ニガカシュウとは?ヤマノイモ科の植物の概要もご紹介!ムカゴは食べられる?

ニガカシュウとは?ヤマノイモ科の植物の概要もご紹介!ムカゴは食べられる?

ニガカシュウをご存じですか?あまり聞きなれない名前ですが、実はふだんなじみのあるヤマイモやナガイモと同じヤマノイモ科の多年生つる草で、むかごもできるんです!むかごは食べられるのか?など、写真を織り交ぜてご紹介します。

記事の目次

  1. 1.ニガカシュウとは
  2. 2.ムカゴとは
  3. 3.ヤマノイモ科植物の概要
  4. 4.ニガカシュウの名前の由来
  5. 5.まとめ

ニガカシュウとは

ニガカシュウって知ってる?

ニガカシュウは、ヤマノイモ科の多年生つる草で、インド、中国、マレーシア、オーストラリア、熱帯アメリカ、アフリカなど、日本では関東地方以西に分布しています。林縁や川岸などに見られます。

ニカガシュウの特徴

ニカガシュウの葉

Photo by Starr Environmental

ニガカシュウの葉

ニガカシュウの葉は大きなハート形で互生し、切れ込みはなく、無毛です。長さ、幅ともに5~16センチほどです。つるは5メートルほどまで伸びます。

ニカガシュウの花

Photo by Dinesh Valke

ニガカシュウの花(雄花)。同じ茎に白と紫の花が混ざる。
 

ニガカシュウのむかご

Photo by Dinesh Valke

ニガカシュウのむかご(肉芽)

ニガカシュウは雌雄異株で、雄花と雌花で花の色や開き方が異なります。8~10月頃、長さ2ミリほどの白い花を穂状につけます。雄花は下垂し、花の色は白から紫褐色に変化します。花後、葉の付け根に「むかご(肉芽ともいう)」ができ、地下にいもを作ります。雌花は少ないですが、むかごで増えます。

え? ムカゴって山芋とか長芋にできるものじゃないの?

ムカゴとは

Photo by tsuda

ヤマイモやナガイモのむかご(肉芽)。ニガカシュウのむかごと比べ、表面がなめらか。

むかごは零余子と書き、多年生つる性植物などの葉や茎の付け根にできる0.5~3センチほどの小さな実です。(ですので、ニガカシュウにもむかごができます。)肉芽とも呼ばれます。私たちが普段「むかご」と呼んでいるのは、ヤマイモやナガイモのもので、でこぼこの少ない丸い実です。ニガカシュウのむかごは他のむかごと比べ、表面がごつごつしているのが特徴です。

むかごは食べられる?

ヤマイモやナガイモのむかごは食べられますが、ニガカシュウのむかごは苦くて食べられません。ただし、ニガカシュウのなかでも栽培種のカシュウイモは別名エアーポテト(宇宙芋)と呼ばれ、可食です。

ヤマノイモ科植物の概要

Photo by harum.koh

ヤマノイモ科植物の葉。どれもよく似て、見分けが難しい。

ヤマノイモ科植物は、8属800種類ほどありますが、その多くはヤマノイモ属にまとめられます。上記のとおり、ヤマノイモ属には、ニガカシュウのほかにヤマイモやナガイモなどのなじみのあるいもも含まれ、多年生つる草で地下茎やいもを作ります。雌雄異株のものが多く、世界の温帯から熱帯に分布しています。

ニガカシュウの名前の由来

Photo by Dinesh Valke

ニガカシュウの花が下垂する様子。雄花は白から紫褐色に変化する。

ニガカシュウは漢字で苦何首烏と書きます。何首烏(かしゅう)という、根の部分を漢方薬として使う植物(別名ツルドクダミとも呼ばれる)に似ていることと、その「むかご」も「いも」も苦みが強いことからこの名前がつけられたと言われます。しかしながら、何首烏はタデ科に属し、ヤマノイモ科のニガカシュウとは全く別のものです。

まとめ

Photo by Starr Environmental

むかごはできても苦くて食べられないニガカシュウ。ヤマノイモ科は葉やつるの様子がよく似ているので見分けるのはなかなか至難の業です。食べられないのは少し残念ですが、白から紫に色変わりする花を楽しむのも素敵ですね。

harumama
ライター

harumama

ガーデニングは初心者でよく失敗しますが、花が好きで庭にあれこれ種をまいています。最近は野菜にも手を出し始め、今年はミニトマトとゴーヤーのリベンジを狙っています!小学生の息子も土いじりが大好きなようで、先日苔玉を一緒に作りました。植物の生長が毎日のちいさな楽しみになれば、と思っています。

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