ソヨゴの特長
公園や庭木としてだけでなくシンボルツリーにもなるソヨゴは、ほかのシンボルツリーにはみられないさまざまな特長があります。これらの特長をあらかじめ理解しておくと、育て方や手入れのポイントもわかりやすくなりますし、植える場所を決める際にも役立ちます。
いろいろな育て方ができる
ソヨゴがシンボルツリーになると説明すると、「広い場所がないと栽培ができないのでは?」と思うかもしれません。確かに公園でもよく見かける植物なので、大きく成長させるなら広い場所が必要になります。ただしソヨゴは地植えだけでなく鉢植えでも栽培できるので、ベランダ・坪庭・花壇など狭い場所に置くこともできます。
成長速度が遅い
公園に植栽されることが多いソヨゴは、成長速度が遅い常緑樹です。成長速度が速い常緑樹だと生育期の剪定作業が大変なのですが、ソヨゴは成長速度が遅いので、剪定の頻度も少なくてすみます。同じような理由から、ソヨゴは庭木としても人気があります。
成長が遅いから狭い場所にもOK
ソヨゴは常緑樹なので、育て方の基本さえ守っていれば成長は遅くても毎年少しずつ大きくなります。ただし植え付けから数年で大木に成長することはありません。また園芸店などで購入できるソヨゴは樹丈の小さなものが多いので、ベランダや玄関周りのちょっとしたスペースでも栽培OKです。
木材としての価値も高い
ゆっくりと成長することできめ細やかな材質に仕上がるソヨゴは、古くからそろばんの材料(主に珠や櫛)として人気があります。さらに成長速度が遅いソヨゴの木は、繊維がしっかりと詰まっているため堅くて丈夫です。そのため激しい衝撃がかかりやすい斧などの工具類の柄にもよく使われています。
春に白い花が咲く
独特の葉の形が人気のソヨゴですが、栽培している人からは「花がかわいい」という声もきかれます。ソヨゴは5月~6月に開花時期を迎えますが、花はとても小さくあまり目立ちません。そんな控えめな花だからこそ緑の葉を引き立てる庭木として人気なのですが、ソヨゴの花が咲く春を毎年楽しみにしている人も多いです。
サクランボに似た赤い果実
紅葉の時期になるとソヨゴは直径7mmほどの小さな果実をつけますが、果実は鮮やかな赤い色をしており、5cm~6cmの枝の先にぶら下がっています。しかもソヨゴの果実は密集して生えるわけではないので、まるで小さなサクランボのように見えてかわいいです。
育て方が簡単
シンボルツリーとして最近注目されているソヨゴは、育て方がとても簡単です。そのため植物の栽培経験がない人でも育て方のポイントさえわかれば葉が枯れることはありませんし、花も毎年咲かせることができます。さらに常緑樹ですが根が浅く張るので、庭木としてだけでなく観賞用として鉢植えする植え方もOKです。