きゅうりメロンの概要
きゅうりメロンはメキシコや中南米原産の植物です。もともと荒れた土地に自生していた原種で、特に品種改良や遺伝子組み換えなどはされていません。ヨーロッパやアメリカでは栽培され、それほど高くない価格で市販されていますが、日本に入ってきてからまだ日が浅く、苗をホームセンターで探すのは難しいでしょう。種を通信販売で購入して育てる方法がおすすめです。
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ボタニ子
基本情報
園芸部類 | 野菜 |
形態 | つる性一年草 |
樹高 | 最大3m |
花の色 | 黄色 |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
別名 | マイクロきゅうり、メキシカンサワーガーキン、多数 |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
特徴
きゅうりメロンは長さが2cm~3cm、太さが直径1.5cm~2cmです。食べ方は生のまま皮ごととりたてを味わうのがよいでしょう。冷やしてサラダやジュース、ケーキなどの食べ方もあります。メロンと名前にありますが味はキュウリよりで、レモンやライムの汁をかけたキュウリのようです。ほかの食べ方はさわやかな酸味が少しあるので、ピクルスにもむいています。
ボタニ子
きゅうりメロンのぬか漬けとか浅漬けなんて食べ方もおすすめよ。おかかとお醤油かけて和風サラダもおいしそうね。
きゅうりメロンの代表品種・種類
きゅうりメロンは「メキシカンサワーガーキン」や「メキシカンミニチュアウォーターメロン」などと呼ばれ、メキシコや中南米に昔から自生していた原種なので、類似品種はありません。
きゅうりメロンの育て方①時期
種まきから収穫までの時期
種まき時期 | 3月~5月 |
定植時期 | 4月以降、20℃以上 |
開花時期 | 6月頃~定植から20日以降 |
実がなる時期 | 6月~9月 |
収穫時期 | 6月~9月、でき次第随時 |
栽培スケジュールカレンダー
栽培適期は?
きゅうりメロンは中南米原産の植物なので寒さに弱いです。種まきや植え付けは十分に暖かくなり霜の心配がない時期にしましょう。年によって寒さが長引く場合もあるので、目安は気温が20℃を超えて下がらなくなったころが適期です。
きゅうりメロンの育て方②種まき~育苗
種まき
きゅうりメロンの種は3mmくらいです。前日に水に漬けておきましょう。適期は気温が20℃を上回る3月~5月です。種まき用の用土をしっかりしめらせて1ポットに2~3粒ずついれ、5mm~10mm土をかぶせさらに優しく水やりします。きゅうりメロンの種は嫌光性なので日が当たらない方法で管理しましょう。露地植えは新聞紙で遮光します。
株間
きゅうりメロンの種まきは発芽ポット1つにつき、2粒~3粒ばらまきしてください。
ボタニ子
種がもったいないからって1粒だけまくのはよくないわ。いずれはライバルとして間引きされちゃうけど、協力して発芽するのよ。
発芽
きゅうりメロンの発芽は気温や地温により差がでやすく、5日~20日くらいかかります。寒さに弱いため、気温が低いとなかなか発芽しません。気温が20℃以上、できれば25℃以上に保てるとよいでしょう。
育苗
きゅうりメロンが発芽して本葉が4枚~5枚でたら、元気のよい苗をのこして間引きします。間引きは苗をひっこぬくと残す苗の根を傷つける可能性があるので、根本からはさみで切る方法がおすすめです。育苗ポットに移してもよいですが、このまま定植してもよいでしょう。
きゅうりメロンの育て方③栽培環境
栽培方法
きゅうりメロンはプランターでも露地栽培でもよく育ちます。プランターは60cm以上がおすすめです。ベランダでも栽培できます。
育てる場所
