パースニップの育て方
パースニップの育て方は簡単ではありません。発芽させることが難しい野菜で、発芽するまでに2週間~1ヵ月くらいかかることもあります。その間土が乾かないよう毎日注意しなくてはいけません。しかし、育て方が難しい分、収穫できたときの喜びは格別ですので1度挑戦してみてください。では、パースニップの育て方を詳しく見ていきましょう。
用土
パースニップの育て方で1番難しいのが発芽させる部分です。うまく発芽させるためには土づくりはとても重要な工程です。パースニップは大根やニンジンと同じ根菜なので、土壌環境を整えるのが大事になります。
土づくり工程
- まず、種まきする2週間前に、畑1㎡あたり100~200gの苦土石灰をまきます。耕す深さは30cm以上は確保しましょう。
- 次に、種まきする1週間前に、畑1㎡あたり堆肥2kg、化成肥料150g、あと溶リン50gを混ぜ込んでよく耕します。深さは20cmくらいまで耕し、幅65~75cm、高さ約15cmのほどの畝を作ります。
化成肥料や配合肥料でも短期間なら育ちはいいですが、だんだん土が痩せてしまい野菜の生育が悪くなるので、有機物が含まれる堆肥をしっかり混ぜ込み、通気性、排水性のいい土壌を作ることが重要です。
種まき
パースニップが美味しい状態で収穫できるのが、霜が降りた後なので種まきする時期も秋まきすることが多いです。ただ、冬に入る前に収穫する場合は霜が降りる約4ヶ月前を目安に種まき(夏まき)し、秋収穫する場合もあります。
まき方
- まく場所の土が乾燥していないか確認し、乾燥している場合、水をまいて湿らせます。
- 1cmのまき溝を作り、15~20cm間隔で4~6粒まき、土をかぶせて上から軽くおさえます。
- 発芽まで2~3週間かかるので、その間、土が湿らないようにこまめに水をあげましょう。
発芽適温、生育適温が15℃~20℃で暑さに弱いので、水やりを欠かさないことが大事です。
間引き作業
種まき時に4~6粒まくので、発芽がうまくいけば株同士が重なってしまうので間引きが必要です。元気な株を残し、残した株の本葉が出だしたら、重ならないように本葉2~3枚で1本立ちにします。根を傷めないよう、ハサミで地際から切りましょう。
追肥と土寄せ
全株の間引き作業が終わったら、追肥していきます。1㎡に化成肥料30~50gを条間に施していきます。追肥後、軽く中耕し土寄せしてあげましょう。
収穫方法
パースニップの収穫の目安が約110日前後といわれています。寒冷地で9月下旬~11月上旬、暖地や中間地で9月中旬~12月上旬といわれています。冬越しさせた場合は春先に収穫になります。株をみて肥大化していれば収穫できます。
害虫対策
パースニップはセリ科なので、同じセリ科の野菜につきやすい害虫に気をつけなければいけません。キアゲハ、カメムシなどの害虫被害とアブラムシが発生することもあるので注意が必要です。薬剤で事前に対策しながら、見つけた場合は捕殺して害虫から守りましょう。
まとめ
日本で馴染みのないパースニップについて、特徴や食べ方、育て方などをご紹介しました。スーパーで見つけるのは大変ですが、もし見かけたら手に取って料理してみて下さい。美味しくて栄養価が高いのでおすすめですよ。少し難しいですが、自家栽培で収穫できればその美味しさも格別になりますね。