クコの実とは
薬膳料理の食材として知られる赤いクコの実は、中国では古くからさまざまな薬効をもつといわれ、親しまれてきました。また実だけではなく葉や根にも薬効が認められ、生薬としても使用されています。
基本情報
園芸品種 | 果樹 |
樹高 | 1~2m |
形態 | 落葉低木 |
和名 | クコ(枸杞) |
学名 | Lycium chinense |
英名 | Goji berry(ゴジベリー) |
科 | ナス科 |
原産 | 東アジア(中国~日本) |
花の色 | 薄紫色 |
開花時期 | 7~9月 |
収穫時期 | 9~11月 |
クコの花言葉
クコの花言葉は「誠実」と「お互いに忘れましょう」です。「誠実」は小さな花を次々に咲かせ、健康に役立つ赤い実を鈴なりにつけることに由来します。クコは葉、実、根がすべて生薬に使われる薬効豊富な植物ですが、鋭い棘(トゲ)をもち危険な面も持ちあわせるため、これで帳消しにという意味で「お互いに忘れましょう」という花言葉がついたともいわれています。
クコの実の効能
クコの実は中国で古くから不老長寿の妙薬ともいわれており、健康のためのうれしい効能が期待できます。
効能①エイジングケア
クコの実は生薬名をクコシ(枸杞子)といい、クコの実には強力な抗酸化作用が認められているカロチノイド類の天然ゼアキサンチンが豊富に含まれています。またクコ多糖類も、強い抗酸化作用で生活習慣病予防の一助となるでしょう。
効能②免疫力アップ
古くからクコシは、漢方では強壮のために用いられる生薬です。肝腎を滋養し、疲れや無力感をやわらげ免疫力をアップする働きがあるといわれます。体力の低下や疲労を感じたときは、クコの実を毎日の食生活に取り入れてみてもよいでしょう。
強壮、虚労のほか降圧作用や抗脂肪肝作用などがある。また、含有成分のベタインは血行促進作用や神経修復作用、消化器系の分泌を促す作用が報告されている。
効能③血圧を下げる
クコシにはアミノ酸の一種であるベタインという甘みとうま味に関係する成分が含まれます。ベタインはクコの実のほかにも植物や海産物などに含まれ、血圧を下げる働きが期待できる成分です。
効能④目の疲れの改善
クコの実に豊富に含まれるゼアキサンチンという栄養素は目の疲れの改善に役立つといわれます。ゼアキサンチンは目の黄斑部や水晶体などに存在し、強い抗酸化作用で目の健康維持、眼精疲労や視力の低下などに効果が期待できる成分です。
効能⑤スキンケア効果を促す
クコの実には活性酸素による体内の酸化を抑える抗酸化作用が認められるとともに、体が本来もっている防御システムが働く効果があるといわれます。またビタミンCも豊富に含まれています。
クコの根の効能
クコの根は生薬名では地骨皮(ジコッピ)と呼ばれます。ジコッピは主に血糖値降下、解熱を目的として漢方薬に用いられる生薬です。ジコッピは発熱や寝汗などの症状に用いられ、清心蓮子飲(セイシンレンシイン)などの漢方薬に配合されます。
血糖降下作用、解熱作用、降圧作用などがある。漢方では解熱、咳止、汗止、多汗などの効能のほか、清熱涼血、清虚熱、止血の効能も知られている。
クコの葉の効能
枸杞葉(クコヨウ)と呼ばれる生薬は、クコの葉を乾燥させたものです。ベタイン、ルチン、ビタミンCなどの栄養成分を含み強壮効果があるといわれ、クコの葉茶として飲まれています。
副作用と食べ方の注意点
中国の古い薬学書ではクコは副作用の少ない生薬とされます。副作用は少ないクコの実ですが、干しクコの実は100gあたり約350kcalあり、食べすぎるとカロリーや糖分の過剰摂取につながりかねません。1日に食べる量は10~15g程度にとどめておくことをおすすめします。
クコの実の食べ方
美容や健康のためのさまざまな効能・効果をもつクコの実は、ドライフルーツとしてそのまま食べても、ほんのり甘く食べやすいでしょう。一度に大量に食べるのではなく、少量を長く食べ続けることをおすすめします。
食べ方①クコの実のリンゴ酢漬け
材料(500mL瓶)
- クコの実:100g
- ハチミツ:30g
- リンゴ酢:350mL
作り方
- 消毒した保存瓶にクコの実、ハチミツ、リンゴ酢をいれる
- ふたをしてよく振り混ぜ冷蔵庫で一晩寝かせる
酢4~5倍の水、炭酸水、ジュースなどで割って飲みます。クコの実も食べられます。
食べ方②クコの実の薬膳スープ
材料(4人分)
- 水:約800mL
- 干ししいたけ:小粒8個
- はとむぎ(ドライ):大さじ1
