シマトネリコってどんな花(植物)?
シマトネリコの基本情報
学名 | Fraxinus griffithii |
別名 | シマトネリコ、タイワンシオジ |
科・属名 | モクセイ科トネリコ属 |
原産地 | 日本(沖縄)、台湾、中国、フィリピン、インド |
分類 | 常緑樹 |
シマトネリコとは?
ボタニ子
シマトネリコってどんな木なの?自分で育てることはできるのかなあ?
結論から言えば、自分で育てることは可能です。もし自宅で育てるならば、庭などが最適です。シマトネリコは病害虫に強く、剪定をしなかったら10m以上も成長してしまいます。もしその大きさまで成長させてしまったら、屋内で育てるのは大変です。したがって、庭で育てることをおすすめします。
シマトネリコはシンボルツリーの定番
シマトネリコは「シンボルツリーの定番」と呼ばれ人気があり、近年ではあちこちで見る機会が多くなってきました。家だけでなく、街の施設などでもシンボルツリーとして愛させています。
ボタニ子
へえ、そうなんだあ。私も庭で育ててみようかなあ。
シマトネリコは寒さに弱く落葉する
ボタニ子
あれからシマトネリコについていろいろと調べてみたんだけど、落葉するって本当なの?だってシマトネリコは常緑樹だよ。なんで、落葉しちゃうの?
結論から言えば、北日本などで育てたら、葉が落ちることがあります。シマトネリコは常緑樹ですが、寒さに弱く、根がしっかりと成長していない状態で北日本の寒さにさらすと、落葉する可能性があるのです。しかし、根がしっかりと成長すれば葉が落ちることが減ってくるため、そこまで心配する必要はありません。
シマトネリコの名前の由来
シマトネリコは沖縄諸島にあるトネリコ(戸錬子)が由来です。そのトネリコには2つの説があります。2つの由来についてチェックしていきましょう。
トヌリキが変化した説
樹皮にくっつく虫が分泌する白ロウを、戸の溝に塗って滑りをよくすることを「トヌリキ」といいます。「トヌリキ」がなまって「トネリコ」に変化したという説があるのです。
トモネリコが変化した説
樹皮を煮てにかわ状にし、墨と混ぜて練ったものを「トモネリコ」と呼びます。それがなまって「トネリコ」になったという説が挙げられるのです。
シマトネリコの花言葉
花言葉は「偉大」「荘厳」「高潔」「服従」「思慮分別」です。これらはシマトネリコが属するトネリコ属共通の花言葉で、北欧神話に登場するセイヨウトネリコに由来しています。ちなみに、シマトネリコが誕生花になっているのは8月20日、12月23日です。
さらに、ギリシア神話やローマ神話で登場する神アレス(マルス)の木が言葉の由来ともいわれてるそうよ。なんか神様みたいね。
シマトネリコの特徴
シマトネリコにはさまざまな特徴がありますが、今回は
- シマトネリコの花が咲く時期
- シマトネリコの匂い
- シマトネリコの葉や花の色
- 鉢植えで育てるのがよい
シマトネリコの開花時期は5月下旬~7月上旬
シマトネリコは、5月下旬~7月上旬に白い花を咲かせます。枝先に小さな白い花を、房のようにたわわに咲かせる姿は見事です。花が終わると実を付けます。結実した後に見られる白色の翼(よく)を付けた種は、木の上に長い間留まります。翼を付けた種も花のように見えることから、遠くから眺めると長い間花が咲き続けているように見えるともいわれています。
シマトネリコの花は上品で甘い香り
シマトネリコはモクセイ科のため、キンモクセイのような甘い香りを漂わせます。キンモクセイほどではありませんが、それなりに強い匂いを発します。強さゆえに、人によっては「臭い」と思う人もいるそうです。甘く強い匂いにハチが寄ってくるため、観賞する際には気を付ける必要があるでしょう。
ボタニ子
数年前にシマトネリコを観賞してたら、いつのまにかハチに刺されてしまいました。ただただ痛かったですね。いつもだったらハチがいたらすぐに逃げるのですが、鑑賞に夢中になってて逃げるのを忘れてしまいました。皆さんもハチには気を付けてくださいね。
シマトネリコは季節によって葉の色が変わる
シマトネリコは季節によっていろいろな色に変化します。11月になると緑の葉が少しずつですが「黄色」に変化し、12月になると、茶色い斑点が出てきます。「常緑なのに斑入りするの?」と思う人もいるかもしれませんが、斑入りするのです。もちろんすべての葉がそうではありませんが、一部色が変わることがあります。色が変わってもあせらないでくださいね。
斑入りとは、緑色の葉が白色や赤色などに変化することです。
簡単にまとめると「涼しくなってきたら葉が黄色に変わる」「気温が一桁になったら斑点が出てくる」といった感じです。もしこの時期以外で斑点が出てきたら、病気を疑ってくださいね。
シマトネリコを育てる場合のおすすめは?
ボタニ子
シマトネリコは花壇?それとも鉢植え?どちらで育てればいいのかなあ。
シマトネリコは鉢植えで育ててみてください。シマトネリコは成長が速く、剪定や株立ちを整えたりしなかったら、大きくなりすぎてしまいます。そこまでの大きさになったら、花壇で育てるのは大変です。したがって、大きくさせずに樹形を楽しむのであれば、鉢植えをおすすめします。大きく育つ種類のため、大きめの鉢を使用しましょう。
剪定の時期は3〜4月上旬、6~7月上旬、9~10月上旬です。花が咲くようにしたい場合は、6~7月上旬の剪定は避けましょう。シマトネリコは、12月に株立ちして整えることがおすすめですよ。株立ちとは、一本の茎の根元から数本の茎が立ち上がっている状態のことです。
まとめ
シマトネリコの名前の由来・開花時期・匂い・葉の色について詳しく解説してきました。シマトネリコは和風・洋風どちらの建物とも相性がよいため、選びやすく人気があります。シンボルツリーを植えてみたい人は、ぜひシマトネリコを選んでみてください。
出典:写真AC