育て方②水やり
アマゾンオリーブはとても水が好きな植物です。土の表面が乾いたら、すぐにたっぷりと水をあげてください。鉢の下にある水受け皿に水がしっかり染み出るくらいにあげても大丈夫です。もっとも根腐れの原因になるため、水受け皿にたまった水はすぐに捨てるようにしましょう。アマゾンオリーブは水が足りなくなってくると目に見えて元気がなくなり、枝の先が水不足ですよ、と言いたげに垂れてくるので、初心者にも水やりのタイミングが分かりやすい植物です。
水不足になると落葉する
枝が垂れてきたら、すぐにたっぷりの水をあげるようにしましょう。水をあげると枝が復活します。また、アマゾンオリーブは水不足になると、それが落葉の原因になってしまいます。とはいえ初心者にも水不足のわかりやすい植物であるため、気をつけていれば水不足で落葉させることは少ないでしょう。
葉水
夏場は特に乾燥しやすく、ハダニなどの害虫の発生しやすい季節でもあります。葉の乾燥を防ぐためと、室内の湿度を保つためにも、夏場はできるだけ1日1回くらいの頻度で、霧吹きで葉水を与えるといいでしょう。
育て方③肥料
初心者でなおかつ室内で栽培するなら、あたえる肥料は有機肥料よりも化成肥料がおすすめです。有機肥料はコバエなどの小さな虫が寄って来やすいため、室内で観葉植物を育てる場合にはあまりおすすめはできません。春から秋にかけて月に1回ほど、緩やかに効く置き肥タイプの肥料をあげると元気に育ってくれます。ただし肥料を与えすぎると株が逆に弱ってしまうため、肥料は用法、用量をよく守ってあげるようにしましょう。
肥料と水の冬越しは
アマゾンオリーブも冬になると他の観葉植物同様、成長が緩やかになるため、肥料を与えるのはやめておきましょう。冬越しの時に肥料を与えてしまうと吸収しきれず、根腐れの原因となってしまいます。ちなみに水も肥料と同様で、冬になると水もそこまで必要としなくなるため、冬越しの時は土が乾いてから2~3日してからあげても問題はありません。株の様子を見ながら水の量を調整しましょう。
育て方④温度
熱帯原産の植物の割に、比較的薄暗い場所でも育ちやすく、涼しい場所を好む耐陰性の高いアマゾンオリーブは、室内でも問題なく管理できますすが、室外で育てることも可能です。基本的に気温が5度以上あれば問題なく育つ植物です。ただし、秋の終わりごろになって、気温が15度以下になるようであれば、室内に移動してあげた方がいいでしょう。
冬越しは室内で
アマゾンオリーブは耐寒性があり、冬越しも比較的簡単です。ただし、葉が霜に当たらないように注意してください。霜が降りると葉が黒くなってしまうこともあり、特に初心者であれば、なるべく室内の温かい場所が適しています。ただし、霜が当たって葉が黒くなったからと言っても、そのまま長期間を寒さにさらすのでなければ、別段枯れるようなことはありません。春になるとまた新芽が出てくるので、冬越し時の失敗もあまり心配することはないでしょう。
アマゾンオリーブの植え替え
アマゾンオリーブは大きくなって、根が伸びてきたら植え替えをしましょう。植え替えをせずに放っておくと根詰まりをおこしたり、根腐れの原因になったりします。成長も早いため、できれば植え替えペースは2年に1回くらいが望ましいです。ただし、根が伸びすぎて鉢底から根が出てきているのであれば、前倒しで植え替えをしましょう。
植え替えの時期
植え替えの時期は、株が休眠する冬越しの時期や真夏でなければ、いつでも問題はありません。ただし、できれば春先の温かい時期がおすすめです。植え替えるときには、今までの鉢よりも一回り大きな鉢を用意しましょう。大きすぎると根が上手く伸びず、根腐れの原因になるため注意が必要です。
土はそのまま
植え替えのときには根の周りについている土ごと植え替えるようにしましょう。土を崩して根を傷つけてしまうと、株が弱ったり枯れたりする原因にもなるので気を付けましょう。根詰まりを起こしている場合は、優しく鉢から抜き取り、新しい鉢に傷つけないようにそっと植え替えましょう。新しい鉢の土は、元の土の周囲に新しく足すような感じで大丈夫です。
植え替え時の手入れ
植え替えの時にも多少の手入れが必要です。鉢から出したら少し土を落として、根をチェックしましょう。傷ついていたり腐っていたりする根があったら切り落とします。この時、傷口が湿ったままにならないよう気を付けましょう。新しい鉢に入れたら隙間なく土を入れ、しっかりと水をあげてから、明るい日陰に置きます。
剪定は必要?
すっきりした樹勢のイメージがあるアマゾンオリーブに、剪定は必要なのでしょうか。実はアマゾンオリーブの育て方、手入れの中で最も気を付けたいのがこの剪定作業なのです。アマゾンオリーブは勢いよく成長する木です。見た目の繊細で儚いイメージとは違い、丈夫で、生命力が強い植物なのです。
ぐんぐん伸びるアマゾンオリーブの枝
アマゾンオリーブは枝がどんどん伸びていく植物ですから、剪定の頻度は他の観葉植物よりも多くなります。基本的に育て方は簡単で特に手入れの必要のない植物ですが、剪定だけはしっかりやっておきましょう。アマゾンオリーブは芽が出やすい植物なので、どこを切ってもたいして問題にならないのが、育てやすいといわれる理由の一つでもあります。剪定に慣れていなくても失敗しづらい植物なのです。
切り戻し剪定の仕方
アマゾンオリーブは他の観葉植物に比べて生命力が高く、剪定にも強い木です。思い切って、ばっさり切ってしまっても株が弱ったり、枯れたりするリスクがほとんどないため、全体のバランスを見ながら好みの形に整えていきましょう。
ボタニ子
切り戻し剪定って何?剪定と切り戻しの違いがわからないわ。
切り戻しとは
切り戻しとは剪定の一種です。樹形を整えたり、風通しを良くするために、邪魔な枝を切る剪定のことも切り戻しと呼ばれることもあります。切り戻しは、切った場所が乾きやすいように、良く晴れた暖かい日に行うことがおすすめです。傷口が湿ったままだと病気や害虫が発生する恐れがあるからです。
切り戻し剪定の時期
切り戻し剪定は休眠から目覚める前の1~3月、もしくは花芽が終わる5~6月に行います。真夏や真冬などにしてしまうと、株が弱ってしまうので注意しましょう。休眠から目覚めるころの剪定であれば、大胆に全体を短く剪定をしましょう。一度バッサリ切り戻し剪定をすると、休眠明けに勢いよく枝が伸びてくれます。
枝が伸びすぎたときも切り戻し剪定が必要
不要な枝が伸びすぎたときには、切り戻し剪定の時期でなくても剪定の必要があります。放っておくと、風通しが悪くなって病害虫が発生しやすくなったり、必要な部分の成長を阻害したりするからです。休眠期以外であれば、不要な枝は切り戻し剪定で除いてしまいましょう。
出典:写真AC