レンズ豆とはどんな豆?
食料品店の豆コーナーの中でもひときわ小さな豆があります。それがレンズ豆です。扁平な形から和名を扁豆(ひらまめ)といいます。栄養価の高さはもちろん、とても小さく、乾燥豆なのに下準備が要らず短時間で煮えることで万能、時短料理を可能にすることで人気の豆でもあります。
レンズ豆、名前のレンズはあのレンズ?
聞きなれた「レンズ」という言葉が名前についた豆ですが、「レンズ」といえばカメラや眼鏡のレンズを思い浮かべる方が多いかと思います。まさに、そのレンズです。ただ、実はレンズ豆の方が先で紀元前から栄養価の高さから食されていた豆です。カメラなどのレンズはこのレンズ豆に形が似ているところからつけられたものでした。レンズが先かと思えばこれは意外ですね。
レンズ豆の種類は?
種類としてはグリーン、ブラウン、赤レンズ豆(レッドレンティル)が一般的です。そして皮付きと皮をむいたものがあります。写真のこちらは皮付きのレンズ豆です。色は緑や茶色っぽいものがほとんどです。各国さまざまな料理で使われますが皮付きのものはスペインの料理で多く使われています。
こちらは皮をむいたものです。グリーン、茶のレンズ豆はその皮をむくと中は黄色い豆です。赤レンズ豆は茶色っぽい皮をむくと中はオレンジ系の色の豆が入っています。赤レンズ豆は皮をむいた状態で販売されているので皮なしを赤レンズ豆とお思いの方もいるかもしれませんが実際には種類としては異なります。
レンズ豆の栄養
エネルギー、ミネラル、ビタミン、の観点からも優秀です。栄養成分として鉄分、食物繊維が豊富で、葉酸、マグネシウム、カルシウムも含んでいてさらに高たんぱくです。加えて低カロリーなところからも万能といわれ、古くは旧約聖書に登場するほど昔から食されてきたことからもその栄養成分の高さがうかがえます。
レンズ豆の効能
レンズ豆はその栄養豊富な点からもさまざまな効能が期待されています。特に女性にも嬉しい鉄分ですが体中に生命の維持に需要な酸素を運んでくれる大切な働きをしてくれます。また、水溶性の食物繊維が豊富なことより食後に満腹感を与え、お通じの改善も期待できます。それらに加え、その他にも高い栄養価と効能、低カロリーということもありダイエット時の強い味方となってくれる食材です。
レンズ豆の人気の食べ方
さまざまな国で愛されているように調理法も煮てよし、炒めてよしと万能のため、食べ方も使い方も自由自在です。乾燥豆を使う際の一晩水に漬け置く時間や、下茹での手間などが不要なため、すぐに料理に使えるところもまた人気の秘密です。柔らかい仕上げ、更なる時短を目指したいときは皮なしを選び、歯ごたえを残したいときや煮崩れをさけたいときは皮ありを選ぶとよいです。
レシピ①栄養たっぷりレンズ豆のキーマカレー
レンズ豆を使った人気メニューのひとつ、カレーをご紹介します。
【材料(2人分)】
- レンズ豆(乾燥)…50g
- ひき肉…100g(豚・牛・合挽・羊お好みでどうぞ)
- 玉ねぎ…1/2個
- にんにくのみじん切り…1かけ分
- しょうがのみじん切り…1かけ分
- A カレー粉…大さじ2
- A クミンシード…小さじ1/2(あればより本格的な味になりますがなくても大丈夫です)
- A コンソメ顆粒…小さじ1
- 水…2カップ(400ml)
- ケチャップ…大さじ1(カロリーをより抑えたい、素材のままがおこのみの場合カットトマト50gでもOKです)
- 塩…少々
- こしょう…少々
- 油…大さじ1/2(味や香りが強くない炒めもの用のお好みの油でOKです)
- フライパンに油をしき、にんにくとしょうがを香りがたつまで炒める
