セージの育て方
ここではコモンセージの育て方を取り上げて解説します。管理や増やし方など、一般的なハーブと合致している点が多いですが、セージには日本の気候に適応できる順応性があります。そういった点でもハーブの中でも比較的育てやすい種類だといえるでしょう。
種からの育て方
セージの種からの育て方は、発芽率の低さ、発芽に時間がかかるといった面から若干の難しさがあります。ですが、うまく育って収穫にこぎ着けた時の喜びはまたひとしおでしょう。種からの育て方のポイントを参考にチャレンジしてみてください。
種からの育て方のポイント
- 水はけのよい、弱アルカリ性の土を使用する。
- 日当たりよく、風通しのよい環境を整える。
- 発芽の適温は20℃前後なので、種まきは4月前後、または10月前後。
- 発芽率が低いので種まきは大目にし、発芽後間引きする。
- 種は好光性なので覆土は軽くかけるのみにとどめる。
- 発芽までは常に湿った状態を保つ。
- 発芽後は乾燥気味に管理する。
挿し木からの増やし方
セージの増やし方としては、挿し木で増やすのがもっとも簡単です。挿し木での増やし方のメリットは、元の個体と同じ性質の株が作れるということ。また、一度にたくさんの挿し木を用意できるので、一度増やし方で失敗してもやり直しがきくということです。
挿し木からの増やし方のポイント
- 挿し木の時期は5~7月、または9~10月。
- 気温が15~25℃ぐらいの頃が好ましい。
- 挿し木の用土は清潔で肥料分のないものを使用。
- 挿し木には柔らかい部分ではなく、勢いのある充実した部分を使用。
- 葉の部分の大きいものは蒸散を防ぐため、小さめにカットする。
- 挿し木後は、しおれ防止のため葉水を与える。
- 新芽が動いてきたら、根を切らないように鉢上げをする。
セージの管理方法
摘心の重要性
こんもりと茂ったセージの株。摘心はたくさんの葉を茂らせるために必要不可欠です。葉の増やし方としては収穫もかねて簡単にできる作業なので、株が小さいうちに思い切って行いましょう。やり方は、本葉が6~8枚ぐらいに育ったところで先端の芽を摘み取り、その後成長に合わせてわき芽が出ている上の部分を切り取ります。
定期的な剪定
セージの育て方に欠かせないのが剪定や切り戻しといった作業です。伸びすぎた枝や混んだ枝を透かすことで、株全体に日光が行き渡ると同時に風通しもよくなり、病害虫の予防にもなります。また切り戻すことで、二番花を楽しむこともできます。
病害虫対策
セージの管理として考えておきたいことは病害虫対策です。天ぷらにしても食べられるセージの葉は、虫たちにとっても柔らかくおいしいごちそうです。虫の駆除には薬剤を使えば簡単なのですが、口に入れるハーブとなると使い方を考えてしまいますよね。葉水や牛乳スプレーという方法もありますが、一番効果的なのはやはり毎日見張ることです。
ナメクジ | ビールなどで誘引して捕殺する |
アブラムシ | ペパーミント製油水か牛乳を散布 |
バッタ | 住処の雑草を切りとり、捕殺する |
カイガラムシ | 古枝につくので挿し木で更新しておく |
蒸れによる枯死 | 剪定して風通しを良くする |
コモンセージの種類
最後にご紹介するホワイトセージを除いては、どれも基本のコモンセージと同じようにハーブとしての使い方が可能です。新鮮な葉を収穫して、フレッシュハーブティーを作って飲み比べるのもおもしろいかもしれませんね。
パープルセージ
学名 | Salvia officinalis 'Purpurascens' |
別名 | サルビア・オフィシナリス、プルプラッセンス |
分類 | 耐寒性多年草・シソ科アキギリ属 |
原産地 | ヨーロッパ |
草丈 | 40cm |
開花期・花の色 | 初夏~盛夏・ピンク |
耐暑性 | 強い |
耐寒性 | 強い(-20℃) |
コモンセージの変種のパープルセージは、新葉の色が暗紫紅色になります。ガーデニングの際には、大人っぽい雰囲気のカラーリーフとして活用してはどうでしょうか。葉色は冬に向けて気温が低くなると美しく発色します。
ボタ爺
次ページからはゴールデンセージの紹介じゃ。