きゅうりメロンは屋外で育てるのがおすすめです。室内でも育たないことはありませんが、つるを伸ばして長くなるので園芸ネットをはったり、支柱を組んだりするなどと工夫が必要でしょう。どうしても室内栽培したい場合はよく日の当たる場所で管理します。
置き場所・日当たり
きゅうりメロンの種は嫌光性ですが、葉が出てからは光合成がしやすいように、日当たりのよい場所で管理します。葉がしげりやすいので、適度に風通しのよいところに置きましょう。
連作障害
きゅりメロンは連作障害の心配はありません。
きゅうりメロンの育て方④土作り
畝の有無・高さ
きゅうりメロンは畝を作らなくても育ちます。
用土
きゅうりメロンはプランター栽培の場合、市販されている野菜用の用土で育てるのがおすすめです。露地栽培は定植する2週間以上前に苦土石灰と堆肥、化成肥料を混ぜこんでなじませておきましょう。
きゅうりメロンの育て方⑤植え付け・元肥
定植
きゅうりメロンの本葉が4枚以上でたらプランターや露地に定植しましょう。珍しい野菜ですが、植え付けは簡単です。プランターは軽石をいれてから用土をしき、苗をそっと置いてすきまなく用土をたします。露地植えは苗がおさまるくらいの穴に植え付けましょう。植え付けがすんだらどちらもたっぷり水やりします。
株間
きゅうりメロンはつるを伸ばして長く育ちます。株間は最低でも30cm、できれば50cmあけてください。
直まきの場合
株間
きゅうりメロンをプランターや露地に直まきするときも種の個数はポットにまくのと同じ、1カ所に2粒~3粒です。間隔は定植する場合と同じ、30cm~50cmあけます。
発芽までの管理
きゅうりメロンの種は嫌光性です。プランターは日の当たらない場所へ移動し、露地植えの場合は新聞紙や段ボールなどで遮光してください。また気温がさがると発芽しにくくなるので、プランターは暖かいところで管理し、露地植えもワラや新聞紙などで保温しましょう。
元肥の必要性
きゅうりメロンに元肥は必要です。きゅうりメロンは約3カ月、栽培環境がよければそれ以上実をつけ続けるため、非常に肥料食いな植物です。きゅうりメロンの実をたくさん収穫するためにも元肥はしっかり与えましょう。プランターの元肥は野菜用の土に含まれています。露地植えの土には牛糞や化成肥料を混ぜこみましょう。
きゅうりメロンの育て方⑥管理のポイント
水やり
きゅうりメロンの根は浅くはるので、プランターは表面が乾いたらたっぷり水やりし、水切れしないようにしましょう。地植えも夏場の日照りが続いたら水やりしてください。
支柱の有無・誘引
きゅうりメロンはつる植物なので、支柱やネットが必要です。定植するときに支柱をたてて園芸ネットをはりましょう。グリーンカーテンにもなります。
マルチングの必要性やタイミング
きゅうりメロンにマルチングは必要ありません。
追肥の必要性やタイミング
きゅうりメロンはつぎつぎと実をつけるので追肥は必要です。実がなりはじめたら2週間に1回、根本に配合肥料を追肥してください。
きゅうりメロンの育て方⑦生育トラブル
葉が黄色くなる
きゅうりメロンは乾燥に弱いです。根を浅くはるので水切れを起こしている可能性があります。
実がならない
きゅうりメロンの実がならず、葉ばかりが茂るときは肥料を見直してみましょう。窒素が多いと葉が多くなります。
実が大きくならない
きゅうりメロンの実が大きくならない場合は、肥料切れを起こしている可能性があります。与える量や頻度を見直しましょう。
きゅうりメロンの育て方⑧病害虫対策
きゅうりメロンはとくに病害虫の心配はありません。きゅうりメロンはもともとメキシコや中南米に自生していた原種です。原種の植物には病気や害虫がつきにくいものがあります。
きゅうりメロンはヨーロッパやアメリカでは普通に売ってるブランドだけど、日本ではまだまだ珍しいの。価格はちょっとお高めよ。