オリヅルランとは
細く伸びたしなやかな葉と、グリーンとアイボリーの筋状の模様がオリヅルランの特徴です。基本的には観葉植物として扱われていますが、古くから多年草としても親しまれています。オリヅルランは丈夫で育てやすく、初心者の方にもおすすめの植物です。
オリヅルランの基本情報
科名/属名 | キジカクシ科/オリヅルラン属 |
原産地 | 南アフリカやインドなどの熱帯地域 |
分類 | 多年草/山野草 |
草丈 | 10〜40cm |
開花時期 | 春〜夏 |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 普通 |
育てやすさ | ★★★★★ |
かつてはユリ科やリュウゼツラン科に分類されていました。オリヅルラン属はクロロフィツム属とも呼ばれます。英名は「スパイダー プランツ」や「リボン プランツ」です。
オリヅルランの花言葉
オリヅルランの花言葉は、「集う幸せ」「祝賀」「子孫繁栄」です。ランナーにつけたいくつもの子株の様子から、このような花言葉がついたのでしょう。オリヅルランという名前も、ランナーの先についた子株が折鶴に似ていることが由来といわれています。お祝い事や贈り物にぴったりな花言葉ですね。
オリヅルランの特徴
オリヅルランには、150以上の園芸品種が存在しています。どのような特徴や育てるメリットがあるのでしょう。他の観葉植物とは少し違う、オリヅルランの3つの特徴を紹介します。
特徴①花を咲かせる観葉植物
オリヅルランはランナーと呼ばれるツル状の花茎を伸ばして、白い小さな花をいくつか咲かせます。花1cmほどと小さく、ランナーの先に付けた子株を増やすことも可能です。きれいな葉と花を咲かせる姿から、名前にランとついていますが、ランの仲間ではありません。
特徴②空気の浄化作用
オリヅルランは、空気清浄効果が期待できる植物のひとつです。アメリカの国立航空宇宙局NASAの調査によれば、人体に有害なホルムアルデヒドなどを取り除く効果が証明されています。リビングルームや寝室のような、家族が長く過ごす空間にぴったりですね。
ボタニ子
ウチの猫がオリヅルランを食べちゃうんだけど、大丈夫かな?
ボタ爺
犬や猫への毒性は無いから安心だけど、食べ過ぎないようにね!
特徴③暖地では地植えで育つ
多年草のオリヅルランは、冬も零度を下回らない暖かい地域では、地植え(庭植え)が可能です。夏の強い直射日光で葉焼けしないように、庭木やフェンスの木陰になる明るい日陰に植え付けます。ランナーを増やして、室内だけでなくガーデニングでもカラーリーフとして育てましょう。
オリヅルランの育て方
寄せ植えにしたり吊り鉢にしたりするなどと、オリヅルランは植え方や飾り方がいろいろと楽しまめすね。詳しい育て方のポイントを、項目ごとにわかりやすく解説していきます。
育て方①用土と肥料
オリヅルランを育てる用土は、通気性のよい観葉植物の培養土が最適です。ブレンドする場合は、赤玉土や鹿沼土の小粒をメインに、ふるった細かい腐葉土やバーミキュライトまたはパーライトを混ぜ合わせて作ります。肥料は観葉植物の固形肥料か液体肥料を、春から秋の成長期に与えましょう。
育て方②水やり
乾燥に強いオリヅルランの根は白く太く多肉質で、水分を蓄える性質があります。春から秋の成長期でも、しっかりと間隔を空けて水やりをしましょう。冬は水やりの量も頻度も控えめにするのがコツです。地植え(庭植え)したオリヅルランは、根付いていればほとんど水やりしなくても育ちます。
育て方③日当たりと置き場所
鉢植えのオリヅルランは、春から秋の成長期はレースのカーテン越しに日が入る、明るい室内がぴったりです。雨の当たらない直射日光を遮れる、ベランダや軒下もおすすめします。最低気温が10℃を下回る頃になったら、室内に取り込みましょう。地植えの場合は庭木で木陰になる、明るい日陰が最適です。
育て方④冬越しと温度管理
冬は室内のある程度暖かくて日が当たる部屋で、水やりを控えめにして休眠させます。他の観葉植物と同じように、8℃を下回らないように室温を保つのが理想です。地植えしたオリヅルランは、冬になると地上部が枯れてきますが、春になると復活します。0℃以下にならないよう、バークチップなどのマルチング材で表面を覆いましょう。
育て方⑤病気と害虫
オリヅルランのかかりやすい病気は、炭そ病(たんそびょう)です。灰色〜黒色に変色し、枯れてしまう病気です。変色した葉を切り落としましょう。また室内でもカイガラムシやハダニが発生することがあります。室内から屋外など育てる場所を換えるときは、殺虫殺菌剤をスプレーして予防しておきましょう。
出典:写真AC