ソヨゴの管理方法
ソヨゴの植え付けまで無事に終わったら、シンボルツリーとして長く育てるために手入れをしていきましょう。ソヨゴは成長速度が遅いため「手入れの手間がかからない」といわれていますが、シンボルツリーにするのであれば定期的な手入れが必要です。
①水やり
公園などに植える場合はわざわざ水やりをする必要はありませんが、庭にシンボルツリーとして植える場合や鉢植えで栽培する場合は、乾燥を防ぐためにも水やりが必要です。ただし水やりの時期と水やりの量は、育て方によって変わります。
育て方別・水やりポイント
庭などに地植えする場合は、気温が高くなる夏以外に水やりをする必要はありません。ただし夏に高温と晴天が数日続いた場合は、乾燥を防ぐために水やりをします。この場合も土の表面が濡れる程度でOKです。なお鉢植えの場合は水枯れがおこりやすいので、6月~9月まではたっぷりと水やりしてください。
②剪定
ソヨゴの管理で唯一1年を通して行わなければいけないのが「剪定」です。常緑樹のソヨゴは冬でも葉をつけますし、落葉樹のように時期になると自然に葉が落ちるわけでもありません。特にシンボルツリーとして栽培する場合は、シルエットを整えるためにも定期的な剪定が必要です。
株立ちの場合はこまめな剪定が必要
根元部分が分岐している株立ちの場合は、上方への成長にはそれほど気をつけなくてもよいのですが、下の部分には雑枝が生えやすいため、定期的に剪定をしないと下の部分だけボリュームが出てしまいます。そのため株立ちを選んだ場合は、定期的に雑枝を剪定する必要があることを理解しておきましょう。
ソヨゴの病気
ソヨゴは比較的病気になりにくいため初心者にも育てやすいのですが、全く病気にかからないというわけではありません。特に冬でも葉をつけるソヨゴなので、「葉が枯れる」「葉が大量に落ちる」という症状が出た場合は病気の可能性を疑ってください。
すす病
美しい緑色の葉が魅力のソヨゴにとって最も注意が必要なのが、見た目の悪さを引き起こす「すす病」です。すす病は糸状のカビ菌が繁殖することでおこる病気で、感染すると葉の表面が黒っぽく変色します。なお見た目が悪いだけでなく、葉の表面に病気の原因菌が繁殖するため、光合成がうまくできず葉が枯れることがあります。
ソヨゴの害虫
害虫の被害を受けにくいのもソヨゴの特長ですが、ソヨゴに寄生する害虫も存在します。害虫が寄生すると木全体に大きなダメージを与えることもあるため、早期発見・早期駆除はもちろんですが、害虫がつかないよう日頃の管理でも注意することが重要なポイントです。
カイガラムシ
カイガラムシはソヨゴだけでなく果樹や観賞用樹木にとって厄介な害虫の1つです。カイガラムシは「駆除がめんどう」というだけではなく「排泄物によってすす病が発生する」という特徴があるため、厄介な害虫と呼ばれています。さらに堅い殻をもった害虫なので薬剤が効きにくく、発生したら手作業で駆除するのが一般的です。