はじめに
みなさんは「健康野菜」や「スーパーフード」といわれる「菊芋(キクイモ)」をご存知ですか?ダイエットや健康維持にとてもいい野菜とされ、近年ではスーパーや野菜の直売所などで見かけることも増えてきました。一見ショウガに似た形をしていますが、味はとても美味しく食べやすいことも特徴のひとつです。今回は、菊芋の基本情報や栄養、からだへの効能や美味しい食べ方(レシピ)、育て方などをわかりやすく解説します。
菊芋の概要
菊芋の基本情報
名前 | 菊芋(キクイモ) | 栽培難易度 | ★★★☆☆ |
科・属名 | キク科ヒマワリ属 | 形態 | 多年草 |
原産地 | 北アメリカ地方 | 収穫時期 | 11月以降 |
日本の 生産地 |
長野、埼玉、岐阜など | 連作障害 | あり(数年) |
菊芋は北アメリカ地方原産の野菜です。日本へは江戸時代末期に豚などの家畜飼育料として使われ、当時は家畜が食べるため「豚いも」と呼ばれていました。繁殖力が旺盛な菊芋は、在来種の植物の生育を脅かす恐れのある「要注意外来生物」に指定されています。近年では、菊芋の栄養が健康やダイエットの効能があるとスーパーフードとしても知られています。
ボタニ子
ボタ爺
そうじゃな!菊芋はコンパニオンプランツには向かず、近くの作物を枯らすこともあるぞ!
菊芋は「芋」?名前の由来
菊芋は名前に「芋」がつきますが、芋ではありません。菊のような花を咲かせ、花の根が芋のような塊を作るため、その見た目の特徴から「菊芋」という名前がついたとされています。実際に食用とされているショウガに似た部分は、肥大した根の部分です。
ボタニ子
「芋」がつくのに芋じゃない!なんだか面白いね!
ボタ爺
そうじゃな。花の見た目や、食用する部位の見た目で決まった名前なんじゃよ。
菊芋の花・花言葉
菊芋はキク科ヒマワリ属の植物です。菊に似ているような、小型のヒマワリのような見た目の花を8~10月ごろに咲かせます。花色は鮮やかな黄色で、繁殖力が旺盛なためたくさんの花を咲かせます。菊芋の花言葉は
- 気取らぬ愛らしさ
- 恵み
- 美徳
- 陰徳
菊芋の育て方・保存方法
菊芋は日当たり・水はけのいい場所を好みます。種芋は50cm~100cmほどの間隔を開け、10~20cmほど掘った深さに植え付けます。菊芋は強健な性質のため、水やりや肥料は原則必要ありません。開花時期に土寄せをし、草丈が高くなるため支柱をし茎を支えます。12月ごろになったら、根を掘り起こして収穫します。
菊芋の育て方
- 植え付けは3月~5月初旬までに行う
- 開花時期は6月~11月ごろ この頃に土寄せを行う
- 草丈が伸びてきたら支柱を立てると安心
- 12月ごろに掘り起こし、収穫する
- 強健な性質があるため水やり、追肥は原則不要
ボタニ子
菊芋の育て方は、下のリンクが詳しく紹介しているよ~!ぜひ見てみてね。
菊芋の保存方法
菊芋は保存方法を間違うと、すぐにシワシワになって腐ってしまいます。収穫したばかりの菊芋は、土をつけたまま新聞紙などで包み冷蔵庫で保存したり、畑の土の中などに埋めて保存します。繁殖力旺盛のため、土中保存はプランターを使うと安心です。直売所などで売られている菊芋は、泥を洗い流してあるものが多いため、たくさん買ったら皮をむいて冷凍保存します。解凍したものは水分が出やすいため、火を通す調理で使いましょう。薄くスライスして天日干しにし、干しての保存も可能です。
ボタニ子
なるほどね!収穫したら、使うもの以外は泥を落とさずに保存するのがいいわね。
ボタ爺
菊芋は濡らしてしまうと日持ちが悪くなるんじゃよ!冷蔵庫保存の場合も新聞紙を忘れずにな!
ボタニ子
デリケートな野菜なのね。次は、菊芋の味や栄養について紹介するよ~!
え?繁殖力が旺盛だからって要注意なの?そんなに増えるのかな。