ハナニラの特徴
ハナニラの基本情報
学名 | 学名Ipheion uniflorum (イフェオン ユニフロルム) |
属性 | ヒガンバナ科ハナニラ属 |
種類 | 多年草(球根植物) |
原産地 | アルゼンチン |
開花時期 | 3~4月 |
大きさ | 高さ:10~25cm 花径:3cm |
ハナニラは繁殖力に優れ、北海道から九州にかけて多く見かけける植物です。明治中期に観賞用として日本に入ってきましたが、今では増えすぎて雑草のように野生化しているところもあるほどです。庭に植えたまま忘れていて、気がつくといつのまにか驚くほど増えすぎていたなんてこともあります。開花期は多くの春の花と同じ時期なので、チューリップなど少し丈の高い花と一緒に植えると美しい演出ができます。
ハナニラの毒性
ハナニラには毒があり、食べると激しい下痢を引き起こすことがあります。特に、弱っている時や高齢の方、子供には症状が強く出るかもしれません。万が一食べてしまった場合は病院で診てもらいましょう。命に関わるほどではありませんが、しばらく軟便が続いてしまう可能性もあります。
ニラと間違えないように注意!
葉っぱの匂いと見た目がニラによく似ているのと、名前に騙されて食べてしまう人がまれにいます。あとで詳しく紹介しますが、ハナニラ属の葉はネギ属のニラとは違い、食用にはなりません。庭で飼っている犬などペットが食べてしまわないようにも目を配っておきましょう。(美味しくないので大量に食べることはないと思われます。)
ハナニラの花言葉
「愛しい人」「堪え忍ぶ愛」「別離」「星に願いを」「地上の星」
南アメリカの少女達は、ハナニラを使って切ない思いを恋占いに託します。そんな風習からきた花言葉が「愛しい人」「堪え忍ぶ愛」です。また、夢に現れなければ愛しい人との恋愛も叶いません。「別離」という意味が含まれるのにもそういった意味があります。「星に願いを」「地上の星」は地面に星が落ちて瞬いているように見えるからですね。
ハナニラの種類
ハナニラは、英名のアイフェイオン、イフェオンの名前で売られていることもあります。原種は上の写真のように薄い青紫で中心になるにつれ白色のぼかしが入ったような花びらをしています。これだけでも非常に美しい花ですが、園芸種も出ています。ここで紹介するのは、園芸種として開発されたハナニラです。
ロルフフィドラー
学名もイフェオン・ロルフフィドラーといいます。丸みを帯びた青い可愛らしい花びらが特徴です。非常に丈夫な品種なので手間がかからず毎年繁殖し、上品なブルーの花の群生を楽しむことができます。花は甘い匂いがします。
ピンクスター
イフェオン・ユニフロルムのピンクの代表的な品種です。南米原産の小球根でとても丈夫で、小さなピンクの花を咲かせます。雑草除けのグランドカバーとしても使えます。何年もたつと増えすぎるので植え付ける場所を考えましょう。育て方は簡単で半日陰でもよく育ちます。花は甘い匂いがします。
ホワイトスター
イフェオン・ユニフロルムの白い花の代表的な品種です。植えっぱなしのホワイトガーデンにおすすめです。ピンクスターと基本的には同じです。こちらも育て方は簡単で半日陰でもよく育ちます。雑草よけのグランドカバーとしても使えます。増えすぎに注意しましょう。
ウィズレーブルー
同じくイフェオン・ユニフロルムですが、肉厚の丸みを帯びた鮮やかな青い花を咲かせます。花は甘い匂いがします。
黄花ハナニラ
鮮やかな黄色のハナニラです。花が咲くのは2月なので、花のない早春の時期に楽しめます。ハナニラの名で呼ばれますがハナニラ属とは違い、近種のノトスコルダム属に分類されますが、育て方はハナニラ属と同じです。
ハナニラの育て方
ハナニラの成育カレンダー
植え付け期 | 10月 |
開花期 | 3~4月 |
害虫駆除 | 3~4月 |
分球・植え替え期※ | 10月 |
※ハナニラ属は3〜4年は植えっぱなしでも増えすぎるほどです。ただし花つきが悪くなってきたときは、葉が枯れてから堀り出して、秋に植え替えればよく咲くようになります。
ハナニラの管理場所
水はけのよい外の日向の場所や半日陰になっている場所でよく育ちます。基本的には日当たりの良い場所を好みますので、鉢植えで栽培している場合も日のよく当たる場所を選びましょう。花壇、ロックガーデン、広い場所での雑草よけとしてグランドカバーに使うことができます。
ハナニラの植え付け
10月頃に球根を植えます。植えつける深さは3~4cm程度です。日向か半日陰の場所を選びましょう。植え付けるときに、春の庭に咲くいろいろな花の色や高さとの組み合わせを想像して配置を考えましょう。春になって咲くのが待ち遠しくなりますね。
ハナニラの植え替え
ハナニラは種をつけやすいので、枯れた花を摘み取ることをお勧めします。3〜4年は植えっぱなしでも大丈夫です。花つきが悪くなったら、葉が枯れた後に球根を掘り上げて保存し、秋に再度植えつけるとまたよく咲くようになります。
ハナニラの病害虫対策
病害虫の心配はほとんどありませんが、花が咲き始める頃に茎や蕾、花にアブラムシが寄ってくることがあります。アブラムシは植物の栄養分を吸い取ってしまったり病気の原因になるので、見つけたら早めに駆除しましょう。アブラムシ専用の農薬もありますが、木酢液をかけたりガムテープで取ってしまうというような方法もあります。
出典:写真AC