タンチョウソウの育て方!特徴や管理方法をご紹介!植え替えのコツは?

タンチョウソウの育て方!特徴や管理方法をご紹介!植え替えのコツは?

タンチョウソウは、春の訪れを告げてくれる上品な山野草です。てのひらのような形の葉と可憐な白い小花が魅力で、石付けや鉢植え、盆栽などで親しまれています。山野草の中でも育て方がやさしく、初心者にもおすすめです。タンチョウソウの育て方や管理のコツを紹介します。

記事の目次

  1. 1.タンチョウソウとは
  2. 2.タンチョウソウの特徴
  3. 3.タンチョウソウの育て方
  4. 4.タンチョウソウの植え替え
  5. 5.タンチョウソウの品種
  6. 6.まとめ

タンチョウソウとは

出典:写真AC

タンチョウソウ(丹頂草)は古くから日本で親しまれてきた山野草で、海外ではムクデニアの名前で流通しています。とても丈夫な落葉性多年草で、初心者にも育てやすいのが魅力です。タンチョウソウはもともと川沿いの岩上や岩壁に自生するため、石付けで育ててもとても風情があります。

基本情報

学名 Mukdenia rossii
科名 ユキノシタ科
属名 タンチョウソウ属
原産地 中国東北部~朝鮮半島
草丈 10~20cm
開花時期 3~4月
耐寒性 強い
耐暑性 普通

名前の由来

出典:写真AC

花茎を高く伸ばして花を咲かせる姿と、花の雄しべが赤く見えることが、頭部の赤い「丹頂鶴」によく似ていることから「タンチョウソウ」と名付けられました。大きく広げた葉は、丹頂鶴の羽に見立てられることもあります。

ボタニ子

ボタニ子

タンチョウソウを漢字で「丹頂草」と書くのも、「丹頂鶴に似た草」だからなのね!

別名「イワヤツデ」

タンチョウソウが岩場に自生することや、手の指を広げたような葉がヤツデに似ていることから、別名は「イワヤツデ」と呼ばれています。

ボタ爺

ボタ爺

園芸店などでは「イワヤツデ」の名前で流通していることも多いぞ。

花言葉

出典:写真AC

花言葉は「愛嬌」「謙虚な心」「気品が高い」「崇高」です。花茎を高く伸ばして凛と花を咲かせる姿に「気品の高さ」や「崇高さ」を、岩場のようなタフな環境下でも負けずに、かわいらしく花咲く姿に「愛嬌」や「謙虚な心」を感じさせることからつけられたのでしょう。

ボタニ子

ボタニ子

素敵な花言葉ばかり!上品でかわいらしいタンチョウソウにピッタリだね。

タンチョウソウの特徴

タンチョウソウの魅力は、花と葉の両方を鑑賞して楽しめることです。鉢植えや小盆栽、石付けなどでコンパクトに育てて楽しんだり、地植えにして群生させたりしても美しいでしょう。ロックガーデンや庭木のグランドカバーにも、タンチョウソウは適しています。

特徴①ヤツデに似た葉

タンチョウソウの葉は、5~7裂ほど切れ込みがある掌状(しょうじょう)で、モミジやヤツデの葉によく似ています。地中にある太い根茎から直接芽吹き、葉を多数広げます。秋の終わり~冬にかけて葉の地上部は枯れて休眠し、春にまた芽吹いてきます。

ボタニ子

ボタニ子

タンチョウソウは、カラーリーフとしても優秀なティアレラやヒューケラなどと一緒に植えても相性がいいよ!

ボタ爺

ボタ爺

葉を楽しめる植物との相性がいいのう。ギボウシなんかも相性がよさそうじゃ。

特徴②可憐な白い小花

開花時期は3~4月ころです。根茎から花茎を長く伸ばし、上部で枝分かれして1cmほどの白い小花がたくさん開花します。花は各5~6枚のガクと花弁で重なりあうように咲くため、小さいながらも華やかで品があります。可憐な白い小花が集まって咲く姿は、春の訪れを優しく感じさせてくれるでしょう。

ボタニ子

ボタニ子

1つ1つの花は小さいけど、たくさん集まって咲くから全く小ささを感じないんだね。

ボタ爺

ボタ爺

花が咲いてから、葉が大きく広がりだすのじゃ。

タンチョウソウの育て方

出典:写真AC

タンチョウソウは、耐寒性・耐暑性ともに強い山野草です。あまり場所を選ばずに気軽に育てられるので、山野草初心者の方もぜひ挑戦してみてください。タンチョウソウを育てるにあたっての基本的な育て方と管理のコツを紹介します。

ボタニ子

ボタニ子

丈夫で優秀なタンチョウソウ、山野草デビューはこれに決まり!

