タピオカの原料とは?その正体となる主原料・植物について徹底解説!

タピオカの原料とは?その正体となる主原料・植物について徹底解説!

いま多くの人気を集めているタピオカは、食物繊維が含まれ、低カロリーと言われています。また、黒色や透明などオシャレに彩られていますが、その原料はご存知でしょうか。原料、栄養成分そして作り方まで、徹底的にタピオカの正体について見ていきましょう。

記事の目次

  1. 1.タピオカの原料とは
  2. 2.キャッサバとはどんな植物?
  3. 3.タピオカの原料「キャッサバ」の育て方
  4. 4.原料キャッサバの秘密①
  5. 5.原料キャッサバの秘密②
  6. 6.原料キャッサバの秘密③
  7. 7.キャッサバとタピオカの成分
  8. 8.タピオカの作り方
  9. 9.キャッサバとタピオカのアレンジレシピ
  10. 10.まとめ

タピオカの原料とは

原料はイモ!

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タピオカの主成分は何かというと、「キャッサバ」と呼ばれるイモの一種です。具体的にはトウダイグサ科イモノキ属キャッサバ、というのが学名となっています。主に生産されている場所は南米となっており、熱帯地方においてよく生産されています。また、キャッサバは育てるのが比較的簡単だと言われており、産地に関係なく、日本でも育てることができます。

タロイモとの違い

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キャッサバとよく間違えられるのはタロイモと呼ばれる種類のイモです。タロイモとは日本でいうサトイモやカラノイモなどのことを指します。キャッサバは毒性を持ちますが、タロイモはキャッサバと違い、毒性がありません。多少のえぐみを持ちますが、タロイモを使った料理はとても簡単で作りやすいため、多くの国に親しまれています。また、タロイモは食物繊維などの健康によい栄養成分がたくさん含まれています。

タロイモは総称

タロイモと聞くと、どんな種類のイモなのか気になるかもしれません。しかし、タロイモというのはサトイモ科の中でも根っこや茎を食用として食べる品種のもの全ての総称として使われています。タロイモも熱帯地域で生産されており、キャッサバのように食物繊維などの栄養分の豊富さや見た目から、よく間違えられることがあります。ちなみに、キャッサバはサトイモ科ではないため、タロイモには含まれません。

キャッサバとはどんな植物?

食べてよし、眺めてよし

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キャッサバは観賞用と食用の2種類に分かれます。食用のキャッサバには根っこの部分の芯と皮に有毒な成分が含まれており、十分な毒抜きが必要です。そのため、しっかりと皮を向き、芯を取ってから処理されています。観賞用のキャッサバは大きくなるため迫力があり、青々とした葉っぱを楽しむことができます。また、黄色の斑を見せてくれる品種もあるため、日当たりのよい花壇で寄せ植えする人も多いです。

キャッサバの歴史

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キャッサバは古くから食用として育てられており、熱帯地域で育つ食べ物としてとても重要な植物でした。キャッサバは頑丈であるため、多国間で栽培され、全国へと流通された記録が残っています。17世紀になるとキャッサバは植民地の食べ物として大活躍し、当時の食料問題を解決する一つの方法となったといっても過言ではないでしょう。

日本では紙に使われていた

日本では戦後の食糧問題を解決するために、高タンパク質のキャッサバを輸入しはじめました。その頃の日本はとても貧しい国であったのです。その後、近世になると工業用原料として糊状のデンプンが活かされ、製紙工場やプラスチック工場、化学工業などの多くの産業に関わるようになりました。今でも日本を含め、多くの国の産業の中でキャッサバが使われています。

タピオカの原料「キャッサバ」の育て方

温暖な場所で育成

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キャッサバの産地は熱帯気候であるため、耐寒性には優れていません。また、頑丈で元気な植物のため、観賞種のキャッサバは特に日当たりが大切です。日当たりがよく、水はけのよい場所ならば鉢植えで育てることも可能です。東北や北海道のような寒冷地は冬になると気温が下がるため、室内にある日当たりのよい場所に移すことが大切です。

水やりはほぼ不要

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キャッサバはジメジメとした環境を好まず、乾燥を好むタイプの植物です。鉢植えの場合は表面の土がしっかりと乾いてから水やりを行います。冬の場合はあまり水を与えなくても十分に育ちます。あまりにも乾燥している場合のみ、水やりをするとよいでしょう。地植えの場合は雨水が残るときが多いため、ほぼ水やりをする必要がなくなります。

肥料は少しだけ

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キャッサバは肥料がなくとも育つ植物です。立派に栽培したい場合は肥料を与えると、大きな葉っぱをつけ、私たちの目を楽しませてくれるでしょう。肥料を与える期間は5月〜10月の間に行います。ほんの少しで健康的に育ってくれる植物ですので、肥料の与えすぎには注意が必要です。また、育てている状況や葉っぱのつけ方に応じながら、肥料の種類を変えることも重要です。

病気と害虫は日光で退治!

出典:著者撮影

キャッサバは灰色かび病にかかることがあります。水を与えすぎたり、湿気が溜まりやすい場所で育てたりすることで、かかってしまう病気です。また、根詰まりを起こしてしまうことも大きな病因の一つとなります。湿気がこもらず、風通りのよい場所で育てることが大切です。日当たりの悪い場所ではカイガラムシという害虫がついてしまうこともあるので、よく日光に当てることが重要です。

原料キャッサバの秘密①

キャッサバには毒がある

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キャッサバには苦味種と甘味種の2種類があります。特に苦味種にはキャッサバの皮と芯にシアン化合物の毒があり、そのまま食べることは通常、ありません。料理するときも毒抜きが必要とされているイモです。味はさっぱりとした甘さを含み、日本にあるさつまいものような味わいです。外国では毒抜きをして食べることがあります。

毒抜きはしっかりと

キャッサバの苦味種に含まれている毒素は中毒症状を起こしてしまうと、頭痛、めまい、嘔吐、痙攣、呼吸困難などがあり、重症化すると最悪、命を失ってしまうこともあります。自宅でタピオカを作る場合は何日も水につけたり、茹でたりなど、しっかりと毒抜きを行う必要があります。タピオカの作り方を正しく行い、甘さなどを調節すれば健康にも気をつけることができます。

原料キャッサバの秘密②

キャッサバ粉とタピオカ粉の違い

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料理の作り方としてよく使用されているものはキャッサバ粉です。タピオカ粉との違いは製造方法にあります。キャッサバ粉はキャッサバの皮を剥き、乾燥させてから粉末状にしたものです。小麦粉などに近い粘り気を持ち、食物繊維も多く含みます。タピオカ粉には食物繊維などの栄養価が少ないため、そこが大きな違いです。

原料キャッサバの秘密③

タピオカは炭水化物の塊

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タピオカの主成分は何かというと、ズバリ炭水化物です。炭水化物は分解され、身体にとって糖分として吸収されます。その分、キャッサバよりもタピオカのほうがカロリーは高いのです。ちなみに、通常のごはん1杯分(150g)で炭水化物の量は55gとされています。タピオカは100gで87gもあり、ごはんよりも高い数値となっています。健康に気をつけるためにも栄養価を知ることはとても大切です。

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キャッサバとタピオカの成分

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