サンバルソースとは
サンバルソースはインドネシア料理やマレー料理に使われる万能辛味調味料です。語尾にソースとつけず、「サンバル」と呼ばれることもあり、チリソースの一種になります。味は辛味が強いもの、甘みが強いものと豊富な種類があり、各家庭や店の特徴が出やすいソースです。エスニック料理で有名なナシゴレンの味付けなどにもサンバルソースは使用されます。
マレーシア・インドネシア必須の調味料
サンバルソースはマレーシアやインドネシアの人たちの食生活に欠かせない必須の調味料です。食卓にはいつもサンバルソースが並んでおり、「おふくろの味」と表現されたり、「日本人にとってのしょう油のようなもの」ともいわれたりすることからも、いかに馴染みのある調味料かが想像できますね。
サンバルソースの使い方
現地でのサンバルソースの主な使い方はナシゴレンやミーゴレンといった炒め物やスープ類の味付けです。さらに、鶏肉や魚介の炒め物、焼き魚の添え物に薬味としてつけられることも多々あります。日本独自の使い方には、冷ややっこや刺身の薬味などがあげられるでしょう。
サンバルソースの種類と味
サンバルソースの種類
サンバルソースは地域や民族、家庭によってさまざまなバリエーションがあり、呼び名も20種類以上はあるといわれています。味や辛さによって「サンバル・〇〇」と区別されており、現地のレストランなどに行くと10種類ほどのサンバルソースから使い方にあわせて、好きなものを選ぶことも珍しくありません。
サンバルソースの種類(一部)
甘口 | 甘辛 | 中辛 | 辛口 | 激辛 |
サンバル・ マニス |
サンバル・ マニスプダス |
サンバル・ アスリ |
サンバル・ プダス |
サンバル・ エキストラプダス |
サンバルソースの味
サンバルソースはトウガラシ、玉ねぎ、にんにくの辛味と魚介やトマトの旨味、そしてエスニック特有のライムの酸味があわさった味です。塩やコショウ、スパイスの組み合わせによって味のバリエーション多岐に渡り、炒めて作るものをサンバル・ゴレン、生の材料を刻んであわせるだけのものをサンバル・マタと呼びます。
ボタニ子
サンバルソースの作り方
簡単だけど奥深いサンバルソース
サンバルソースは材料も単純なものばかりで、作り方は簡単です。だからこそ、ソースを作る人によって味の違いが出やすく、サンバルソースを使いこなす人を魔法使いなどと呼ぶことすらあります。また、メイドを雇う文化のある地域では、おいしいサンバルソースを作れるメイドが人気を集めるほどです。
ボタニ子
何種類もあるサンバルソースですが、日本にある材料でも代用可能なため、家庭でも作れるんですよ。
日本の家庭で作れるサンバルソース:材料
- トマト缶:1缶
- にんにく:2片
- レッドオニオン:3個(普通の玉ねぎで代用可)
- レッドチリ(もしくはミキサーにかけたトウガラシ):好みの辛さで
- 塩:小さじ1/2
- 砂糖:小さじ1
- サラムリーフ:1枚(ベイリーフで代用可)
- サラダ油:大さじ1~2
- ガランガル:5g(生姜のすりおろしで代用可)
- イカの塩辛:5g
- ライム:1/2個(レモンで代用可)
日本の家庭で作れる簡単な作り方
- にんにく、ガランガルは半分に切ったあと包丁の背でつぶし、レッドオニオンはスライスにする
- フライパンに油を熱し、レッドオニオンに塩を軽くふって炒める
- イカの塩辛を細かく刻み、フライパンに加える
- にんにくと塩、砂糖、レッドチリ、ガランガルをいれて香りが出るまで炒める
- トマト缶を加え、20分ほど中火で炒めて煮詰めていく
- 水分が飛び、ぽってりとしてきたら火を止め、サラムリーフ、ライム果汁を加えて完成
アメリカなどで大人気の辛味万能調味料はタバスコがありますね。タバスコにも辛さによって種類があったり、味にバリエーションがあったりするんです。