ケッパーとは
ケッパー(ケーパー)は、南欧を主な原産地とするフウチョウソウ科の常緑小低木です。草丈は50cm~100cmで、丘陵地の岩場や壁面などで見られます。この花の蕾や実を漬け物にした食品のこともケッパーと呼びます。
ケッパーの基本情報
学名 | Capparis spinosa |
目 | アブラナ目 |
科 | フウチョウボク科 |
属 | フウチョウボク属 |
種 | トゲフウチョウボク |
英名 | Caper |
和名 | トゲフウチョウボク セイヨウフウチョウボク |
原産地 | 地中海沿岸 イラン アフガニスタン |
ケッパーは地中海沿岸などに自生しています。半蔓性の常緑小低木で、多年草です。日本ではトゲフウチョウボク(棘風蝶木)または、セイヨウフウチョウボク(西洋風蝶木)と呼ばれています。
主な生産地
15世紀のフランスのある記録に、ケーパーが登場します。この頃から、ケーパーの栽培が始まったとされています。日本での生産は盛んではありませんが、欧州では何世紀も前から栽培・生産されていたのです。
食材として有名
ケーパーは観賞用の植物というよりも、加工品にして食材でも用いるほうがポピュラーです。上の画像の瓶詰めはケーパーの蕾の漬け物で、主に独特の香りづけや酸味を加えることが目的で使用されています。イタリア風の料理や、魚料理、パスタ料理などでよく使われています。
購入はネット通販がおすすめ
加工されたケッパーは、日本ではまだなじみが薄く、小・中規模のスーパーマーケットでは販売されていないこともあります。ケッパーを購入するなら、ネット通販や輸入商品専門店がおすすめです。
ケッパーの特徴
ケッパーは日本ではあまり見かけられない植物です。そのため、どのような植物なのかイメージがわきにくいかもしれません。ここでは、ケッパーの葉、花、実ごとの特徴を紹介します。
葉の特徴
ケッパーは互性で卵型の葉をつけます。葉は、茎のつけ根側がやや大きく、先端にいくにしたがって小さくなくなる形状です。葉の柄に2つのトゲがついているフランス種、トゲのないイタリア種もあります。ケッパーの葉もオイル漬けで利用されています。
花の特徴
#イタリアの植物 #ケッパーの花⇒いつもランニングにいく公園に自生しているケッパー。花でも香りはケッパー :)
— Chiezaru 🇮🇹 (@italy_fan) June 15, 2019
イタリア語ではCappero(カッペロ)。因みに複数形はCapperi(カッペリ) pic.twitter.com/dwbYtJETIC
花の大きな特徴は、4枚の白い花びらの花芯から長く伸びる紫色の雄しべです。爽やかでいながら華やかな花姿はとても美しく、観賞用にも向いているといえます。3月~8月まで開花しますが、花はわずか1日でしぼんでしまう一日花です。一般的に食材のケッパーは、ケッパーの蕾の酢漬けや塩漬けのことを指していて、蕾が小さいほど価値が高いとされています。
実の特徴
ケッパーの実は、卵型のしょう果(液果の旧称)です。しょう果とは水分を多く含んだ果実のことで、例えば、キウイやイチゴなどほとんどの果実がしょう果に分類されます。ケッパーの実も同じ性質ということです。ケッパーの実が高価な食材とされているのは、結実が少なく希少性が高いためです。
ケッパーベリー
ケッパーベリーとは、ケッパーの実を酢漬けや塩漬けにしたものの名前です。ケッパー(花の蕾)よりもケッパーベリーのほうが少し大きく、やや楕円形の実に枝がついた状態で漬けられています。