ヒサカキ(姫榊)とは?神事にも用いられる植物の特徴や育て方を解説!

ヒサカキ(姫榊)とは?神事にも用いられる植物の特徴や育て方を解説!

ヒサカキ(姫榊)は神事にも用いられる縁起のよい植物です。本榊の代わりに神棚に供えられることもあります。かわいらしい花や美しい葉に反し、ガス臭のような独特の匂いが特徴です。そこでヒサカキの特徴と本榊との違い、花言葉や挿し木の方法など育て方について解説します。

記事の目次

  1. 1.ヒサカキ(姫榊)とはどのような植物?
  2. 2.ヒサカキの特徴
  3. 3.ヒサカキの花言葉
  4. 4.ヒサカキと本榊との違い
  5. 5.ヒサカキの種類
  6. 6.ヒサカキの育て方
  7. 7.ヒサカキの増やし方
  8. 8.まとめ

ヒサカキの花言葉

ヒサカキの花言葉は「神を尊ぶ」「治癒」「内気」です。「神を尊ぶ」と「治癒」は、神の領域に捧げる神聖な樹木にふさわしい意味ですね。「内気」は、姫の字が表す奥ゆかしい様子が表れています。どれも美しい緑の葉と、清潔な白い花にぴったりな花言葉ではないでしょうか。

ボタニ子

ボタニ子

ちなみに本榊の花言葉は「控えめな美点・揺るがない・神を尊ぶ」です。どちらの花言葉にも縁起のよさを感じますね。

ヒサカキと本榊との違い

本榊は、神事における神聖な樹木と考えられ大切に扱われてきました。しかし、本榊が育たない地域ではサカキの代用としてヒサカキが用いられるようになったため、どちらもサカキとして供えられています。一目見ただけでは2つのサカキの違いを見分けるのはむずかしいですね。ヒサカキと本榊の違いを知っておきましょう。

ボタニ子

ボタニ子

サカキは漢字で「榊」と書きます。この漢字を分解すると「木」と「神」になりますね。榊は「神事に用いられる常緑樹の総称」と考えましょう。

見分けるポイント①葉

ヒサカキと本榊は、葉の鋸歯の有無で見分けます。本榊の葉は縁にはヒサカキのようなギザギザの鋸歯がありません。大きさも本榊のほうが大きいです。なめらかな光沢と厚みがあることは同じですが、よく見ると葉の大きさと鋸歯の有無でどちらかすぐ分かります。

見分けるポイント②花と枝

本榊は、葉と葉の間隔が広い特徴がありますが、ヒサカキは枝と葉が密集している違いがあります。また花の開花時期が異なり、本榊が6~7月の暑い時期に咲くのに対し、ヒサカキは3~4月の早春に咲きます。さらに大きな違いは「匂い」です。本榊の花はジャスミンのようなやさしい匂いがあり、ヒサカキのガス臭のような匂いとはっきり異なります。

ヒサカキの種類

ヒサカキは東アジアだけで100種類もあります。日本ではヒサカキとハマヒサカキが一般的ですが、他にも品種改良された園芸品種がたくさんあります。ヒサカキとハマヒサカキの違い、葉や花の色の異なる魅力的な園芸品種をご紹介します。

ハマヒサカキ

ハマヒサカキは、ヒサカキによく似ていますが神棚や玉串には使われません。潮風や乾燥に強いため、海岸近くの垣根や街路樹に使われることが多いです。厚みがあり鋸歯が浅く、裏側に反り返っているため丸い楕円形に見えます。花の独特の匂いは同じですが、10~2月ごろに咲く違いがあります。常緑性の樹木で5mほどの高さに育つため、庭木にもおすすめです

園芸品種

品種改良された園芸品種は、常緑で光沢のある美しい葉が多く、育てやすいという共通点があります。庭木や寄せ植え、盆栽や生け花にも利用されています。和風のイメージのあるヒサカキですが、斑入り葉は洋風の庭にも合わせやすいです。特に葉に白い斑入りのある「残雪」と呼ばれる品種は、風情があり人気があります。また赤い花を咲かせる「ベニヒサカキ」も愛らしさがあり魅力的です。

次のページで、ヒサカキの育て方と挿し木による増やし方を解説します。

次のページ

ヒサカキの育て方

関連記事

Article Ranking