植物育成ライトとは?
植物の成長には光合成(日光+二酸化炭素)が必要です。室内栽培の場合、どうしても日光が不足しがちです。こうした場合、日光の代わりになるものがあれば便利ですね。それが植物育成ライトと呼ばれているものです。日光の代わりになる優れもので、室内栽培でもよく育つと、近年大注目されています。
植物が必要とする光の色は赤と青
照明であればなんでもよいというわけではありません。太陽の光には赤色と青色があるため、植物育成ライトと呼ばれているものには、この2色がでるように作られているタイプが多いです。
- 赤色:光合成を活発にさせる
- 青色:葉や実を成長させる
ボタニ子
植物育成ライトの種類
植物育成ライトにはさまざまな種類があります。主に、蛍光灯・LED・HIDランプ(高圧ナトリウム、メタルハライド)に分かれています。
手軽だが光が弱い蛍光灯
蛍光灯は安価で購入できますが、基本的には室内の照明器具です。植物がよく育つほどの光の強さはありません。半日でも日の当たる場所で管理できる植物以外の室内栽培は難しいでしょう。
使いやすく節電効果も高いLED照明
LEDは消費電力を抑えつつ光量はしっかりあるため、室内の照明器具も蛍光灯からLED照明がメインになりつつあります。日光の代わりとして十分な照度があり室内栽培に向いています。電気代の節約にもなりますね。
専門性が高く高価なHIDランプ
あまり聞きなれない名前ですが、HIDランプといって高圧ナトリウムランプは開花用に、メタルハライドランプは成長期用に使われます。高価なうえ、蛍光灯やLEDに比べると取り扱いも難しく電気代もかかります。一般用ではありません。
植物育成ライトのメリット
「日光が届きにくい室内でも植物を育てられる」という便利な植物育成ライトには、他にどのようなメリットがあるのでしょうか。主なものをご紹介します。
野菜の収穫が早くできる
植物に必要な光合成が十分に行えるため、成長スピードも早まります。外でしかできないと思われがちな家庭菜園も、植物育成ライトがあれば室内でも安定した収穫が期待できます。
LEDは虫が寄り付きにくい
LEDライトは紫外線を出さないため、紫外線に反応して集まってくる虫を寄せつけない効果があるといわれています。アウトドアの必需品でもあるランタンも、最近はLEDタイプが主流になっているほどです。
室内での家庭菜園も可能
使用する植物育成ライトの性能によって違いはありますが、苗ポットからも育てられます。ミニトマトやリーフレタス、枝豆などの家庭菜園も室内でできるメリットがあります。
植物育成ライトのデメリット
植物育成ライトは薄暗い室内でも植物を育てられる便利アイテムですが、デメリットもあります。しかし、デメリットも使い方に気をつけさえすれば大丈夫ですよ。
葉焼けの恐れ
光が当たる位置や、ライトと植物の距離の調整を間違えると葉焼けしてしまう可能性があります。光が強い植物育成ライトであれば、余計に注意が必要です。
LEDは照射範囲が狭いので工夫が必要
明るさは十分な照明器具ですが、LEDライトは光の当たる面が狭いという特徴があります。育てる植物の大きさや栽培場所の広さによっては、一か所にだけ集中して光が当たらないように工夫が必要です。
種類によっては電気代がかかる
植物育成ライトでの栽培は、育てる植物にもよりますが、家庭菜園で育てるような野菜であれば一般的に12時間以上はライトを当てる必要があります。特にHIDランプは消費電力が高く、電気代がかかってしまうデメリットがあります。
室内栽培向け育成ライトの選び方
植物育成ライトにはさまざまな種類があります。植物育成ライトに興味はあるけど、種類が多すぎてどんなライトがよいのかわからない、という方も多いのではないでしょうか。ここでは、植物育成ライトの選び方のポイントをご紹介します。
栽培したい植物にあったライトを選ぶ
- LEDライトはオールマイティに使えます。サニーレタスやブロッコリースプラウトなどの葉物野菜、ハーブ系、ミニトマトなどの栽培もできるほか、種類も豊富です。
- 外での家庭菜園に近い状態で野菜を育てたい方には紫外線・赤外線などの照射も可能なフルスペクトルライトがおすすめです。
- 横長のプランター栽培には照射範囲の広いもの、吊り下げ型やバー(アーム)型がよいでしょう。
設置場所を考えて形状で選ぶ
メリット | デメリット | |
バー(アーム)型 |
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クリップ型 |
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吊り下げ型 |
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スタンド型 |
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使用用途で選ぶ
栽培を兼ねたインテリア植物として取り入れたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。植物育成ライトにはおしゃれなデザインのものもたくさんあります。また、土をキッチンに持ち込みたくない方には、育成ライト付きの水耕栽培キットといったタイプもあります。
次ページからは、植物育成ライトの種類の中で、最も省エネで使いやすいLEDライトのおすすめをご紹介していきますよ!
一般的な観葉植物であれば、インテリア用のライトでも育てられるんですって!