ディフェンバキアとは
ディフェンバキアの基本情報
科名・属名 | サトイモ科・シロカスリソウ属 |
園芸分類 | 観葉植物 |
形態 | 常緑性多年草 |
草丈 | 10cm〜2m |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | 有り |
育てやすさ | ★★☆☆☆ |
熱帯アメリカが原産のディフェンバキアには、茎立ちと呼ばれる大型になる品種と株立ちと呼ばれるやや小型の品種があります。苗を探すなら暖かい6〜8月がおすすめです。同じ品種でも葉の色や模様には株ごとに個性があるので、好みのひと鉢を見つけて育ててみましょう。
ディフェンバキアの特徴
ディフェンバキアはグリーンに白い模様が入る、葉の美しさが特徴の人気の高い観葉植物です。小さなミニ観葉サイズ~鉢の直径20cm以上のボリューム感のある大きさまで販売されています。幅の広いアーモンド型の葉が特徴で、明るい葉色はひと鉢でも華やかさがあり、トロピカルな雰囲気の観葉植物の寄せ植えやアレンジにもディフェンバキアがおすすめです。
ディフェンバキアの花言葉
ディフェンバキアの花言葉は「危険な恋」です。きれいな葉が注目される観葉植物ですが、育てているとまれに花が咲くこともあります。ディフェンバキアは英語でDumb cane「口がきけない植物」とも呼ばれ、中毒性があることからこのような花言葉になったといわれています。
中毒性に注意
シュウ酸カルシウム
ディフェンバキアの樹液には、シュウ酸カルシウムという成分が含まれていて、中毒性があります。皮膚がかぶれたり、刺激性の痛みを感じたりすることがあります。小さな子どもやペットのいる家庭では、誤って口にすることがないよう、置き場所や管理方法に注意が必要です。植え替えや剪定を行うときはビニール手袋などで肌をおおい、直接樹液に触れないようにしましょう。
ディフェンバキアの育て方
ディフェンバキアの育て方の基本となる栽培カレンダーから見ていきましょう。ディフェンバキアを育てる時期は、主に春〜夏の明るい日差しの降り注ぐ暖かい季節です。植え付けや植え替えは成長期に行い、休眠中の水やりは控えめにします。
育て方①日当たり・置き場所
ディフェンバキアを育てる場所は、レースのカーテン越しに日が当たる室内が最適です。強い日差しが当たると葉焼けしたりきれいな色があせてしまったりするので、直射日光は避けて育てましょう。春~夏は屋外でも育てられますが、屋根下で40〜50%の遮光をするか明るい日陰で管理します。日当たりが悪いと色が薄くなり、茎が間延びして見映えが悪くなります。
育て方②用土
鉢植えのディフェンバキアを育てる用土は、市販の観葉植物の土が最適です。水はけがよく通気性のよい土で、根腐れを防ぎます。用土を配合する割合は、赤玉土の小粒6:ピートモス(pH調整済み)3:パーライトの中粒1がおすすめです。ミニサイズのディフェンバキアは、ハイドロコーンやカラーサンドを使った、ハイドロカルチャーでの育て方もぴったりです。
育て方③水やり
ディフェンバキアの水やりは、土がしっかり乾いてからたっぷり与えます。メリハリをつけて行うのが上手な管理のポイントです。成長期の春〜夏は茎や葉に霧吹きをかける葉水は、病気や害虫の予防にも効果があります。受け皿にたまった水を捨てて根腐れを防ぎ、通気性よく育てましょう。
育て方④肥料
ディフェンバキアの肥料は観葉植物の肥料や、何にでも使える汎用型の固形肥料を置き肥として与えます。肥料を与える時期は5〜6月と9月の2回、鉢の大きさにあわせて適量を与えましょう。液体肥料の場合は5〜9月に10日に1回のタイミングで、水やり後に与えます。薄めた活力液や液体肥料を、葉水としてスプレーするのも効果的ですよ。
ディフェンバキアの上手な仕立て方
仕立て方①間引き剪定
子株が増えて鉢の中が混み合ってきたら、間引き剪定がおすすめです。株分けや植え替えには適した時期があるので、それ以外の時期は剪定で整えます。葉が重なって日当たりが悪くなると、葉が黄色くなり枯れてきます。一度傷んでしまうと元に戻ることはないので、剪定して切り落としましょう。
ボタ爺
樹液でかぶれないよう、ビニール手袋を忘れずに!
仕立て方②切り戻して仕立直し
姿の乱れた大型の茎立ちのディフェンバキアの仕立て方は、挿し木(挿し芽)や切り戻しです。切り戻す時期は6〜7月が最適です。株元から10cm程度にカットして新しい用土で植え替えます。茎だけの状態でも、やがて新芽が出てきます。カットした茎も水挿しして、根が伸びたら鉢上げしましょう。葉が傷んでいたり間延びしたりした場合は、思い切った仕立直しがおすすめです。
仕立て方③株分けして仕立直し
小型の株立ちのディフェンバキアは、株分けして仕立直すのもおすすめです。子株を切り分けたら、寄せ植えやミニ観葉にするのもいいですね。株分けの時期は6〜7月が最適で、詳しい手順は次のページの株分けでの増やし方に記載しています。
ディフェンバキアの管理のコツ
管理のコツ①病気対策
ディフェンバキアの栽培で気をつけたい病気は、根元から茶色く枯れてくる立ち枯れ病や、葉に茶色の斑点が発生する斑点病です。植え付けや植え替えで土の使い回しを避け、清潔な鉢と新しい用土を使います。常に土が湿った状態では菌が繁殖してしまいます。水はけと通気性を保って管理しましょう。
管理のコツ②害虫対策
ディフェンバキアの栽培で注意したい害虫は、ハダニやカイガラムシです。ハダニやカイガラムシは葉の裏などに寄生して、吸汁する害虫です。ハダニは葉の表面に細かい斑点が出てきます。水が苦手なので、こまめな葉水は予防効果が期待できます。カイガラムシは捕殺してから殺菌殺虫剤をスプレーし、駆除と予防をしましょう。
管理のコツ③冬越し
熱帯性の観葉植物ディフェンバキアの冬越しのコツは、水やりと温度管理です。寒さに弱い特徴があるため、室温を12℃以上に保って管理します。冬の休眠中の水やりは、量を少なく間隔をあけて行います。天気のよい日の午前中に土を湿らすぐらい少量の水やりをして、昼間は日当たりのよい明るく暖かい場所に置きます。11〜3月は休眠時期なので、肥料はいりません。
ボタ爺
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出典:Unsplash