- クコの実:約60粒
- ダイコン:長さ約4cm分
- 昆布:ひとかけ
- ショウガ(すりおろし):小さじ1
- 長ネギ:適量
- 白ゴマ:適量
- 酢:大さじ1
- しょうゆ:大さじ2
作り方
- クコの実、ハトムギ、干しシイタケ(大きい場合は手で割る)はさっと水洗いする
- 昆布は表面をフキンでふき、大根は1cmの角切りにする
- 鍋に調味料以外の全ての材料をいれ、中火で30分ほど煮込む
- 調味料を加え、ひと煮立ちしたら火をとめる
- 1時間ほどおいて味をなじませる
食べ方③黒クコの実ウォーター
材料(2人分)
- 黒クコの実:適量
- 水:500mL
作り方
- 黒クコの実についた枝などを取り除く
- ピッチャーに黒クコの実と水(60℃以下)を入れる
- 冷蔵庫で1~2時間浸出させる
クコの実の特徴
特徴①味とにおい
クコの実にはわずかにレーズンのような甘味があり、苦味も少々感じられます。フルーティーな香りがありますが強い香りではありません。赤い実の内側には20個ほどの小さな種子が入っていますが、生食でもドライフルーツとしても種ごと食べられます。
特徴②食用・薬用になる
古代の中国では長寿のための秘薬とされたクコの実は、薬膳の食材として、また生薬として、食用・薬用どちらにも用いられてきました。クコの実だけでなくクコの葉は薬用のほか、お茶や炒め物に、根は地骨皮(ジコッピ)という生薬で強壮や解熱を目的に漢方薬に配合されています。
特徴③クコの実と黒クコの実の違い
黒クコはチベット青海省の標高3000m以上の山地に自生する植物です。希少な天然の実は豊富なアントシアニンを含みます。黒クコの実は黒褐色でアルカリ性水につけると水が青、酸性水につけると紫に変わるのが特徴です。
黒クコの取り扱いの注意点
黒クコの実には、目の疲れにすぐれた効果があるとされるアントシアニンがブルーベリーより多く含まれています。黒クコの実のアントシアニンは熱に弱いので加熱は避けましょう。お茶として利用する場合は、60℃以下の水を使用してください。
クコの実のおすすめ通販
おすすめ通販① クコの実 ジュース
クコの実 ジュース
参考価格: 1,620円
クコの実ジュースは有機JAS認定のオーガニックゴジベリージュースで、300mL入りのパウチパックで保存にも便利です。クコの実の豊富な栄養の吸収率がよいのが特徴です。口当たりがよく毎日手軽に続けられるでしょう。
おすすめ度 | ★★★★☆ |
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価格 | 1620円 |
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おすすめ通販②オーガニックゴジベリー
オーガニックゴジベリー
参考価格: 3,960円
オーガニックゴジベリーはクコの実のドライフルーツで、クランベリーとチェリーをまぜたような甘酸っぱい味わいです。低温で乾燥させるため、栄養を壊すことなく保つことができ、またパサパサ感のないジューシーな食感が楽しめます。デザートのトッピングやクコ酒、薬膳茶にもおすすめです。
おすすめ度 | ★★★★☆ |
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価格 | 3960円 |
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おすすめ通販③黒クコの実
黒クコの実
参考価格: 2,088円
黒クコの実はアントシアニンが豊富な最高品質の黒クコの実を乾燥させたもので、着色料香料無添加、無農薬で有機JAS認定を受けています。そのままヨーグルトに入れたり炭酸水やお酒に入れたりして、美しい色と甘くて濃厚な味を楽しむのもおすすめです。
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
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価格 | 2088円 |
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クコの実を食生活に取り入れてみよう!
クコの実の豊富な薬効を実感するためには、毎日少しずつ続けてとることが大切です。ジュースやドライフルーツなど無理なく続けられる食べ方を見つけてみてはいかがでしょうか。