珪酸塩白土を使った商品4選
①ソフトシリカ
ソフトシリカの特徴
珪酸塩白土を乾燥させ粉砕しただけで、特別に化学的な処理などはしていません。ソフトシリカは20kgの大袋での販売なので、業務用で使われることが多いです。
効果的な使い方
畑など広範囲への土壌改良用土として利用するには便利です。野菜や花の苗を育てるときにも、育苗用土に混ぜるとしっかりと根の張ったよい苗ができます。果樹や野菜、花など幅広く活用できます。
ソフトシリカの目安量
目的 | 目安量 |
土壌改良 | 200~300g(1平方mあたり) |
果樹への散布 | 160~200g(1平方mあたり) |
育苗用土 | 200~400g(育苗箱1個あたり) |
②ミリオン
ミリオンの特徴
珪酸塩白土を乾燥させ粉砕したもので、小粒と粉末状が混じっています。家庭用としてホームセンターでも簡単に手に入り、500g、1kg、5kg、20kgとサイズ展開も多くあります。
効果的な使い方
ソフトシリカと使い方は同じで、鉢花や盆栽などにもおすすめです。古い土の再生にも活用できます。
ミリオンの目安量
目的 | 目安量 |
鉢花 | 300g(10号鉢(直径30cm)あたり) |
培養土 | 1kg(用土20Lあたり) |
庭や畑 | 1kg~2kg(1坪(3.3平方m)あたり) |
土の再生 | 500g(プランター(65cm)あたり) |
③ミリオンA
ミリオンAの特徴
別名「ブロックシリコ」ともいい、珪酸塩白土を大粒に砕いた商品になります。
効果的な使い方
用土として混ぜ込むより、根腐れ防止剤として活用されることが多いです。水耕栽培やハイドロカルチャーではミリオンAが最適です。また、洋ランなど水ゴケ栽培にもおすすめです。
ミリオンAの目安量
目的 | 目安量 |
洋ランなど | 軽くひとにぎり(5号鉢(直径15cm)あたり) |
水耕栽培など | 容器の底に一並べ |
元気のない株 | ひとにぎり(10号鉢(直径30cm)あたり) |
④ハイフレッシュ
ハイフレッシュの特徴
ミリオンよりも粒子が細かいため、不純物を吸着する力が強く、効果もいち早く期待できます。土中の余分な窒素肥料を吸着してくれるので、花や実付きがよくなります。
効果的な使い方
土の上にまく、水に溶く、切り口にまぶすなど広く活用できます。葉面散布用の上澄み液を作る場合も、ハイフレッシュの使用がおすすめです。液体肥料や農薬を薄めるときに、この上澄み液を活用するとさらに効果的です。
ハイフレッシュの目安量
目的 | 目安量 |
株元にまく | ティースプーン2杯(5号鉢(直径15cm)あたり) |
水に溶く | ティースプーン1杯(水5Lあたり) |
珪酸塩白土の活用術
珪酸塩白土は園芸以外でも活用方法があります。簡単にできるものをいくつかご紹介します。
活用術①クレイパック
きめの細かい粒子は水を混ぜて泥状にし、クレイパックとして利用できます。お肌の老廃物を吸着して保湿もしてくれるので、スベスベになります。
活用術②アクアリウム
水の浄化効果は植物だけではなく、アクアリウムの分野でも重宝します。水槽に入れると魚などをクリーンな環境で育てることができます。
活用術③脱臭剤
空気中の不純物も吸着するため、脱臭剤として利用することもできます。漆喰のように、壁材に使われる例もあります。ペットなどのトイレにも活用できます。
活用法④切り花の延命剤
花瓶などに大粒の珪酸塩白土を数個入れておくと、切り口が腐るのを防いでくれます。そのため、花が長持ちしてくれます。
ゼオライトとの違いは?
見た目や成分もそっくりなものに「ゼオライト」があります。100円ショップでも手に入れやすいため、代用したいと考える方も多いかもしれません。しかし珪酸塩白土とは次のような違いがあります。
粘土ではなく石
鉱石としての区分はゼオライトは粘土ではなく、石に分類されます。別名「沸石」ともいわれます。ゼオライトは100種類以上あり、結晶の構造もさまざまです。
肥料を保つ力がさらに強い
ゼオライトは珪酸塩白土に比べ、肥料成分などを吸着する力が強力になります。必要な時に肥料成分を手放してくれない場合もあり、使い過ぎには注意が必要です。その代わり水の浄化作用として不純物をよく吸着してくれるため、根腐れ防止剤としては向いています。
水を吸っても膨らまない
多孔質な石なので、珪酸塩白土のように水を吸っても膨らみません。土に大量に入れると、団粒構造を作るどころか砂質化を進める場合があります。水はけが悪い土壌にはおすすめです。
まとめ
珪酸塩白土は天然の成分由来で、人にも植物にも優しいクリーンな資材です。上手に活用することで、病気や虫に強い植物が育つので、農薬などの使用を減らすことにもつながります。室内園芸やオーガニック栽培にもぜひ活用してみてください。
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画像出典:筆者撮影