- 1に玉ねぎを加えしんなりするまで更に炒める
- ひき肉を入れ中火で色が変わるまで炒める
- Aを入れ中火で全体が馴染むまで炒める
- 水を入れひと煮立ちさせる(カットトマトを使う場合はここで入れ一緒に煮る)
- レンズ豆とケチャップを入れて中火で15分煮込む
- 塩・こしょうで味を調え、レンズ豆がやわらかくなったら出来上がり
レシピ②栄養たっぷりレンズ豆スープ
朝食や食事の際はもちろん、食欲がない時にも食べるスープとしてからだを温め栄養補給にもいいレンズ豆の具沢山スープです。野菜は冷蔵庫にあるもの、お好みのもの何を入れてもOKです。今回は作りやすいコンソメベースのスープをご紹介です。
【材料(2人分)】
- レンズ豆(乾燥・皮つき)…20g(大さじ山盛り1杯くらいでもOKです)
- 水…500ml
- コンソメ顆粒…大さじ1/2
- 塩・こしょう…少々
- パセリ…少々(フレッシュでもドライでもOK です)
- 肉…ベーコン2枚もしくはウィンナー2~3本(おこのみで)
- 野菜…下記の内3種類くらいあるといろどりも栄養バランスもよりよくおすすめです
- にんじん…5cmくらい
- 玉ねぎ…1/4個
- トマト…1/2個
- じゃがいも1/2個
- キャベツ…1枚
- 具材となる野菜は1cm角くらい・肉類はベーコンなら1cm幅、ウィンナーなら1本を真ん中あたりで斜めに切る
- 鍋にオリーブオイルをひき1を炒める
- オイルが全体になじんだら水を入れて中火で煮る
- 煮立ったらレンズ豆とコンソメを入れ8分ほど煮る
- レンズ豆がやわらかくなったら塩、こしょうで味を調えてパセリを飾って出来上がり
上記以外も材料の種類、量はおこのみで自由です。目安としては具材がしっかりひたる以上の水とその水の量にあった調味料(今回はコンソメ顆粒)を入れれば美味しくできあがります。身体づくり中の人などスープだけをメインに食事として食べたい人はじゃがいも(炭水化物)、肉類を入れるのがバランス、食べ応えの満足度と共にアップするのでおすすめです。
レシピ③栄養たっぷりレンズ豆のあんこ
あんこというと小豆のイメージがあるかと思いますが、レンズ豆でも同様にできます。豆が小さいので早く煮え便利で味も異なるので一味違ったお楽しみにもなります。できたレンズ豆のあんこを添えてお団子や、あんこを中に入れたスイーツもいいですね。
【材料】
- レンズ豆(乾燥・皮なし)…100g
- 砂糖…30g(茹でた豆の20%~30%でおこのみの甘さで調整する)
- 塩…ひとつまみ
- レンズ豆を洗わずそのまま鍋に入れ多めの水を入れる(気になる人はさっと洗う程度にする。水は豆の4倍位が目安です。茹でている途中に豆が水から出てしまわないよう注意する)
- レンズ豆が柔らかくなり指で軽くつぶせる程度まで煮る
- 煮えたらレンズ豆と茹で汁にわけてフードプロセッサーやフォークを使って豆をつぶす(茹で汁がでたらつぶしにくいときやあんこのかたさを調整するときのためにとっておく)
- つぶしたレンズ豆を鍋に移し、砂糖を加え中火~弱火で木べらで混ぜながら練る(水分を飛ばしなめらかになるようにする。出来上がりのサインは鍋底を木べらでこすって線がかけるくらい)
- 火を止めて塩をひとつまみ加え混ぜる
- おこのみのかたさに仕上げたら出来上がり
まとめ
健康にも美容にも嬉しいレンズ豆のご紹介をしてきました。乾燥豆の栄養の高さは知っているものの、すぐに使えず、準備が必要な点が気がかりだった方も、そんな心配一切無用のレンズ豆です。使い方も簡単で他の食材とあわせることでさらに栄養価がアップします!お気に入りのレシピを見つけてぜひお試しください。
出典:写真AC