ゴーヤとは
ゴーヤは東インド~熱帯アジア原産のウリ科の野菜です。世界にはおよそ300種類あり、日本では20種類ほどが生産されています。ゴーヤは別名でにがうりと呼ばれるくらいの苦味が特徴です。表面のイボが小さく緑色が濃いものが苦味が強く、実が太くイボが大きくて色が淡いものが苦味が少ないので好みのものを選びましょう。
基本情報
正式名 | ツルレイシ(蔓茘枝) |
学名 | momordica charantia var.pavel |
科属 | ウリ科ツルレイシ属 |
形態 | つる性一年生草本 |
原産国 | インド~熱帯アジア |
花 | 3cm~5cm |
花色 | 黄色 |
実の大きさ | 15cm~50cm |
育成温度 | 20℃~30℃ |
別名 | にがうり、ゴーヤ、ゴーヤー |
ボタニ子
ゴーヤの下処理
ゴーヤは保存するまえにきれいに汚れを落としましょう。そのときに水洗いするのではなく、キッチンペーパーや乾いた布巾などで、イボの間についた汚れをふきとります。ゴーヤに傷をつけるとそこから傷む原因になるのでやさしくふきましょう。ゴーヤは水気と乾燥が苦手です。水洗いすると傷みがはやくなります。ゴーヤを水洗いするのは調理の直前がおすすめです。
ゴーヤの保存方法
①常温保存
ゴーヤを常温保存するときは、保存期間中に乾燥しないように新聞紙やキッチンペーパーなどで包んでから、ビニール袋にかるく包んで管理しましょう。ゴーヤは水分の多い野菜です。直接ビニール袋にいれてきっちり閉じてしまうとゴーヤから蒸発する水分で傷みがはやくなってしまいます。ゴーヤはツルがついているほうを上にして、実がなっていた状態で管理しましょう。
日持ち
ゴーヤを常温保存する際は、1日~2日の期間で調理しましょう。ゴーヤは収穫されたあとも成長を続けます。常温で管理している期間も熟成がすすむので、長時間放置していると腐ったり、乾燥してしなびたり、完熟したりします。ゴーヤは腐るとブヨブヨし異臭がするのですぐに処理しましょう。完熟したゴーヤは食感と苦味が失われます。
ボタニ子
ゴーヤが完熟すると黄色くなって割れるの。中に入っている種のまわりには赤いゼリー状のものがついてるわ。食べるとほんのり甘いのよ。
②冷蔵保存
そのまま
ゴーヤを冷蔵保存するには2つ方法があります。1つ目は、そのままの状態で新聞紙やキッチンペーパーなどに包み、さらにビニール袋にいれて野菜ルームに立てて保存する方法です。へたのついているほうを上にします。ゴーヤは暖かい場所で育つ野菜です。あまりにも低い温度で管理すると低温障害をおこすことがあるので、野菜ルームでの管理をおすすめします。
下処理をする
ゴーヤの冷蔵保存のもう1つは、中のワタとタネを取る方法です。ゴーヤをたて半分に切り、小さめのスプーンで中に入っている白いワタとタネをこそげとります。切り口にキッチンペーパーをあて、ラップで密閉してからビニール袋に入れ、切り口を下にむけて冷えすぎない野菜ルームで保存しましょう。そのまま冷蔵保存するより消費期限がのびます。
日持ち
ゴーヤを冷蔵保存した場合、そのままは3日~5日、下処理した場合は5日~7日の期間持ちます。ゴーヤはワタやタネから傷みはじめるので、ひと手間ですが下処理しましょう。ゴーヤは新鮮なものほど歯ごたえと苦味があります。冷蔵保存していても鮮度は徐々に落ちるので、なるべく早く調理したほうがよりゴーヤを楽しめますよ。
③冷凍保存
生のまま
ゴーヤを冷凍保存する方法は2つあります。1つ目は生のまま冷凍する方法です。冷凍保存はまるまる1本というわけにはいかないので下処理が必要ですが、そのまま料理に使えるので便利です。ゴーヤをきれいに水洗いし水気をふきとってから、料理に使いやすい大きさに切りわけます。量が多い場合は1回に使いきれる量を小分けにして冷凍すると使い勝手がよいでしょう。
ボタニ子
1回で使いきれる量をラップで密閉したものをいくつか作って、冷凍バックにいれて冷凍するといいわよ。
加熱処理
ゴーヤの冷凍保存のもう1つは、さっと下茹でする方法です。ゴーヤを食べやすい大きさに切り、沸騰した2%の塩入りのお湯で30秒~1分茹でます。茹でたゴーヤを湯から出したら冷水にとって色止めし、水気をふきとってラップに小分けしましょう。1回に使いきれる分をラップでくるみ、冷凍バックに入れて冷凍します。
日持ち
冷凍したゴーヤの保存期間はどちらも約1ヵ月です。保存食として2ヵ月持つという話もありますが、冷凍庫によっては霜がついたり霜やけしたりすることがあるので、1ヵ月を期限にして食べきるようにしましょう。そのまま冷凍したゴーヤは解凍せずに、炒め物や煮物などの料理に使えます。塩茹でしたゴーヤは自然解凍して、和え物やサラダなどに使用しましょう。
④乾燥保存
天日干し
ゴーヤを乾燥させると保存食になります。ゴーヤをきれいに水洗いし、水気をふきとってから使いやすいサイズに切りましょう。そのときにお好みでワタやタネをつけたままでもよいです。新聞紙やザル、乾燥用のネットなどに入れ、天気のよい日に天日干しします。日当たりの具合で違いますが、3日~1週間の期間ようすをみてください。しっかり乾燥させるのがコツです。
レンジ
ゴーヤを乾燥させるのに電子レンジを使うのもよいでしょう。ゴーヤがたくさん手に入ったけれど、天気がよくない日が続いて、天日干しできないときに便利です。食べやすい大きさにカットして重ならないように耐熱皿に広げて加熱します。加熱時間は機種によって違うのでようすをみて調節してください。
日持ち
乾燥させたゴーヤは保存食として半年以上の期間持ちます。乾燥保存するときのコツは、きっちりカラカラになるまで乾燥させることです。少しでも水分が残っていると保存している間にカビが生えたり腐ったりします。乾燥ゴーヤができたらビンや密閉できる袋に乾燥剤と一緒に入れて下さい。消費期限が長い乾燥ゴーヤは冷暗所か冷蔵庫で管理しましょう。
ボタニ子
しっかり乾燥したと思うんだけどちょっと自信がないというときは、ビンや袋の口をあけたまま1日~2日冷蔵庫にいれておくといいわよ。
⑤調理保存
ゴーヤを生のままでなく調理して保存する方法もあります。おすすめはピクルスや佃煮です。ピクルス液につけて冷蔵庫で保存しましょう。漬け液は自作してもよいですが、市販されているものがお手軽です。漬ける容器を熱湯消毒してから作りましょう。佃煮は塩分糖分ともに高いので一度にたくさんは食べられませんが、作り置きしてラップに包んで小分けにし保存食として冷凍しておきます。
日持ち
ゴーヤのピクルスは冷蔵庫で1週間は日持ちします。漬けた翌日から食べられますが、3日~4日が食べごろです。ゴーヤと一緒にセロリやニンジンを漬けてもおいしいでしょう。ゴーヤの佃煮は冷凍保存すると半年以上の期間は日持ちします。保存食としても役立ちます。解凍したら数日で食べきるようにしましょう。
正式名の「レイシ」ってライチのことよ。ゴーヤのいぼがライチの形に似ていてつる性だからってついた名前なの。