珪酸塩白土(けいさんえんはくど)とは?用土としての効果や使い方を解説!

珪酸塩白土(けいさんえんはくど)とは?用土としての効果や使い方を解説!

珪酸塩白土というとあまりなじみはありませんが、「ソフトシリカ」や「ミリオン」という名前は知っている方も多いのではないでしょうか。珪酸塩白土は植物を丈夫に育てるのに、とても有能な資材なのです。どのような資材なのか効果的な使い方も含め、詳しくお伝えします。

記事の目次

  1. 1.珪酸塩白土とは?
  2. 2.珪酸塩白土の成分
  3. 3.珪酸塩白土の特徴
  4. 4.珪酸塩白土の効果
  5. 5.珪酸塩白土の使い方
  6. 6.珪酸塩白土を使った商品4選
  7. 7.珪酸塩白土の活用術
  8. 8.ゼオライトとの違いは?
  9. 9.まとめ

珪酸塩白土を使った商品4選

①ソフトシリカ

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ソフトシリカの特徴

珪酸塩白土を乾燥させ粉砕しただけで、特別に化学的な処理などはしていません。ソフトシリカは20kgの大袋での販売なので、業務用で使われることが多いです。

効果的な使い方

畑など広範囲への土壌改良用土として利用するには便利です。野菜や花の苗を育てるときにも、育苗用土に混ぜるとしっかりと根の張ったよい苗ができます。果樹や野菜、花など幅広く活用できます。

ソフトシリカの目安量

目的 目安量
土壌改良 200~300g(1平方mあたり)
果樹への散布 160~200g(1平方mあたり)
育苗用土 200~400g(育苗箱1個あたり)

②ミリオン

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ミリオンの特徴

画像出典:筆者撮影

珪酸塩白土を乾燥させ粉砕したもので、小粒と粉末状が混じっています。家庭用としてホームセンターでも簡単に手に入り、500g、1kg、5kg、20kgとサイズ展開も多くあります。

効果的な使い方

ソフトシリカと使い方は同じで、鉢花や盆栽などにもおすすめです。古い土の再生にも活用できます。

ミリオンの目安量

目的 目安量
鉢花 300g(10号鉢(直径30cm)あたり)
培養土 1kg(用土20Lあたり)
庭や畑 1kg~2kg(1坪(3.3平方m)あたり)
土の再生 500g(プランター(65cm)あたり)

③ミリオンA

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ミリオンAの特徴

画像出典:筆者撮影

別名「ブロックシリコ」ともいい、珪酸塩白土を大粒に砕いた商品になります。

効果的な使い方

用土として混ぜ込むより、根腐れ防止剤として活用されることが多いです。水耕栽培やハイドロカルチャーではミリオンAが最適です。また、洋ランなど水ゴケ栽培にもおすすめです。

ミリオンAの目安量

目的 目安量
洋ランなど 軽くひとにぎり(5号鉢(直径15cm)あたり)
水耕栽培など 容器の底に一並べ
元気のない株 ひとにぎり(10号鉢(直径30cm)あたり)

④ハイフレッシュ

ソフトシリカ ハイフレッシュ 200g

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ハイフレッシュの特徴

画像出典:筆者撮影

ミリオンよりも粒子が細かいため、不純物を吸着する力が強く、効果もいち早く期待できます。土中の余分な窒素肥料を吸着してくれるので、花や実付きがよくなります。

効果的な使い方

土の上にまく、水に溶く、切り口にまぶすなど広く活用できます。葉面散布用の上澄み液を作る場合も、ハイフレッシュの使用がおすすめです。液体肥料や農薬を薄めるときに、この上澄み液を活用するとさらに効果的です。

ハイフレッシュの目安量

目的 目安量
株元にまく ティースプーン2杯(5号鉢(直径15cm)あたり)
水に溶く ティースプーン1杯(水5Lあたり)

珪酸塩白土の活用術

珪酸塩白土は園芸以外でも活用方法があります。簡単にできるものをいくつかご紹介します。

活用術①クレイパック

きめの細かい粒子は水を混ぜて泥状にし、クレイパックとして利用できます。お肌の老廃物を吸着して保湿もしてくれるので、スベスベになります。

活用術②アクアリウム

出典:写真AC

水の浄化効果は植物だけではなく、アクアリウムの分野でも重宝します。水槽に入れると魚などをクリーンな環境で育てることができます。

活用術③脱臭剤

空気中の不純物も吸着するため、脱臭剤として利用することもできます。漆喰のように、壁材に使われる例もあります。ペットなどのトイレにも活用できます。

活用法④切り花の延命剤

花瓶などに大粒の珪酸塩白土を数個入れておくと、切り口が腐るのを防いでくれます。そのため、花が長持ちしてくれます。

ゼオライトとの違いは?

見た目や成分もそっくりなものに「ゼオライト」があります。100円ショップでも手に入れやすいため、代用したいと考える方も多いかもしれません。しかし珪酸塩白土とは次のような違いがあります。

粘土ではなく石

鉱石としての区分はゼオライトは粘土ではなく、石に分類されます。別名「沸石」ともいわれます。ゼオライトは100種類以上あり、結晶の構造もさまざまです。

肥料を保つ力がさらに強い

ゼオライトは珪酸塩白土に比べ、肥料成分などを吸着する力が強力になります。必要な時に肥料成分を手放してくれない場合もあり、使い過ぎには注意が必要です。その代わり水の浄化作用として不純物をよく吸着してくれるため、根腐れ防止剤としては向いています。

水を吸っても膨らまない

多孔質な石なので、珪酸塩白土のように水を吸っても膨らみません。土に大量に入れると、団粒構造を作るどころか砂質化を進める場合があります。水はけが悪い土壌にはおすすめです。

まとめ

画像出典:筆者撮影

珪酸塩白土は天然の成分由来で、人にも植物にも優しいクリーンな資材です。上手に活用することで、病気や虫に強い植物が育つので、農薬などの使用を減らすことにもつながります。室内園芸やオーガニック栽培にもぜひ活用してみてください。

bifuka
ライター

bifuka

植物アドバイザーの仕事をしつつ、自宅で様々な植物たちを育てています。最近は実家の畑で野菜作りにハマっています。

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