お正月飾りにふさわしい花④:菊
不良長寿の薬?
菊は中国から薬用・観賞用植物として伝来した歴史を持っています。中国では菊は邪気を祓い、長寿をもたらす霊薬とされていました。旧暦の9月9日の「重陽の節句」には、菊の香りと夜露を吸わせた綿で顔をぬぐい、長寿を願う風習があったのです。日本でも平安時代の宮中行事として、重陽の節句に菊を鑑賞し、菊酒を飲む宴を開いていました。このことから長寿の縁起物とされています。
菊は長寿の縁起物だけど、葬式にもよく利用されているんだ。なかでも輪菊や小菊が使われているよ。
そのため菊をお正月飾りに使う際は、輪菊や小菊は避けるのが基本です。気をつけてくださいね。
菊の花言葉
菊全般・種類別の花言葉
種類も花色も豊富な菊は、全般の花言葉の他にも種類別の花言葉があります。全般の花言葉は「高貴」「高潔」「高尚」です。種類別の花言葉は、冬に咲く寒菊には「けなげな姿」「芯の強さ」「忍ぶ恋」「繊細」、洋菊のスプレーマムには「私はあなたを愛する」「逆境にめげない」「気持ちの探り合い」、ピンポンマムには「嬉しい夢」があります。
色別の花言葉
色別の花言葉もあります。赤い菊は「あなたを愛しています」、白い菊は「真実」「あなたを慕う」「誠実な心」、ピンクの菊は「甘い夢」、紫の菊は「私を信頼してください」「恋の勝利」「夢がかなう」、黄色い菊は「長寿と幸福」「破れた恋」です。
菊の花言葉まとめ
- 全般の花言葉:「高貴」「高潔」「高尚」
- 寒菊の花言葉:「けなげな姿」「芯の強さ」「忍ぶ恋」「繊細」
- スプレーマムの花言葉:「私はあなたを愛する」「逆境にめげない」「気持ちの探り合い」
- ピンポンマムの花言葉:「嬉しい夢」
- 赤い菊の花言葉:「あなたを愛しています」
- 白い菊の花言葉:「真実」「あなたを慕う」「誠実な心」
- ピンクの菊の花言葉:「甘い夢」
- 紫の菊の花言葉:「私を信頼してください」「恋の勝利」「夢がかなう」
- 黄色い菊の花言葉:「長寿と幸福」「破れた恋」
お正月飾りにふさわしい花⑤:胡蝶蘭
フラワーギフトの定番
胡蝶蘭は蘭の一種で、名前の由来でもある蝶が舞っているような花姿が人気の植物です。その優美な花姿と開花期間の長さから、祝事の贈り物によく利用されています。開花期間は最低でも1カ月、管理がよければ2~3カ月もの間、美しい花姿を楽しめます。家庭で扱いやすい小型品種もあり、正月を飾る花としても人気が高いです。
胡蝶蘭の花言葉
胡蝶蘭全般・色別の花言葉
胡蝶蘭の花言葉は「幸福が飛んでくる」「純粋な愛」です。「幸福が飛んでくる」は、優雅に飛ぶ蝶から連想されたものでしょう。色別の花言葉は、白い胡蝶蘭が「清純」、ピンクの胡蝶蘭が「あなたを愛してます」です。白い胡蝶蘭はその清楚な花姿と花言葉から、花嫁のブーケにもよく利用されています。
胡蝶蘭の花言葉
- 全般の花言葉:「幸福が飛んでくる」「純粋な愛」
- 白色の胡蝶蘭の花言葉:「清純」
- ピンクの胡蝶蘭の花言葉:「あなたを愛してます」
お正月飾りにふさわしい花⑥:バラ
花の女王は長寿の花
「花の女王」と称されるバラも、お正月飾りにふさわしい花の1つです。バラといえば美と愛の象徴ですが、開花期間が長いため「長寿の花」とされています。また、バラは中国名を「長春花」といい、「春が長く続く」「四季を通じて花がある」といった意味があるのです。トゲがあるため、昔の日本では避けられていた時期もありましたが、現代では豪華な花姿と芳香が好まれ、お祝いごとによく利用されています。
正確に言うと「長春花」と呼ばれているのは「コウシンバラ」というバラの仲間です。
余談だけど、キンセンカも開花期間の長さから「長春花」と呼ばれているよ。
バラの花言葉
バラ全般・色別の花言葉
バラ全般の花言葉は「美」「愛」です。バラの花が昔から美と愛の象徴とされていたことに由来しています。色別の花言葉は、赤が「あなたを愛しています」「愛情」「美」「情熱」「熱烈な恋」、白が「純潔」「深い尊敬」「私はあなたにふさわしい」、黄色が「愛情の薄らぎ」「嫉妬」「友情」、ピンクが「しとやか」「上品」「感銘」、青が「夢かなう」「奇蹟」「不可能」「神の祝福」です。
バラの花言葉まとめ
- 全般の花言葉:「美」「愛」
- 赤いバラの花言葉:「あなたを愛しています」「愛情」「美」「情熱」「熱烈な恋」
- 白いバラの花言葉:「純潔」「深い尊敬」「私はあなたにふさわしい」
- 黄色いバラの花言葉:「愛情の薄らぎ」「嫉妬」「友情」
- ピンクのバラの花言葉:「しとやか」「上品」「感銘」
- 青いバラの花言葉:「夢かなう」「奇蹟」「不可能」「神の祝福」
お正月飾りにふさわしい花⑦:南天
赤い実が特徴の縁起物
南天は古くから縁起物とされた植物で、お正月飾りの定番の1つです。花が咲くのは夏ですが、冬につける赤い実のほうが観賞価値が高いため、冬が見頃の時期とされています。江戸時代は厄除けの庭木として、玄関先によく植えられていました。南天という名前も、語呂合わせで「難(ナン)を転(テン)じる」という意味があると言われています。
南天の花言葉
全般・色別の花言葉
南天全般の花言葉は「私の愛は増すばかり」「機知に富む」「よい家庭」「福をなす」です。色別の花言葉ですが、南天には白い実をつける品種があり、赤い南天と区別して「白南天」と呼ばれています。白南天の花言葉は「深過ぎる愛」「機知に富む」「募る愛」、赤南天は「幸せ」「私の愛は増すばかり」「よき家庭」です。
南天の花言葉まとめ
- 全般の花言葉:「私の愛は増すばかり」「機知に富む」「よい家庭」「福をなす」
- 白南天の花言葉:「深過ぎる愛」「機知に富む」「募る愛」
- 赤南天の花言葉:「幸せ」「私の愛は増すばかり」「よき家庭」
お正月飾りにふさわしい花⑧:千両
お金の名前を持つ縁起物
千両は南天と同じく、冬にきれいな赤い実をつける植物です。昔の大金の名前を持つこともあって、商売繁盛・金運上昇の縁起物とされています。同じく大金の名前を持ち、見た目も似ている万両と一緒に「千両・万両」として、お正月飾りに使用することも多いです。
千両の花言葉
千両の花言葉は「利益」「祝福」「富」「財産」「恵まれた才能」「可憐」です。「利益」「富」「財産」といったお金に関する意味は、お金の名前と商売繁盛の象徴であること、そして赤い実をたくさんつける豊かな姿に由来しています。「恵まれた才能」や「可憐」の由来も、赤い実をつけたときの豊かで端正な姿からです。黄色い実をつける品種もありますが、色別の花言葉はありません。
千両の花言葉まとめ
- 全般の花言葉:「利益」「祝福」「富」「財産」「恵まれた才能」「可憐」
- 色別の花言葉はなし
出典:BOTANICA