なぜ人気があるのか、基本情報や特徴を見ていきましょう。
基本情報
学名 | Ficus umbellata (フィカス・ウンベラータ) |
科名 | クワ科 |
属名 | フィカス属 |
分類 | 観葉植物 |
原産地 | 熱帯アフリカ(低地) |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
ボタニ子
私も見たことがあるような気がします!
ボタ爺
そうじゃろう。ウンベラータとはわからなかったかもしれんが、おしゃれなインテリアグリーンとしてお店や会社に置かれていることが多いんじゃ。
特徴
ウンベラータの1番の特徴は、葉っぱです。ハートの形と発色の良いグリーンが、心地よい空間を演出してくれます。また、枝が分かれたり、幹が曲がりながら伸びていったりする樹形なので、インテリアグリーンとして人気があります。花は花嚢(かのう)という袋状の器官の中で咲くので、ほとんどの場合は気づきません。葉っぱを鑑賞して楽しむことが人気の観葉植物です。
ウンベラータの名前は、ラテン語の「umbella(日傘)」に由来しています。大きな葉姿が、日傘のように見えることから名付けられています。
花言葉
ウンベラータの花言葉は「すこやか」「永久の幸せ」「夫婦愛」です。成長が早く、よく育つので「すこやか」という花言葉がついたとされています。また、ハートの形の葉っぱから「永久の幸せ」や「夫婦愛」の花言葉がつけられ、その言葉から寝室やリビングなどに置くとよいとされています。縁起のよい花言葉ばかりなので、贈り物にされることが多い観葉植物です。
ボタニ子
贈り物に最適ですね。どんな時がいいかなぁ?新築祝いなんて喜ばれるかも!
ボタ爺
ウンベラータはすくすく成長するうえ、生命力が強いから、開店祝いや会社などにも贈り物として適しているぞ。
ウンベラータの育て方①環境
置き場所
室内
明るい日陰に置きましょう。室内で、レースのカーテン越しに日光が入ってくるような明るい場所が、最もウンベラータに適しています。耐陰性はありますが、日光浴をさせることで成長が早まるだけでなく、いきいきとした元気な葉っぱになります。直射日光は葉焼けを起こしやすいので、夏場は特に注意してください。また、病害虫の発生を防ぐためにも、風通しのよい環境で育てることが大切です。
室内の明るい日陰に置けない場合は、1週間に1度くらいでも構わないので、日当たりのよい場所へ移動させ日光浴をさせましょう。暗い場所にずっと置いておくと、葉っぱに元気がなくなりツヤも悪くなります。
屋外
春から秋にかけては屋外でも育てることができます。屋外に置く場合は、直射日光に当たらないように、遮光ネットを使用し、30~50%ほど遮光しましょう。また、西日に当たると葉焼けしやすいので、置き場所に気をつけます。室外機などの風に直接あたると株が傷むので、避けて置きましょう。
暖かい春になったら、たっぷりと日光をあてましょう。
気温
ウンベラータは、気温の寒暖差に敏感な観葉植物です。あまり大きな温度変化がないようにしましょう。冬は、外の気温が15℃を下回るような日が増えてきたら室内へ移動させます。また、室内でも8℃~10℃以上を保てるような、暖かい場所に置きましょう。冬は窓際は気温が下がるので、窓際から離して置くようにします。
ボタニ子
冬は室内でも夜中はかなり冷え込むから、大丈夫かなぁ…。
ボタ爺
日中暖かい気温を保つようにしておけば、就寝時間の間くらいの冷え込みなら問題ないぞ。
ウンベラータの育て方②水やり
表面が乾いたら、水やりをします。鉢底から水が流れ出るくらいにたっぷりと与えてください。夏は乾きやすいので、様子を見ながら毎日水やりをしてもよいでしょう。冬は成長が緩やかなので、水やりを控えます。表面が乾いてから、数日経った後に水やりしましょう。葉っぱが下向きに垂れているようであれば、水を欲しているサインなので、目安にしてみてください。
水やりのポイントは葉水
ウンベラータの葉っぱはとても大きく、よく蒸散をします。季節を問わず、一年中、毎日葉水をするようにしましょう。葉水は病害虫の予防にもなります。
ウンベラータの育て方③肥料
肥料はなくても育ちますが、肥料を適切に与えることで成長が早くなります。肥料の種類は、緩効性の置き肥か、適切な濃度に希釈をした液肥を10日に1回ほど与えます。春から秋(5月~10月)にかけての成長期が適しています。冬は成長が緩やかになるため、肥料は与えません。
肥料は有機肥料ではなく、化成肥料を使うと、コバエの発生を防ぐことができます。
ウンベラータの育て方④病気・害虫
害虫は、ハダニ・アブラムシ・カイガラムシが発生します。日光が不足していたり、水やりのし過ぎによる根腐れなどで弱ったりしているときに、害虫が発生しやすくなります。あらかじめ、殺虫剤をまいておくことをおすすめします。特にハダニは、乾燥やほこりがたまっているところに発生しやすいので、日常のこまめな管理を心がけましょう。葉水は欠かさないでください。また、うどんこ病にかかることもあります。白い粉のようなカビが発生していたら、初期であれば、その部分の葉っぱをちぎることで解決できます。
ボタニ子
葉っぱが大きい分、葉水が大切になってくるんですね。毎日葉水をすれば、ウンベラータだけでなく、わたしも害虫に出会うことなく気持ちよく過ごせそうです。
次のページでは、ウンベラータの植え替え、剪定、葉っぱの上手な管理方法について、ご紹介します。
出典:写真AC