育て方①栽培環境

育てる環境は、夏の時期以外は日当たりのよい場所が適しています。葉が展開する3~4月になるべく日に当てるようにすると、徒長せずにバランスのよい姿が保たれ、花付きがよくなります。また、徒長しやすいという欠点はありますが、植え場所が1日中半日陰になる場合でも栽培可能です。その場合は、水はけのよい土壌にするのが管理のコツです。

夏越し

フリー写真素材ぱくたそ

強い日差しは、葉焼けや土の乾燥の原因になります。タンチョウソウは乾燥に弱いため、7~9月の時期は午前中のみ日が当たる場所に移動させましょう。庭植えにする場合は、あらかじめ庭木の下など明るい日陰に植えるのがおすすめです。

冬越し

Photo by けんたま/KENTAMA

タンチョウソウは山野草の中でも耐寒性が高く丈夫な性質の山野草なので、冬の対策は特に必要ありません。冬は葉が枯れて休眠します。根が凍ってしまうような寒い地域の場合、鉢植えはあたたかい場所に移し、庭植えの場合はマルチングなどで凍結対策をしてください。

育て方②用土

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用土は水はけのよい土が適しています。鹿沼土(小粒)と赤玉土(小粒)を等量の割合で混ぜて使うのがおすすめです。そこに山砂や軽石を少量混ぜて使ってもかまいません。庭植えと鉢植えのどちらの場合も、同じ用土を使用できます。紹介した用土の割合を参考に、水はけをよくすることを優先して用土を作ってみてください。

水はけが悪いと上手に育てられません。「水はけのよさ」は大事な管理のコツです!

ボタ爺

ボタ爺

盆栽にする場合は、赤玉土のみでかまわんよ。

育て方③水やり

Photo by sorarium

庭植えの場合は降雨のみでかまいません。しかし、葉がしおれているようであれば水を与えましょう。鉢植えの場合は用土が乾ききる前に水を与えます。タンチョウソウは丈夫ではありますが乾燥にはやや弱いので、どちらの場合も乾燥させすぎないように注意しましょう。特に鉢植えの場合は夏の水切れに注意が必要です。葉にもたっぷりと水を与えてください。

冬は休眠するため水やりは控えめにします。ただし完全に用土を乾かさないようにしましょう。

ボタニ子

ボタニ子

根茎や葉が広がってなかなか用土に水がしみこまなかったら、バケツに沈めて鉢底からしみこませるといいよ!

育て方④肥料

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タンチョウソウには、春と秋に置き肥か液体肥料を与えます。肥料を与える時期は、春が3~5月、秋が9~10月が目安です。置き肥は水やりごとに少しずつ溶ける固形肥料で、匂いが少ない化成肥料が適しています。液体肥料は1000~1500倍ほどに薄めて月に2~3回を目安に与えてください。春は窒素を多く含む肥料を使うと、葉や茎がよく成長します。

ボタ爺

ボタ爺

冬は休眠するから、秋に与える肥料は窒素が入っていないものでよいぞ。

盆栽にした場合は、肥料を与えなくてもOKです。もしくは秋に置き肥を与えて下さい。

育て方⑤病害虫

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タンチョウソウは、ほとんど病気にかかりません。害虫は、アブラムシとヨトウムシが発生することがあります。アブラムシは葉や茎など植物の汁を吸って植物を弱らせます。見つけ次第、殺虫剤で駆除してください。また、アブラムシは窒素が主体の肥料を与えすぎても発生します。肥料の与えすぎには注意しましょう。ヨトウムシは葉や茎を食害するため、見つけ次第、駆除します。

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タンチョウソウの植え替え

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