ヒノキとは
基本情報
和名 | ヒノキ(檜、桧、檜木、扁柏) |
学名 | Chamaecyparis obtusa |
英名 | Hinoki cypress Japanese cypress |
科名 | ヒノキ科 Cupressaceae |
属名 | ヒノキ属 Chamaecyparis |
形態 | 常緑針葉樹 |
樹高 | 20~30m |
原産 | 日本 |
分布 | 日本、台湾 |
分布
ヒノキは日本では福島県より南、そして九州まで分布する針葉樹で、多くの生産地があり、多くは人工に植栽されます。長野県木曽川流域の森林で育つヒノキは木曽ヒノキとして有名で、樹齢450年のものが生息しています。地中海が原産のサイプレスとは近縁で、ヒノキは欧米では「ジャパニーズ・サイプレス」と呼ばれます。
植物としての特徴
ヒノキの木の高さは平均約20~30m、高いもので50mにもなり、直径は大きければ2.5mほどにもなります。葉は枝に密着するウロコ状で、扁平な形が特徴です。3~4月ごろに枝先に長さ2~3mmの目立たない小さな赤味のある雄花をつけ、花粉症の原因となる花粉を飛散させます。
実の特徴
雌花は3~5mmの球形で、花が咲き終わった後10月ごろに直径約10mmの球形の実をつけはじめ、成熟と共に割れ目ができサッカーボールを思わせる形が特徴的です。赤褐色の硬い殻の隙間の間に種子が入っています。実にも特有のさわやかな香りをもち、インテリアなどの素材としても人気です。
木材の性質
ヒノキは暗くて乾燥した場所を好み、とくに幼樹は日光を嫌うため、日当たりを避けて育てます。ヒノキは肌理(キメ)が緻密で狂いが少なく、製材が簡単なこと、長持ちすることなど多くのメリットがあり、日本人の生活と関わりの深い材木です。香りがよく防虫効果の他、さまざまな効果があることも長く愛されてきた理由のひとつです。
利用法
建材として
前述の理由に加え、湿気にも強く、ヒノキは正しく使えば1000年を超える寿命を保てるため最高級品の建材として扱われてきました。奈良の法隆寺はヒノキを建材として利用した代表例です。また、仏像を彫るための材としてもヒノキは適した素材です。
樹皮は屋根材に
樹皮は茶褐色で帯状にはがれるため、檜皮葺(ヒワダブキ)というの屋根材として使われます。この手法は檜皮葺(ヒワダブキ)の日本独特の手法で日本人とヒノキの深い関わりを感じさせてくれる樹皮の利用方法です。
アレルギー
ヒノキの花粉が飛散する時期には、くしゃみや鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどのアレルギー症状で悩まされる方も多いのではないでしょうか。花粉が飛ぶ時期は3月下旬~5月下旬といわれます。建材としてのヒノキの使用と花粉症との関係は確認されていませんが、これからお話する精油についても事前に専門家に相談されることをおすすめします。