はじめに
マサキ(柾)は昔から生垣や庭木としてなじみのある樹木ですが、知らないという方も多いのではないでしょうか?マサキは日本式の家屋はもちろん、洋風の家屋にもよくなじみ、育て方も簡単な人気の庭木です。本記事ではマサキの特徴や主な種類、育て方などをご紹介します。
マサキとはどのような樹木?
マサキは生垣によく使われる庭木のため、それと知らずに目にする機会も多い樹木です。身近な場所でよく使われているマサキとはどのような樹木でしょうか?まずは基本的なことからご紹介します。
基本情報
園芸分類 | 庭木・花木 |
形態 | 常緑低木または小高木 |
原産地 | 日本・朝鮮半島・中国 |
樹高 | 2~6m |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
庭木や生垣に利用される
マサキは北海道の南部から九州にかけて、日本全国で自生しているニシキギ科ニシキギ属の常緑低木です。海岸近くにも多く自生して塩害にも強く、耐陰性の高さや排気ガスにも比較的強いことから、生け垣によく利用されます。成長力があり、剪定や刈り込みにも強いため、高さや形も自由にできる便利な庭木です。
マサキは主に葉を楽しむ庭木
マサキは常緑低木のため、一年中葉を楽しめます。葉は縁がのこぎり状のギザギザが入った楕円形で、厚みと光沢のあるところが特徴です。江戸時代から庭木として品種改良されてきたため数多くの園芸品種があり、斑入りの葉をもった品種など、見た目に美しい葉をもった品種も数多くあります。
マサキは花や実も楽しめる
マサキは6~7月に直径5mm程の小さい花を、木いっぱいに咲かせます。花は緑白色のものや、白地にうっすらピンク色がさしたものなどがあり、初夏の花の頃に見てまわってみるのもおすすめです。11~1月ごろになると薄紅色した実がはじけ、赤い種が見えます。冬の庭に美しい彩りを添えてくれるでしょう。
マサキの種類
マサキは江戸時代から品種改良されてきたため、さまざまな種類があります。斑入りの葉をした美しい葉を持つ種類も多く、用途にあわせて好みの品種を選べる点もマサキの魅力です。マサキの代表的な種類をご紹介します。
ベッコウマサキ
マサキの基本種と異なり、葉の基本色が明るい緑色をした品種です。さらに葉には黄色い縁取りがあり、より明るい印象を与えてくれます。洋風の庭にもよくなじむため、生け垣にしても庭木にしても建築様式を選びません。よく似た種類にキフクリンマサキがあります。
銀マサキ
葉の基本色はマサキに近い濃いめの緑で、乳白色の縁取りが不規則に入る点が特徴です。他の品種と比較すると成長速度がやや遅めですが、剪定後にすぐに芽を出す特徴はほかのマサキと同じため、生け垣に向いています。葉の色合いから、ベッコウマサキよりも落ち着いた雰囲気にしたいときにぴったりの品種です。
金マサキ
【キンマサキ】樹高0.8m前後 根巻き苗 https://t.co/Hl7B0lKts2 pic.twitter.com/28gASLhFS7
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マサキの基本種と同様に、葉は濃い緑色をしています。基本種と異なる点は、葉の中に鮮やかな黄色い斑入りになる点です。葉の基本色が濃い緑色で光沢もあることから、黄色い模様がまさに金色に浮き上がって見えます。葉の美しさから、生け花にも人気の高い品種です。
黄金マサキ
黄金マサキの特徴は、鮮やかな黄色をした新芽にあります。いっせいに芽吹くと株全体が新芽に包まれ、その名のとおりに黄金色に染まります。葉は成長すると明るい緑色に変化し、新芽とのコントラストが美しいです。
出典:写真AC