不思議なカタチの野菜「シカクマメ」
シカクマメを食べたことはありますか?シカクマメは、ちょっと変わったカタチをした緑色の野菜です。最近では、売り場で目にすることも多くなってきました。売られているのは、マメ科の植物のさやの部分で、その特徴的なカタチが目を惹きます。まだ広く知られていない珍しい豆、シカクマメの味や栄養、おいしい料理法やレシピをご紹介します。
シカクマメとは?
シカクマメはマメ科の野菜で、さやを切ると断面がひだのついた四角になります。この特徴的なカタチからシカクマメと呼ばれています。とても不思議なカタチですね。このひだが翼のように見えるというので、英語では「ウィング・ビーンズ」と呼ばれます。熱帯アジア原産の野菜で、タイ、インドネシア、マレーシアなどの国で栽培されています。
沖縄の珍しい豆
シカクマメは、沖縄では「うりずん豆」「シカクマーミ」などの別名を持っています。「うりずん」とは、沖縄の方言で「潤い初め」という意味です。旧暦の2月から3月、春分から梅雨入りまでの時期を指します。暑さが大好きな植物なので、夏にぐんぐん成長し、花をつけます。そして、7月の中旬頃から11月頃にかけて実をつけます。9月から10月がシカクマメの食べ頃です。
シカクマメの味と栄養
こんな珍しい野菜のシカクマメですが、肝心のお味はどうなのでしょう?この美しい緑色の豆の味や栄養素、そしてその効果も気になるところです。つぎにシカクマメの味や栄養素とその効能を解説します。
シカクマメはどんな味!?
シカクマメは軽い苦みがありますが、クセのない、さっぱりした味の豆です。シャキシャキとした歯ごたえを楽しめます。さやを食べることが多いシカクマメですが、花や葉、熟した豆、地下にできるお芋も食べられるんですよ。
シカクマメの栄養素とうれしい効果
他の豆類と同じように、シカクマメはタンパク質が豊富です。他にもビタミンCやカロテンも多く含まれていますので、抗酸化作用による美肌効果も期待できます。美しいお肌、若々しい体づくりを目指すには、おすすめの野菜なんです。また、ほぼ野菜からしか摂取できない豊富なビタミンKもシカクマメの栄養的な特徴のひとつです。ビタミンKは、カルシウムを骨に定着させるほか、骨からのカルシウムの流出を防止する働きがあります。
シカクマメをおいしく食べる方法
このように体にうれしい栄養がたっぷりのシカクマメ。ここでは、シカクマメをおいしく食べるためのポイントをご紹介します。簡単に料理できるので、シカクマメを見つけたら試してみてください。
シカクマメの選び方
まずは、おいしいシカクマメの選び方です。さやのひだが美しく整い、鮮やかな緑色のものを選びます。鮮度がと落ちているものは、全体に色が薄くなることがあります。ひだがしなびて縮んだり、黒く変色したりすることもありますので、注意しましょう。
シカクマメの保存方法
シカクマメは、暖かい気温を好むため、冷蔵庫で保存すると傷みの進行が早くなってしまいます。適度な通気性のある紙などに包み、直射日光を避けて保存しましょう。1週間ほどは保存可能ですが、なるべく早く食べることをおすすめします。1-2分さっと硬めに茹でてから冷凍すると長期保存もできます。炒め物や汁物などには、凍ったまま料理に使用します。
シカクマメの下ごしらえ
シカクマメをおいしく食べるための下ごしらえの方法です。熱湯に塩を加え、シカクマメは切らずに茹でます。茹で時間は、炒め物やスープなど、再加熱するなら1分から2分程度、あえ物やサラダなら2分から3分を目安にします。お好みで茹で時間を調整してください。茹で上がったら、用途に応じた大きさに切ります。茹でてから切ることで大事な栄養素やうま味が流出するのを防げます。
おいしい食べ方のヒント
選び方や保存、下ごしらえの方法がわかったところで、次にシカクマメをおいしく料理するためのヒントをご紹介します。天ぷらなどの揚げ物、炒め物がおすすめです。茹でたシカクマメをサラダやあえ物にするのもいいですね。天ぷらなどは、そのまま衣をつけて揚げることができますが、通常は下茹でしてから調理します。炒め物では、下茹でしたものを最後に加えると食感よく仕上がりますよ。
シカクマメのおすすめレシピ①
「シカクマメとなすとトマトのキーマカレー」
シカクマメはカレーにも使えるんですね!シカクマメのシャキシャキした歯ごたえを想像するだけでおいしそう。野菜がたっぷりとれるうれしいレシピです。
シカクマメのおすすめレシピ②
「シカクマメのツナ入り卵炒め」
続いては、沖縄風の炒め物です。シカクマメの緑と卵の黄色で、いろどりも美しく、お酒の肴にはもってこいのレシピです。ツナとシカクマメは相性が良いので、サラダなどにも応用してみてはいかがでしょうか。
シカクマメのおすすめレシピ③
「シカクマメのハム白胡麻和え」
シカクマメは、あえ物にもおすすめです。こちらも沖縄のレシピです。ハムを使うのが独特ですね。あえてから時間がたつと水分が出てしまうので、食べる直前に豆とハムと調味料を混ぜ合わせるのがポイントです。
まとめ
沖縄の珍しい豆、シカクマメについて、その味や栄養、おすすめの食べ方やレシピをご紹介しました。不思議なカタチや名前がとても気になる野菜です。美容と健康にはうれしい栄養素がたっぷりなので、毎日の食生活に積極的に取り入れたいですね。
出典:写真AC