お正月の花といえば?
新春を祝うにふさわしい植物といえば?
お正月は、新春の到来を祝う新年最初の行事です。おせち料理やお正月飾りなどの特別な料理や装飾を用意して、家族と共に祝った思い出がある方は多いでしょう。家を飾るものといえば、きれいな花が欠かせません。しかし、新春といっても季節は冬のため、用意できる生花の種類は限られています。そんな中でも、新春を祝い飾るにふさわしい植物はあるのです。
お正月飾りの変化
寄せ植えやリースのお正月飾りが増えている
お正月飾りといえば、門松やしめ縄が定番でした。「正月花」と呼ばれる縁起のよい生花や植物を門松やしめ縄に飾り、新春の到来を祝うのです。しかし、最近はライフスタイルや価値観の変化もあって、寄せ植えやリースといった形で植物を飾る家庭が増えています。また、お正月の定番である正月花以外でも、花言葉でよい意味を持つ花で飾る場合もあります。
お正月飾りの注意点
お正月飾りは12月28日までに飾りましょう。それ以降は縁起が悪いとされているからです。29日は語呂合わせで「二重苦(にじゅうく)」に通じるとされています。大晦日の31日は正月まで一晩しか時間がないので、急いで準備をしなければなりません。それが急いで準備する葬式を連想させるため、縁起が悪いとされています。また、30日は旧暦で大晦日にあたるため、やはり縁起が悪い日なのです。
ちなみにお正月飾りの片づけは「松の内」が終わってから、というのが基本だよ。それと「松の内」というのは、門松が飾られている期間のことだよ。
「松の内」の終了日は一般には1月7日とされていますが、地域によって違います。終了日はいつなのか、事前に確認しておきましょうね。
お正月飾りにぴったりの植物といえば?
お正月飾りにぴったりの植物その①:縁起物
新春を祝う慶事のため、やはり縁起物がよいとされています。特に松竹梅は有名です。松や竹は冬でも青々としている常緑性の植物であること、梅はもっとも早く開花することから、縁起がよい植物となりました。最近では花言葉でよい意味を持つ種類も、寄せ植えやリースでよく用いられています。現代は種類によっては冬でも生花を購入できるため、種類を選ぶ選択肢は昔よりも多いです。
お正月飾りにぴったりの植物その②:よい意味の花言葉を持つ植物
現代は品種改良や栽培、運搬輸送など植物に関するさまざまな技術の発展により、本来の生育期とは違う時期でも栽培できたり、冬でも生花を手に入れたりすることが可能になりました。それにならって、正月を飾る花や植物の種類も増えています。縁起物とされる植物以外でも、花言葉でよい意味を持つものが選択肢に入るようになりました。
お正月飾りにぴったりの植物その③:生花が手に入りやすい植物
上記で触れたように冬でも生花が手に入る植物が増えたことで、松・竹・梅といった定番以外にも、お正月飾りに用いられる花や植物の種類が増えています。近年は造花の質も上がっており、リースなどで造花を使用することもあります。しかし、新春という新しい生命が息吹く季節を祝う慶事では、やはり生命力に満ちた生花を使いたいものです。そのため、生花を使った華やかで美しい飾りつけが人気を博しています。
生花を使った正月用のフラワーアレンジメントも、よく流通しているよ。
お正月飾りにふさわしい花12選
ここからは、お正月を飾るのにふさわしい花や植物の種類を紹介します。縁起物、花言葉でよい意味を持つ植物、寒い時期でも生花が手に入りやすい植物など、新春を祝うのにふさわしい種類は意外に多いです。気に入った意味を持つ植物や好みに合った花を選び、正月を素敵に演出しましょう。
お正月飾りにふさわしい花①:松
正月花と縁起物の定番植物
正月花の定番といえば、真っ先に名前があがるのが松です。常緑樹で冬でも青々とした葉を茂らせていること、寿命が長く樹齢数千年という松も存在することから「健康」と「永遠の命」の象徴とされました。花言葉にも「不老長寿」「永遠の若さ」と、似た意味の言葉があります。由来はもちろん、松が長寿の常緑樹だからです。
松の花言葉は他にもあります。詳しくは、下記をご覧くださいね。
ネガティブな花言葉とその由来
松の花言葉には「同情」「哀れみ」という少しネガティブな意味の言葉があります。ギリシャ神話が由来です。主神ゼウスの母である女神レアが、ある日とある男性に恋しました。しかしその男性にはすでに恋人がいたため、レアの気持ちを受け入れませんでした。怒ったレアはその男性を松の木に変えましたが、すぐにそれを悔いて松の木の下で泣き続けます。この悲劇に同情した息子のゼウスが、松をいつまでも若々しい常緑樹にしました。
松の花言葉まとめ
- ポジティブな意味の花言葉:「不老長寿」「永遠の若さ」
- ネガティブな意味の花言葉:「同情」「哀れみ」
お正月飾りにふさわしい花②:竹
松と並ぶ縁起物
竹は松と並ぶ正月花の定番植物です。冬でも落葉せず、みずみずしい緑を保っていることと、まっすぐに成長する姿と強い風や嵐にあっても折れない強さから、「誠実な心」「強い志」の象徴とされています。
竹の花言葉
竹の花言葉は「節度」「節操のある」です。竹の茎には節があることに由来しています。一方、ヨーロッパでは「忠義」「忠誠」「不動」「耐久性」という花言葉があります。これらの花言葉は、竹のまっすぐ伸びて強い風にも折れないしなやかな強さが由来です。
竹の花言葉まとめ
- 日本の花言葉:「節度」「節操のある」
- ヨーロッパの花言葉:「忠義」「忠誠」「不動」「耐久性」
お正月飾りにふさわしい花③:梅
「歳寒三友」と称される正月の定番植物
梅は松・竹と並ぶ正月花の定番です。松・竹・梅の3種類をあわせて「歳寒三友」または「厳寒三友」と称します。梅は他の花よりも早く咲くこと、そして寒さの残る季節によい香りのする花を咲かせることから、「出世」「開運」の象徴とされています。
梅の花言葉
梅には全般の花言葉と色別の花言葉があります。全般の花言葉は「高貴」「高潔」「忍耐」です。色別の花言葉は、紅梅は「優美」、白梅は「気品」といいます。いずれも梅の凛とした花姿や、寒い季節にも負けずに美しい花を咲かせる強さが由来です。
梅の花言葉まとめ
- 全般の花言葉:「高貴」「高潔」「忍耐」
- 紅梅の花言葉:「優美」
- 白梅の花言葉:「気品」
洋風の家なら、寄せ植えやリースのほうが似合いますよね。家を縁起物の生花でおしゃれに飾れば、気分も華やぎます。