食用花ニラの特徴
花ニラの特徴
ここで紹介するのはハナニラ属ではなく、ネギ属の花ニラです。観賞用のハナニラと食用の花ニラとは種類が違います。
花ニラ(ニラの花の蕾)
ハナニラとは花ニラは違う?
花ニラは、普段わたしたちが食べているニラの花茎と蕾の部分です。料理によく使われるニラは葉の部分ですが、花の部分を食べるので花ニラと呼ばれています。食用の花ニラは花茎の先に葱坊主のような蕾をつけています。
花ニラの種類
ニラの蕾が「花ニラ」という名前で売られています。最近では、食用花ニラの新品種、テンダーポールやマルイチポールなども開発され、より美味しい花ニラを食べることができます。従来の物に比べて柔らかく、炒めた時の香りが良いので、これまでよりさらに美味しくいただけます。
花ニラの栄養価
花ニラの料理は美味しいですが、それだけではありません。栄養価が高く健康にも良い食材です。ニラは疲労回復や滋養強壮に効果があるのはよく知られていますが、ほかにもたくさんの効能があります。
花ニラに含まれる栄養成分
- アリシン:免疫力を高めがんの予防にも効果があり、冷え性や動脈効果、血栓の予防にも役立ちます
- βカロテン:抗ガン作用で知られていますが、髪の健康や、視力、皮膚の健康維持などにも役立ちます。
- ビタミンC:老化の防止につながります。
- ビタミンE:抗酸化作用があり、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病の予防に役立ちます。
花ニラの料理
①ニラトン(花ニラと豚肉の炒め物)
②花ニラのチヂミ
③ホタテ貝柱と花ニラの湯引き
④花ニラのおひたし
花ニラは主に中華料理の炒め物に用いられてきました。葉ニラほど強い風味はありませんが、独特の歯ごたえとほのかな甘みがあり、さまざまな料理の主役にも名脇役にもなれます。上にあげた以外でも「もやしと花ニラの甘酢和え」「カボチャと花ニラのトマトパスタ」「花ニラのユッケ」など、工夫次第でさまざまな料理に使えます。
ハナニラにまつわる物語
ベツレヘムの星
ハナニラは、「ベツレヘムノホシ」という名前でも呼ばれます。ベツレヘムの星とは、キリストが生まれたときに、その生誕の地(ベツレヘム)へお祝いのために訪れようとした三人の博士を先導するように導いてくれた星のことです。クリスマスツリーの一番上の星飾りにもその名前がついています。ハナニラはそれほど神秘的で美しい星の形をしています。
恋占いの花
南アメリカでは、ハナニラは恋占いのアイテムです。6枚の花びらを毎日1枚ずつ枕の下に入れて好きな人を思いながら眠りにつきます。そして6日間のうちに好きな人の夢を見ることができれば、恋が成就するといわれています。葉はまるでニラのようですが、花は甘い香りがします。星の形の甘い香りの花は恋占いにぴったりですね。
まとめ
ハナニラの魅力は、可愛らしい星形の花が地面を埋め尽くすように咲くところです。園芸種もあり、色もさまざまなものが出ています。植えたことを忘れていても毎年たくさんの花が咲いてくれます。また名前が同じ花ニラも魅力的な野菜です。ニラに甘みが加わり、独特の歯ごたえのある食材です。ハナニラと花ニラを春の楽しみに加えてみてはどうでしょう?
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出典:写真AC