カクテルフルーツとは
カクテルフルーツは「マンダリン」と「ポメロ」を交配して作られた果物で、グレープフルーツやミカンなどと同じ柑橘類です。日本では生産されておらず、取り扱っている店舗も限られているので、馴染みは薄いでしょう。
マンダリンとは?
マンダリンは濃厚な甘みが特徴的な果物で、ミカンの種類のひとつです。芳醇な香りがあり、香料やフレーバーティーとしても親しまれています。
ポメロとは?
ポメロは文旦(ブンタン)の種類のひとつで、日本では晩白柚(バンペイユ)などとも呼ばれています。甘みが強くて果汁が豊富なのが特徴的な果物です。ポメロとグレープフルーツを交配させて作られたのが、スウィーティーです。
基本情報
科目 | ミカン科ミカン属 |
園芸分類 | 果実 |
形態 | 常緑高木 |
原産国 | アメリカ |
収穫時期 | 11~2月 |
旬の時期
カクテルフルーツの旬は11~2月です。11~12月頃までは皮が緑色のものが目立ちますが、時期の経過とともにだんだん黄色く変化していきます。どの時期に入手しても酸味は少ないので、安心して食べてください。
どこで手に入る?
カクテルフルーツは通販でも取り扱っている店舗が少ないですが、Amazonで手に入る場合があるのでチェックしてみてください。海外の珍しい果物を取り扱う実店舗もあるので、そちらに問い合わせてみてもよいですね。
カクテルフルーツの特徴
特徴①外皮が薄い
カクテルフルーツの外皮はグレープフルーツや文旦と比較すると意外と薄く、手で簡単にむけます。果肉を包んでいる薄皮(じょうのう膜)はやや厚いので、薄皮をむいてから食べましょう。しかし、薄皮には腸を整える成分ペクチンが含まれているので、気にならない人は薄皮ごと食べてみてください。
特徴②果汁が多い
カクテルフルーツは多くの果汁を含んでいるため、ジューシーな味わいが楽しめます。しかし、ものによってはまったく果汁を含んでおらず、パサパサなこともあるため、見極めが重要です。
特徴③ほどよい甘みがある
カクテルフルーツは苦みや酸味が少なく、さっぱりした味のなかにも適度な甘みが感じられます。絶妙なバランスの味は、いろいろな種類の果物とも相性がよいです。
特徴④果肉が黄色い
カクテルフルーツは黄色くてレモンやすだちの色に似ています。果肉の中に種が多く入っているのも、カクテルフルーツの特徴です。
カクテルフルーツとグレープフルーツとの違い
カクテルフルーツの大きさは約300gで、見た目や重さがグレープフルーツに似ています。しかし、皮の厚みや果肉の色など異なる点があるので、両者の違いを知っておくと購入時の役に立つでしょう。
違い①旬の時期
カクテルフルーツは、11~2月の冬が旬です。グレープフルーツはハウス栽培されているものもあるため、年中市場に出回っていますが、4月頃に旬を迎えます。
違い②生産地
グレープフルーツはアメリカやイスラエルなどのほか、日本でも生産されています。しかし、カクテルフルーツはアメリカでのみ栽培されていて、日本を含むそのほかの国では生産していません(2020年現在)。
違い③品種の数
グレープフルーツの品種には果肉が白いホワイトやピンク色のルビーなどがありますが、カクテルフルーツには黄色い果肉の1種類しかありません。
カクテルフルーツの食べ方
皮のむき方
カクテルフルーツを食べるときは、お尻のほうに指を入れて皮をむきます。ミカンのようにむいたら、さらに薄皮もむいて果肉を取り出してください。薄皮ごと食べてもかまいません。また、包丁を使ってスマイルカットすると小さい子どもも食べやすくなり、見た目もおしゃれになりますよ。
スマイルカットとは?
スマイルカットとはくし形状の飾り切りのことで、断面が笑った口のように見えることから呼ばれています。カクテルフルーツを上下に半分に切ったら、8等分になるようにくし切りしてください。端に少し切り込みをいれると、皮がむけやすくなります。
食べる前にしっかり洗う
輸入果実であるカクテルフルーツは、海外から日本へ輸送するには時間がかかるため、鮮度を保つ目的で防腐剤がついている可能性があります。食べる前に皮をよく洗い、皮をむいた手も洗浄するのがおすすめです。
カクテルフルーツのおすすめの食べ方
①サラダの飾りに
カクテルフルーツは野菜との相性がよいため、サラダの具材としてはもちろん、果汁を使ってドレッシングを手作りするのもおすすめです。
②デザートの飾りに
カクテルフルーツをフルーツタルトやゼリーなどにたくさんの種類の果物と一緒に飾れば、見た目も華やかになります。カクテルフルーツはさっぱりとした口あたりが楽しめる果物なので、スイーツが苦手な人でも食べやすいでしょう。
③アルコールにプラスする
カクテルフルーツの果汁は、リキュールと割って果実酒として楽しめます。また、皮つきのまま薄くカットしたカクテルフルーツを、飾りとしてグラスに添えるのもおしゃれですね。
④ジャムにする
カクテルフルーツは、マーマレードのようにジャムに加工できます。ジャムは皮も使う食べ方なので、食材を余すことなく使えます。いろいろな種類の果物とあわせた、ミックスジャムもおいしいですよ。
カクテルフルーツの選び方
カクテルフルーツは、皮に張りがあってツヤツヤしているものを選んでください。手にとってみれる場合は、重みが感じられるかもチェックしましょう。ずっしりと重量感があるものは、果汁がつまっている証拠です。反対に色ツヤが悪くて軽い感じがするものは、おいしい時期を過ぎている可能性があります。
保存状態も大切
カクテルフルーツは常温で保存できますが、暖かい場所に置かれていると鮮度が下がります。保存にベストな場所は冷暗所で、保存可能な日数は10日ほどです。いつ頃から、どのような状態で保管されているか確認しておきましょう。
カクテルフルーツの栄養
栄養①ビタミンC
ビタミンCは抗酸化作用があるため、疲労回復や血行促進によいとされる成分です。血流がよくなると体内の老廃物も流れ出やすくなるため、基礎代謝がUPし、美肌効果が期待できます。
栄養②クエン酸
クエン酸はさまざまな種類の柑橘に含まれている、「酸っぱい」と感じる成分です。クエン酸は疲労回復のほか、食欲の促進によいといわれています。ビタミンCと結びつくことで吸収されやすくなるため、ビタミンCとクエン酸の両方が含まれているカクテルフルーツは体によいといえるでしょう。
栄養③ペクチン
ペクチンは独特の苦みを感じる成分で、柑橘類の薄皮に多く含まれています。ペクチンには腸の動きを整える働きがあるため、おなかの調子が優れないときには薄皮ごと食べると効果が得られるでしょう。
カクテルフルーツで食卓をもっと華やかに
カクテルフルーツは日本においてはとても珍しい果物なので、目にする機会は少ないですが、取り扱っている店舗はあります。果物専門店や通販のお取り寄せを活用して、ぜひ手に入れてみてください。いろいろな種類の果物と組み合わせれば、より華やかな食卓が楽しめるでしょう。
グレープフルーツです。皮が厚くて、やや酸っぱいのが特徴です。