ヒサカキ(姫榊)とは?神事にも用いられる植物の特徴や育て方を解説!

ヒサカキ(姫榊)とは?神事にも用いられる植物の特徴や育て方を解説!

ヒサカキ(姫榊)は神事にも用いられる縁起のよい植物です。本榊の代わりに神棚に供えられることもあります。かわいらしい花や美しい葉に反し、ガス臭のような独特の匂いが特徴です。そこでヒサカキの特徴と本榊との違い、花言葉や挿し木の方法など育て方について解説します。

記事の目次

  1. 1.ヒサカキ(姫榊)とはどのような植物?
  2. 2.ヒサカキの特徴
  3. 3.ヒサカキの花言葉
  4. 4.ヒサカキと本榊との違い
  5. 5.ヒサカキの種類
  6. 6.ヒサカキの育て方
  7. 7.ヒサカキの増やし方
  8. 8.まとめ

ヒサカキの育て方

ヒサカキは耐寒性と耐熱性をもつ丈夫な植物です。日本の広い地域で見かけますが、主に東北より南の暖かい地域で育てられています。北海道や東北の寒い地域は苦手としているため、栽培に向いていません。できるだけ日当たりのよい暖かい場所で育てましょう。苗の根付きもよく、育て方も簡単です。庭木や生垣にして風情のある庭をつくるのもいいですね。

育て方①環境

日当たりのよい場所か、午前中だけ日が当たるような半日陰の場所を好みます。ヒサカキの最大の特徴は適応能力の高さにあり、たとえ日陰であってもよく育ちます。生育環境をあまり選ばないたくましい樹木です。また夏越しや冬越しの対策をあまり必要としないため、庭に植えてもしっかり根付いてくれます。根付いた後は移植が難しくなります。大きく生育したときのこと考えて、場所を選びましょう。

育て方②用土

湿気のある肥沃な土壌を好み、水はけよりも保水性を重視します。土に腐葉土や堆肥を混ぜ込み、できるだけ乾燥させないようにしましょう。小粒の赤玉土を加えると水もちがよくなりますよ。株が小さいうちは、株元を腐葉土で覆っておくと弱らせずに育てられます。また保水性がよいとカビが生える心配があるため、風通しのよい場所に植えましょう。

育て方③水やり

Photo by sorarium

少し湿気のある土壌のほうが育ちやすいです。土の表面が乾いてきたら、たっぷり水を与えましょう。特に夏の暑い時期は水を多く必要としますが、日中に与えると水が蒸発してしまい株を傷めることになります。朝や夕方の涼しい時間に水やりをするよう気をつけましょう。冬は水やりの必要はありません。特に地植えの場合は雨水で十分です。

育て方④肥料

肥料は2月と4月に与えます。液体肥料よりも油カスや堆肥など固形の肥料を株の根元に置き肥しましょう。冬に与える肥料を「寒肥(かんごえ)」といい、専用の肥料が販売されています。肥料選びに迷ったときは寒肥を使ってみましょう。栄養が不足すると葉が黒くなります。葉の艶を注意して見るようにしましょう。

育て方⑤剪定

ヒサカキは3~10mも大きく成長する樹木のため、剪定で樹形を整える必要があります。放置し過ぎると不要な枝が増え、風通しが悪くなり病害虫の被害を受けてしまいます。庭木や生垣は見た目も重要ですね。3~7月ごろが剪定の適期です。芽吹く力が強いため夏の生育時期に深く刈り込んでも元気に育ちます。剪定した枝は挿し木にすると増やせます。

育て方⑥病害虫

ヒサカキは「カイガラムシ」という害虫が付きやすい樹木です。このカイガラムシは成虫になると貝殻のような硬い殻に覆われてしまい、殺虫スプレーが効かなくなります。さらに、カイガラムシの排泄物を好物とする「すす病」が発生するとヒサカキの葉や枝が黒く変色してしまいます。カイガラムシを見つけたときは早めに竹串などで取り除きましょう。

ヒサカキの増やし方

ヒサカキは神仏に供える神聖な植物ですが、場を清めてくれる縁起のよい植物でもあります。育て方も簡単なため、挿し木や種まきで増やしてみてはいかがでしょうか?挿し木も種まきも乾燥させないことが大切です。

挿し木

ヒサカキは挿し木によって増やすことが可能です。梅雨の時期は根付きにくいため、梅雨が終わった7月ごろに行いましょう。その年伸びた新しい枝を20cmほど切り取り土に挿します。水やりを毎日欠かさず行い、根がしっかり張るまで半日陰に置き、乾燥しないようにします。

種まき

ヒサカキは10~12月に黒い実をたくさん付けます。この実の中に詰まっている細かい種を12月にまきます。翌年にまく場合は3~4月にまきましょう。ヒサカキの種は乾燥すると芽が出てきません。少し湿らせて保管し、湿った用土に種をまきます。半日陰に置いて乾燥させないように管理します。ただし、水やりは種が流れないようにやさしく行いましょう。

まとめ

ヒサカキは丈夫で育て方が簡単な樹木です。庭木として育てれば神棚のサカキが枯れても、すぐに取り替えられます。かわいらしい花と美しい緑の葉が、庭を清らかな場所に整えてくれる気がしませんか。盆栽や寄せ植えにしてガーデニングを楽しむのもおすすめです。

sacchi
ライター

sacchi

子育てと介護に励む主婦ライターです。信州の豊かな自然の中で、たくさんの植物に囲まれて育ちました。娘のアトピー改善のために、薬膳料理に奮闘中です。

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