オシロイバナとはどんな花?
子どもの頃、オシロイバナの白い粉でお化粧遊びをしたことはありませんか。オシロイバナは公園や道端でよく見かけられ、ピンクや黄色の小さい花を咲かせる植物です。元々は外来植物ですが、現在では日本全土に広く分布しており、身近な植物の一つです。ここではオシロイバナの特徴や花言葉、見分け方についてご紹介します。
ボタニ子
ボタ爺
オシロイバナは花を楽しむため観賞用で育てられるが、丈夫で繁殖力が強く、野生化したものもあちこちに分布しているぞ。
オシロイバナの基本情報
和名 | オシロイバナ、白粉花 |
学名 | Mirabilis jalapa |
形態 | 多年草もしくは一年草 |
原産地 | 中南米 |
分布 | 日本全土に分布 |
開花時期 | 6~10月 |
オシロイバナの特徴
オシロイバナの特徴は、色とりどりのかわいらしい花が咲くこと、花が終わると白い粉の詰まった黒い種子ができることです。夏の時期に、夕方から花開いて翌日の朝まで咲いています。香りもよいため、暑い夏の夜を爽やかに過ごす手助けをしてくれます。
ボタニ子
花火やお祭りの帰りに見かけたら、ロマンチックね。
ボタ爺
花は夜しぼんで朝開くものが多いから、夜に咲くオシロイバナは珍しいんじゃ。
特徴①名前の由来はおしろいの粉
オシロイバナは花の後に黒い種子ができ、なかには白い粉(胚乳)が詰まっています。これが化粧に使うおしろいの粉に見えるため、オシロイバナの名前の由来となりました。またオシロイバナは夕方から咲き始めるため、別名ユウゲショウ(夕化粧)とも呼ばれています。
特徴②豊富な花色が魅力
オシロイバナは豊富な花色が魅力です。花の色にはピンク、白、赤、黄色、オレンジ、絞り模様があり、同じ株から違う色の花が咲くこともあります。花の大きさは3cmと小さめですが、一株でたくさんの花を付けるため賑やかな印象を与えます。花色の中でも、まるで着物の柄のような絞り模様は目に美しく、見る人の心を楽しませてくれます。
ボタ爺
花が散ってもまたすぐ他の花が咲くから、夏の間ずっときれいな姿を楽しめるぞ。
特徴③本来は多年草
本来は多年草のオシロイバナですが、一年草として扱われることが多くあります。園芸では春に種をまく一年草として育てられますが、原産地である中南米などの熱帯では多年草です。非常に丈夫で繁殖力が強く、育てやすい植物です。温暖な気候を好むため、暖かい地域では根を下ろし、多年草となる場合があります。
特徴④毒性
オシロイバナの根や種には、トリゴネリンという毒性があります。トリゴネリンが口に入ると腹痛や嘔吐、下痢の原因となります。オシロイバナは道端に生えていることが多いため、散歩中のペットや小さい子どもが口にしないよう注意が必要です。特に種は子どもがおしろい遊びなどで触りやすい部分のため、誤食しないよう声を掛けておきましょう。
ボタ爺
庭に種を植える場合も、飼っている犬や猫が間違って食べないように気を付けるんじゃ。
オシロイバナの花言葉
オシロイバナの花言葉は「臆病」
オシロイバナの花言葉は「臆病」「恥じらい」「恋を疑う」です。オシロイバナは日中にはしぼんでいて、夕方になってから開花します。この特徴が日中に花を咲かせるのを恥ずかしがっているように見え、「臆病」「恥じらい」の花言葉の由来となりました。また、同じ株から違う色の花が咲くという特徴が「恋を疑う」の花言葉の由来といわれています。
ボタニ子
プレゼントするときは、花言葉を悪く受け止められないよう注意が必要ね!
オシロイバナの見分け方
同じオシロイバナ科の植物に、ブーゲンビリア、ウドノキなどがあります。ブーゲンビリアは日本では自生せず、花も特徴的で見間違えることはないでしょう。ウドノキは高さが8m以上と背が高いため、背の低いオシロイバナとの見分け方は容易です。
がくが黒い種子状になる
オシロイバナと同じように、夕方咲いて朝しぼむ花にユウガオという花があります。見分け方のポイントは花色です。ユウガオの花色は白のみですが、オシロイバナはさまざまな色の花を咲かせます。また、ユウガオはウリ科で、果実がひょうたんのような大きな形になります。オシロイバナの果実(種)はがくが黒い種子状になったもののため、花が落ちた秋になると簡単に見分けられるでしょう。
ボタニ子
似ている植物も少なくて、オシロイバナは見つけやすそうね。今度、私も探しに行ってみようかしら。
まとめ
オシロイバナは花色が豊富で、観賞用として夏の間長く楽しめるほか、花が終わったあとは種の粉で遊ぶこともできます。自分で植えなくても、公園や道端などの気軽な場所で触れ合えるため、植物に興味を持つ入口として最適な花です。散歩や買い物のついでに、オシロイバナの美しい花色や変わった種を楽しみましょう。
オシロイバナ、小さい頃よくお化粧ごっこして遊んだわ。